9/21【全日本】「完全復活は三冠ベルトが戻ってきた時」 王道T覇者・諏訪魔が11・27両国での挑戦を熱望
王道トーナメント優勝者・諏訪魔が21日、神奈川・横浜市の全日本事務所で会見。「完全復活は三冠ベルトが戻ってきた時」と定め、「最高の舞台」11・27両国大会での挑戦を改めて熱望した。
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9・19後楽園大会で諏訪魔は準決勝でケンドー・カシン、決勝戦でゼウスをそれぞれ撃破し、王道トーナメント初優勝を成し遂げた。特に決勝戦はゼウスの猛攻の前に意識もうろうとなりながらの薄氷勝利で、「ここまでダメージを負う、そういうのも今までなかったし。今まで三冠戦とか激しくやっても、体的には次の日も元気にいれたんだけど、今回ばかりは動くのもしんどくてね、次の日はなかなか歩けない状況」と言うほど追い込まれた戦いだった。
それでも完全復活証明を誓って臨んだ王道トーナメントで大きな自信をつかむこともできた。1回戦では三冠王者・宮原健斗を激闘の末に撃破。決勝戦まで過酷な4試合を突破し、「完全復活という自分の中のテーマに向けて動き出して、もう一歩手前まで来てる」との手応えを得た。
一方で諏訪魔は「優勝が完全復活なんて思っていない」と言い切った。優勝後には「最高の舞台」での三冠挑戦をアピールしていたが、至宝ベルト奪還に改めて照準。「完全復活は三冠ベルトが戻ってきた時」と定めた。
諏訪魔の言う「最高の舞台」はもちろん秋のビッグマッチ。「全日本プロレスには最高の舞台を用意してもらいたいなと。それは僕からの要求です。一日も早く発表されるのを待ち望んでいます。俺自身も最高の舞台で考えられるのは11月の両国。そこでぜひ挑戦させてもらいたい」と早期決定を訴え、11・27両国大会での挑戦を見据えた。
奇しくも両国大会の4日前に諏訪魔は40歳の誕生日を迎える。「最近、体が物凄くしんどくなってきてる。今までピンピンしていたものが、試合しててもダメージを受けて動けなくなることが増えてきてる」と痛感している諏訪魔は、「そういう部分で体力面での勝負、挑戦というものもテーマだし。全てに対して挑戦というのがテーマ。自分自身への挑戦でもある。そこで宮原という若さへの挑戦でもある」とキッパリ。「ここで三冠もし挑戦できるのであれば、時代の流れを食い止める。食い止めてまた新たな流れを自分が作っていけるんだろうなと思うし」と今の流れに抗う構えをみせていた。
【会見における諏訪魔】「
▼諏訪魔「ここにトロフィーがあって、こういう場が何か久々だなっていうか(苦笑)、何か違和感を感じるんですけど、それだけ自分自身、半年前は三冠獲ってたから半年ぶりなんだけど、それ以上の感覚になりますね。王道トーナメント、振り返ってみると1回戦で三冠チャンピオンに勝てて、それで波に乗れたなというのは感じましたね。2回戦、滝澤選手と当たって、こんな若ぇ力もいるんだな、将来、頭角現してくるなと感じたし、準決勝はケンドー・カシン、また靴脱げたけど、脱げたあともしっかり対処できてしっかり勝ててよかった。借り返せたし。決勝はまた力つけてきてるなとゼウスのことは感じたし、ここまでダメージを負う、そういうのも今までなかったし。今まで三冠戦とか激しくやっても、体的には次の日も元気にいれたんだけど、今回ばかりは動くのもしんどくてね、次の日はなかなか歩けない状況。そういう体の痛みを感じて、優勝したんだなって感じました。今、優勝ができて次どうするか。この間の試合後も言ったんですけど、次、三冠。宮原の持ってる三冠、挑戦したいと。全日本プロレスには最高の舞台を用意してもらいたいなと。それは僕からの要求です。一日も早く発表されるのを待ち望んでいます」
――決勝戦は意識がもうろうとしていたが、記憶が飛んでいた?
▼諏訪魔「記憶が飛んだというか、意識はもうろうとなったというのはあるんだけど、今まで散々飛んでるんでね。飛び慣れてるというか(苦笑)。そのパーンってなったあとも無意識にできるんだなと。それは思った。飛ばされてよかったなって(苦笑) 飛んだ時の対処というのかな。そういうのは自然に脳が動いたのかなって今振り返ると思いますね。二度と嫌ですけど」
――完全復活証明をテーマに掲げていたが、そのの手応えはつかめた?
▼諏訪魔「本当に1回戦の宮原戦というもので、あそこまで自分自身、動けたのが物凄く自信になったですね。また今回、準決勝も前回負けてる相手に雪辱して勝てたというのもいい流れになったし、決勝戦も意識もうろうとしながらもしっかりできたということが自信になって、完全復活という自分の中のテーマに向けて動き出して、もう一歩手前まで来てる。優勝が完全復活なんて思っていないんでね。俺自身、三冠のベルトというものを取り戻した時に年始のあの日に戻れるのかなと。今年がやっとスタートするのかなと思ってるので。完全復活は三冠ベルトが戻ってきた時と定めてます」
――「最高の舞台で」と言っていたが、それはやはり11・27両国?
▼諏訪魔「俺自身も最高の舞台で考えられるのは11月の両国。そこでぜひ挑戦させてもらいたい。そう思ってます」
――分裂直後に始まった王道トーナメントだが、これを制したのは大きい?
▼諏訪魔「あぁ、そうだね。この優勝カップ見た時、思い出すよね。何年経ったんだろうなと思ったり、こんな時にまた昔の顔がひょっこり出てきたり、そんなのもあってね。感じるものがありますけどね。でも長かったなっていう気持ちです」
――三冠を意識している今、王者・宮原はどのように映っている?
▼諏訪魔「自分自身の世界を作りてぇんだなっていう気持ちはみててわかるし、現に作ってる段階なのがわかる。入場を見ても自分の世界観を作ってるんだなというふうに思うけど、ここで俺が戻ってきて、この間1回戦で戦って崩してやったんだけど、宮原だけじゃないけどね、若ぇ奴ら、他団体の人間、下からの突き上げというのは物凄く感じますね。その突き上げと同時に時代の流れは物凄く早く感じるし、ちょっといなくなっただけで自分が流されてしまう。そういうものも感じるし。ここで三冠もし挑戦できるのであれば、時代の流れを食い止める。食い止めてまた新たな流れを自分が作っていけるんだろうなと思うし。このまま何もしなければ、流されて自分自身がいなくなるだろうし。いろいろと俺自身、いろんなものがかかっている状況なんだなというふうに思いますね。若さへの挑戦みたいな。今、そういう形になるんだけど、自分自身への挑戦でもある。そこで宮原という若さへの挑戦でもあるし。自分自身、最近、体が物凄くしんどくなってきてる。今までピンピンしていたものが、試合しててもダメージを受けて動けなくなることが増えてきてるし。そういう部分で体力面での勝負、挑戦というものもテーマだし。全てに対して挑戦というのがテーマなんだななんて思うんでね。まずは三冠獲って流れを変えていきたいなと思います」