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3/7【DRAGON GATE】5・6名古屋の金網戦は前代未聞のユニット追放者指名ルールに 土井吉も疑心暗鬼

 『GLORIOUS GATE 2019』後楽園ホール大会が7日、行われ、5・6名古屋の金網戦はユニット追放者指名ルールで開催されることに決定。敗れたユニットだけでなく、勝ったユニットからも追放者が出る可能性のある前代未聞の形式になったことで、それぞれのユニットにすきま風が吹き、土井成樹と吉野正人も疑心暗鬼にかきたてられた。

 いつ果てることなく続くDRAGON GATEのユニット抗争だが、2019年になって新たな局面を迎えている。ドリームゲート王者・PACを擁するも内部分裂の火種を抱えるRED、B×Bハルクやヨースケ・サンタマリアの欠場によりフリーのKAIを助っ人に迎えたTRIBE VANGUARD、なかなか思うような結果が出せないNATURAL VIBES、凄まじい勢いで実力をつけている若手中心の望月道場…。様々な思惑が交錯する中、2・5後楽園でEitaの挑発が口火となり、4軍による8人タッグ4WAY戦が組まれた。

 REDからはPAC&Eita&神田裕之&KAZMA SAKAMOTOが、TRIBE VANGUARDからはYAMATO&Kagetora&KAI&U-Tが、NATURAL VIBESからはKzy&横須賀ススム&堀口元気&“brother"YASSHIが、望月道場からはシュン・スカイウォーカー&吉岡勇紀&ワタナベヒョウ&箕浦康太が出場した。

 のっけから大混戦になったが、最初に脱落したのはNATURAL VIBESだ。シュンに怒濤の連続攻撃を浴びせると、堀口が逆さ押さえ込みで勝負に出る。しかし、ギリギリでキックアウトしたシュンはアシュラ(変型エメラルドフロウジョン)で堀口を撃破してみせた。

 勢いに乗った望月道場が攻勢を強めると、吉岡&ヒョウが同時トペコンヒーロ、シュンがスワンダイブ式プランチャが連続飛翔。場内を大きく沸かしたものの、その直後にヒョウが捕まり、ドリームゲート王者のPACがスワンダイブ式450°スプラッシュからライガーボムで3カウントを奪い取り、王者の貫禄を見せつけた。

 続いて、REDは若いU-Tにキバを向くが、TRIBE VANGUARDも連携を駆使して奮闘。KAZMAのみちのくドライバーII、神田のダイビングエルボードロップ、REDの連続串刺し攻撃に被弾したYAMATOだったが、清水のショルダータックル、Ben-Kのスピアーを立て続けに神田に誤爆させ、一気にギャラリアで逆転勝利を挙げた。

 試合後、誤爆の連続にEitaは激怒。追放寸前となっている清水とBen-Kに当たり散らす。さらに、4WAY戦に絡んでいなかったMaxiMuMもリングに登場。MaxiMuMも内紛を抱えており、問題を解決すべく土井とドラゴン・キッドがセミファイナルで対戦したが、土井が非情なヒールファイトで勝利しており、遺恨清算とはいかなかった。土井とキッドもいがみ合う。

 そんな揉め事を歓迎したのが八木隆行本部長だ。「お前らのごたごたをすっきりと決着つける舞台を俺が用意してやるよ。ユニットの信頼、裏切り、そして怒り、悲しみ、喜び…。そんな人間の泥臭さが最も如実に表れる最高の舞台があるだろ?」とその舞台を5・6愛知県体育館に指定。ゴールデンウィーク恒例の名古屋大会はマスクや髪の毛を懸けた金網戦を行うのが毎年の恒例だったが、八木本部長は5ユニット参加のユニット追放者指名ルールをぶち上げた。

 まずはユニット内でタッグマッチを行い、勝者が代表者となる。5ユニットの代表者が5・6名古屋の金網マッチで対戦。金網の上部に設置される旗は4つで、それを取れずに負け残ったユニットは代表者が追放する選手を個人の独断で必ず1人選ばなければならない。それどころか、旗を取って勝ち抜けたユニットも代表者の権限で「誰も追放しない」もしくは「誰かを追放する」を選ぶことができる。前代未聞の変則的なルールだ。

 すでに内紛が生まれているREDやMaxiMuMはともかく、巻きこまれる形となった他の3ユニットは困惑。普段から仲の良さをアピールしているNATURAL VIBESやメンバーが欠場中のTRIBE VANGUARD、そもそもユニットではない望月道場は出場辞退を申し出たものの、八木本部長は却下した。

 4・10後楽園ではユニット代表者決定戦として、「Eita&吉田隆司vs清水&Ben-K」(RED)、「土井&キッドvs吉野&石田凱士」(MaxiMuM)を行うことが決定。土井が揉めているキッドを自らパートナーに指名したことに対し、吉野は「土井ちゃん、えらい勝手に話を進めるなあ。なんで俺がパートナーちゃうねん。俺にフォールを取らせないためか?」と不快感をあらわに。今は“土井吉"としてタッグを組んでいる2人だが、過去に土井が2度吉野を裏切った経緯があるだけに、吉野は「3回も裏切られたらただのアホやないか。俺もな、3回はさすがに裏切られるわけいかんからな。何としても代表権を取りにいったるからな」と土井を厳しい表情で見つめ、疑心暗鬼をかきたてられた様子だった。

 ユニットのメンバー減少どころか、勢力再編に繋がる可能性もある金網戦。5・6名古屋まで敵味方関係なく激しい心理戦が続きそうだ。

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