プロレス・格闘技の情報満載!全日本・ノア公式モバイルサイト

4/10【DRAGON GATE】悪冠一色復活もTRIBE VANGUARDが返り討ち 土井、清水の金網戦出場が決定

 『THE GATE OF PASSION 2019』後楽園ホール大会が10日、行われ、2004年末に解雇された悪冠一色がDRAGON GATEマットで久々に復活。しかし、TRIBE VANGUARDが所属の意地を発揮して返り討ちにした。

 悪冠一色は2003年にDRAGON GATEで誕生した極悪ユニット。近藤修司、“brother"YASSHI、菅原拓也、大鷲透、高木“ジェット"省吾がメンバーで、悪の限りを尽くしていたが、2004年末に「素行不良および職務怠慢」で解雇され、ユニットも解散となった。その後、それぞれ新天地で活動していたが、20周年記念試合で次々と里帰り参戦が実現。そして、今大会のメインイベントではリングから遠ざかっていたジェットも加えたフルメンバー揃い踏みを果たし、TRIBE VANGUARDのYAMATO&Kagetora&KAI&ヨースケ・サンタマリア&U-T組と激突した。

 久々の試合出場となったジェットだが、当時と代わらぬボクシングスタイルで試合を展開。「ジェット」のかけ声に合わせてナックルパートを連打した。終盤ではナックルパートからの左フックでTRIBE VANGUARDをナデ斬りにして、昔からのファンを喜ばせた。

 記念ムードを吹き飛ばすほどに熱い攻防を繰り広げたのがYAMATOと近藤だ。エルボー合戦で火花を散らすと、YAMATOが挑発気味に顔面へストンピングを発射。これに怒った近藤はザ☆オリジナルやランサルセでお返しすると、抵抗するYAMATOに強烈なキングコングラリアットを叩き込んだ。

 しかし、近藤は4ヵ月ぶりに復帰したサンタマリアが次々と悪冠一色メンバーをキス攻撃で沈めていくと、花道奥まで後ずさり。それでも手招きで挑発されると、意を決してリングに上がった。近藤は懸命にエルボーで突き放したものの、結局サンタマリアに唇を奪われてしまう。失神寸前で腰砕けになったものの、「近藤」コールを浴びると発奮。逆に押し倒すようにしてキスを続けると、TRIBE VANGUARD勢が慌ててカットに入った。

 最後は悪冠一色の怒濤の連携を耐え抜いたYAMATOが全知全能のフランケンシュタイナーでYASSHIを撃破。所属選手としての意地を見せる形となったが、試合後は先輩たちに礼を尽くし、両チームはノーサイドで健闘を称え合った。また、菅原は試合終了後、3・7後楽園に続き、改めて元パートナーのアンソニー・W・森に復帰を迫ったが、今宵も拒否された。

 5・6愛知県体育館では5ユニット参加によるユニット追放者指名ルールの金網戦が行われる。各ユニットの代表者が出場。敗れたユニットのみならず、勝ち抜けたユニットからも追放者が出る可能性のある変則的なルールだ。各ユニットの代表者はユニット内対決で決めることに。TRIBE VANGUARDはYAMATO、NATURAL VIBESはKzy、望月道場はシュン・スカイウォーカーが代表となったが、今宵は残るMaxiMuMとREDの代表者決定戦がだ4試合、第5試合で行われた。

 MaxiMuMは「吉野正人&石田凱士vs土井成樹&ドラゴン・キッド」の組み合わせ。以前から不協和音が生まれていた土井とキッドだが、序盤はチームワークも機能する。しかし、協力しての雪崩式フランケンシュタイナーを決めた直後、キッドが土井をコーナーから突き落として亀裂が鮮明に。ここで土井が一計を案じる。あえてキッドに攻撃を譲り、ウルトラウラカンラナを石田に決めさせると、押さえ込んだところに土井はバカタレスライディングキックをグサリ。キッドを場外に蹴落とすと、すでに虫の息の石田にDOI555からバカタレ弾を浴びせて、一気に3カウントを奪い取った。

 まんまと代表権を手に入れて、土井はしてやったりの表情。肩を落とすキッドだけでなく、盟友・吉野に対しても、「俺は数年に1回は裏切り病という病を発症する。それが5月6日の愛知県かもわからんからな。キッドだけちゃうぞ。吉野もジェイソンも石田もそうやぞ。追放されんように、せいぜい金網の外から俺のことをサポートしてくれや」と不穏な発言を口にした。

 REDは「Eita&吉田隆司vsビッグR清水&Ben-K」の組み合わせ。清水&Ben-Kはユニット内で孤立し、追放まで噂される状況だっただけに、同門対決とは思えぬ激しい戦いとなった。

 序盤からEita組が主導権を握る。清水は持ち前のパワーで反攻したものの、ダイビングボディプレスをEitaに撃墜され大ピンチに。吉田のパイナップルボンバーが火を噴くと、Eitaとのダイビングフットスタンプ&ファイアーサンダーもさく裂。Eitaはトラースキックで勝負に出た。焦る清水は砲丸投げスラムを仕掛けるが、先読みしたEitaはウラカンラナでクルリ。勝利を確信したものの、清水はさらにそれを丸め込んで、3カウントを奪取した。

 清水は「みんなさ、俺を追放したかったんでしょ? そうでしょ? 絶対そうじゃん。でもね、今日の試合俺が勝ったから、RED追放はなくなったってわけだよ。いやあ、困ったなあ。困った困った」と余裕タップリにアピール。Eitaは「俺を追放したくてたまらねえのか? やれるもんならやってみろ。俺はお前みたいに媚びは売らない」と強がったものの、Eita派と目されていた吉田はあっさりと清水派に鞍替え。「追放されたら、ベルトもクソもあらへんぞ。おい、俺はな、昔から長いものに巻かれるんや。俺は長いものに巻かれたいんや!」と言い張り、REDは2派に分裂したまま、金網戦を迎えることになった。

プロ格 情報局