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5/5【NOAH】三沢メモリアル2大会でGHC二冠挑戦 48歳・杉浦「全盛期はまだまだ先じゃない?」 会見全文

 故・三沢光晴さんのメモリアル興行2大会でGHC二冠挑戦が決まった杉浦貴が7日、都内ノア事務所で会見。「特別な興行で、二つともベルトに挑戦できることはひじょうに光栄」と語った48歳の挑戦者は、「全盛期はまだまだ先じゃないの?」と笑った。

 KAZMA SAKAMOTOと組んでタッグリーグ戦を制覇。公式戦ではGHCヘビー級王者・清宮海斗を直接下しており、大スギウラコール爆発となった後楽園のリング上でGHCヘビーのシングル&タッグ二冠挑戦を宣言した。6・9後楽園大会でシングル、6・13大阪大会でタッグ王座に挑戦することが正式に決まった。

 会見で杉浦は「同じ月のなかで2回もタイトルマッチができることはレスラー冥利に尽きること」としたうえで、「2試合とも今年49になる俺が絡んでるってことを、ノアの若い選手、若い世代がどう思うか。何か思ってほしい」と改めて投げかけた。

 清宮は、昨年12月の横浜文体大会で自身からベルトを奪った相手。「試合内容も含めて成長してるとは思うし、あのキャリア、あの若さであれだけできてる。それは凄いことだと思うし。あとは何年もやっていって、お客さんとの信頼関係を育んでいければ、偉大なチャンピオンなるとは思う」と若き王者の歩みを評価したものの、「まだまだ俺も誰にも負けないと思ってるし、(レスラーである以上)そこを狙っていくのは当たり前」と、衰え知らずのギラつく向上心を垣間みせて約半年ぶりの“奪回"を見据えた。

 KAZMAとのコンビで挑戦するタッグ王座については「個々の力はあるかもしれないけど、タッグチームとしては、この間の後楽園では俺たちのほうが上回ったと思う。まぁ個性の強い二人だからね。ただ“タッグ"としての機能を上げることは、もっとできるんじゃないかな?」と王者“AXIZ"中嶋勝彦&潮崎豪組を評した。

 そして、二冠挑戦の舞台はいずれも今年で没後10年となる三沢さんのメモリアル興行。「特別な興行の時に、二つともベルトに挑戦できることはひじょうに光栄」と話した。

 “三沢なきノア"を最前線で支え続けてきた一人でもある杉浦は、この10年を「何か言葉ひとつで言え…って言われれば。楽しいとか、良かったっていうより“苦しい"って思いのほうが強かったかな」と振り返りつつも、「ノアをもっともっと守って、三沢さんがいたころの位置、それ以上の位置に持っていかないといけない。三沢さんのおかげでね、こうやってノアでプロレスができているわけだから。守っていきたい」と改めて決意を新たにした。

 今月末で49歳になる杉浦だが、「デビューが普通の人より10年遅い分、10年若いつもりでやってる。39でベルト巻いた時は29歳でベルト巻いたつもりだったし、今は39のつもりだから」。言葉通りに誰もが認めるコンディション、試合内容をキープし続け、「苦しい」ながらもノア一筋で方舟マットを守り続けてきた。だからこそ“会社の犬"を名乗っても、共感の大スギウラコールが起こった。かつての三沢さん同様、自らの背中を見せ続けることで若い世代の向上心を煽り続ける男は、二冠挑戦を前に「全盛期はまだまだ先じゃないの?」と静かに笑った。


【会見の模様】
▼杉浦「(※会見開始が若干遅れたため)本日はお忙しいなか、お集まりいただき、まことにありがとうございます。集合時間に遅れてしまい、ご迷惑をおかけしまして申し訳ございません(と深々と頭を下げる)」

――タッグリーグ戦を終えて?

▼杉浦「急きょ組んだと思われるようなチームでしたけど、それでも毎試合良い形ができていって、最後に結果が出た。素直にうれしいですね」

――GHCヘビーとGHCタッグ挑戦が決まったが?

▼杉浦「同じ月のなかで2回もタイトルマッチができることはレスラー冥利に尽きること。大変だけど、ひじょうにうれしいことだし、ますます頑張るモチベーションにもなる。ただ、2試合とも今年49になる俺が絡んでるってことを、ノアの若い選手、若い世代がどう思うか。何か思ってほしい」

――自身からベルトを奪って王者となった清宮だが、王者としての歩みをどう見ていた?

▼杉浦「試合内容も含めて成長してるとは思うし、あのキャリア、あの若さであれだけできてる。それは凄いことだと思うし。あとは何年もやっていって、お客さんとの信頼関係を育んでいければ、偉大なチャンピオンなるとは思うよ」

――改めて今思うGHCヘビーへの思いというのは

▼杉浦「まだまだ俺も誰にも負けないと思ってるし、そのベルトを持つことによって自分の価値も高めないといけない。団体の象徴だから団体の価値も高めないといけない。自分を成長させるためにもレスラーとして必要なもの。(レスラーである以上)そこを狙っていくのは当たり前だから」

――タッグ王者の中嶋&潮崎組については?

▼杉浦「個々の力はあるかもしれないけど、タッグチームとしては、この間の後楽園では俺たちのほうが上回ったと思う。まぁ個性の強い二人だからね。ただ“タッグ"としての機能を上げることは、もっとできるんじゃないかな?」

――“自己満足"気味なのではないか…という批判もしていたが?

▼杉浦「北宮&稲村組相手の公式戦とか、下の相手に対しては余裕をみせすぎ…というか自己満足気味に見えたんだけど、横浜、後楽園とタッグリーグで戦ってみて、あれだけ激しい一戦になった。そういうことを考えると、今はあんまりそうは思わないかな」

――そして三沢さんのメモリアル2大会で、ともにGHCタイトルに挑戦する形となるが?

▼杉浦「特別な興行の時に、二つともベルトに挑戦できることはひじょうに光栄です」

――今年で没後10年だが、今改めて感じる三沢さんへの思いというのは?

▼杉浦「ノアをもっともっと守って、三沢さんがいたころの位置、それ以上の位置に持っていかないといけない。三沢さんのおかげでね、こうやってノアでプロレスができているわけだから。守っていきたい」

――三沢さんが亡くなってからの10年間というのは、杉浦選手にとってどんな時間だった?

▼杉浦「うーん…いろんな思いはあるけど、正直“苦しい"思いが強いね。何か言葉ひとつで言え…って言われれば。楽しいとか、良かったっていうより“苦しい"って思いのほうが強かったかな…」

――いろんな変化はあったが、それでも10年間このリングを守れたという思いは自身のなかにある?

▼杉浦「まぁそれは…みんなのおかげだから。うん」

――一方で今、周囲に自然と人が集まる形で“杉浦軍"というユニットができて、何かよく分からないウチに勢いが出てきている状況だが?

▼杉浦「まぁKAZMAとNOSAWA論外が“長いものに巻かれろ"って来ただけで、ノア所属はこの間入った大原はじめだけ。そういう意味では、外からノアを見ている人間が、俺と絡んだら目立って上に行けるんじゃないかな…って思って集まってきた感じ。まさに今、KAZMA SAKAMOTOがそうだからね。そういう意味では良い嗅覚してるよ」

――ユニットへの思い入れは…?

▼杉浦「思い入れ? そんなもんねーだろ。あんな連中といて…(笑) 思い入れはこれから作っていけばいいだろ。今んとこねーだろ(笑)」

――“金剛"というチームもできて、ユニット抗争もノアに戻ってきそうな状況だが?

▼杉浦「そういう争いが定着してくれればいいけどね。まぁ(金剛を結成した)拳王にしても、北宮裏切って俺と組んで、俺を裏切ってどっかへ行って、そう思ったら清宮と組んで“ノアの新しい風景を見せよう!"ってやってたのに、すぐにそこも裏切って。だから、そういう意味で定着させたいよね。ユニット抗争も。そのためには、そんなにホイホイ裏切りとかやっちゃうと、ついてけないからね。ブレずにみんなやっていって欲しい」

――先日の後楽園では大スギウラコール発生するなど、再び強い支持を集めている状況だが?

▼杉浦「まぁ、それはね…この間の後楽園、さくら300人くらい俺が呼んでるから…。まぁ仕込みだったよね」

――……さすが会社の犬…

▼杉浦「うん(笑)」

――今月末で49歳になるが、GHC二冠挑戦も決まってあのスギウラコール、同年代の人間からすると痛快な思いもありそうだが?

▼杉浦「そうですね、若い選手には嫉妬してほしいし。ただ、僕のなかでは“想定内"。前から言ってますけど、自分はデビューが30歳。普通の人より10歳遅いんで、10歳若いつもりでやってる。39でベルト巻いた時は29歳でベルト巻いたつもりだったし、今は39のつもりだから」

――これから脂がのっていく?

▼杉浦「そうですね。魚みたいに、これから秋にかけて」

――秋にかけてベルトを二つ獲って、これから全盛期を迎える?

▼杉浦「いや、全盛期はまだまだ先じゃないの?」

――GHC防衛記録を作った時代もあったが?

▼杉浦「あの時はまだまだ“ペーペー"です」

――還暦で全盛期…

▼杉浦「還暦の時に全盛期?…そんなにやらせる?(笑)」

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