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6/13【NOAH】小川マイクで「三沢光晴というレスラーを忘れないで下さい」 没後10年命日に鼓太郎とJrタッグリーグ戦制覇

『GLOBAL Jr. TAG LEAGUE 2019〜三沢光晴メモリアル2019 in OSAKA〜』エディオンアリーナ大阪(府立体育会館)第2競技場(2019年6月13日)
「GLOBAL Jr. TAG LEAGUE 2019」優勝決定戦 ○鈴木鼓太郎&小川良成vsHAYATA&YO-HEY×

 故・三沢光晴さん没後10年の命日に、現GHCジュニアタッグ王者の小川&鼓太郎組がHAYATA&YO-HEY組の3連覇を阻んでジュニアタッグリーグ戦を制覇。兄貴分だった三沢さんの遺影が見下ろす中で栄冠を手にした小川は、“特別な日"に珍しくマイクで「三沢光晴というプロレスラーを忘れないでください」と呼びかけた。

 タッグパートナーを務めるなど三沢さんと行動をともにし続けた小川と、三沢さんにリングネームを授けられ、付け人を務めた鼓太郎。三沢さんゆかりの二人が、没後10年の命日にジュニアタッグリーグ戦優勝決定戦に臨んだ。

 現GHCジュニアタッグ王者でもある小川&鼓太郎組は、4勝1敗1分の勝ち点9で堂々の1位通過。3連覇を目指し、奇跡的な星取りで2位に滑り込んできたHAYATA&YO-HEY組と対決した。5・28後楽園大会での公式戦は両者リングアウトのドローに終わっていた。

 序盤から小川&鼓太郎組がHAYATAを捕獲して流れをつかんだものの、HAYATAが切り抜けるやYO-HEYが巻き返す。手の内を知り尽くす両軍だけに、ハイレベルな先の読み合いが続いたが、中盤過ぎ、先に決定機を作ったのはHAYATA&YO-HEY組だった。

 合体式のツイスト・オブ・フェイトで鼓太郎を追い込むと、YO-HEYのリバースフランケンシュタイナー、トラースキックの交互乱れ打ち、同時トラースキック…と畳みかけ、すかさずYO-HEYが低空顔面Gを発射。小川がカットに入ってもHAYATAが排除し、トペコンヒーロで足止めし、YO-HEYも強烈なカウンター・ドロップキックからの正調顔面G、さらにはダイブ式のスーパー顔面Gも決まって勝負あったか…と思われた。

 だが、恩師・三沢さんの遺影の下で、鼓太郎は意地のキックアウト。ならばとYO-HEYは最大奥義のバンブードラゴンフライを放ったものの、鼓太郎は避けて自爆を誘う。すかさず小川が飛び込んでバックドロップでYO-HEY、HAYATAを立て続けにぶん投げるや、報いたい鼓太郎もYO-HEYにこん身のエルボーを乱れ打ち、ローリングバックエルボー、脇腹へのエルボー、ランニングエルボー、ローリングエルボーと猛ラッシュ。さらにはブルーディスティニーで追い討ちをかけ、豪快なタイガードライバーで叩きつける。YO-HEYも肩を上げてみせたものの、最後は鼓太郎がタイガードライバー91で叩きつけ、3カウントをもぎ取った。

 各種エルボー、そして各種タイガードライバー。三沢さんから受け継いだ技を駆使して、小川&鼓太郎組がジュニアタッグリーグ戦を制覇。GHCジュニアタッグ王座と合わせた“同時戴冠"となった。

 トロフィーを受け取ると、まずは鼓太郎がマイクを握る。

 「この三沢さんの追悼大会、俺はずっと上がることはできませんでした。でも、今回、9日の後楽園ホール、今日のエディオンアリーナと出してもらうことができて、初めて恥ずかしながら『帰ってきました』と伝えることができそうです」と告白。大きな拍手に包まれるなか「小川さんと俺はノアのため、ノアジュニアのためにいつまでも高い壁であり続けたいと思います」と決意を語った。

 そして小川も珍しくマイクを受け取る。三沢さんについては口をつぐむことが多かっただけに、場内も固唾をのんで見守るなか「今日は俺と鼓太郎にとって特別な日です。その特別な日に、緑のマットでリーグ戦を優勝することができて感慨深いです。三沢さんを知っているファン、知らなかったファン、みんなにお願いがあります。三沢光晴というプロレスラーを忘れないでください」と観客に呼びかけ、場内は万雷の拍手に包まれた。

 最後はともに三沢さんの遺影に向かって“乾杯"ポーズ。お酒が大好きだった三沢さんと連夜酒席をともにし続けた二人でもある。「今日も飲んじゃおうか?」(小川)、「飲みますか。明日、帰るだけですし」(鼓太郎) 没後10年の命日に、緑色のマットで栄冠をつかんでいた二人はそう言って笑いあった。

【試合後の小川&鼓太郎】
――チャンピオンとしてリーグ戦を制したが、率直な今の心境は?

▼鼓太郎「俺のヘマで1敗だけ喫しちゃったのが悔やまれますね。本当だったら、無敗でいきたかった」

▼小川「今日は全て鼓太郎に助けてもらって勝ったような試合だったんで」

▼鼓太郎「後楽園のあの小川さんのマジックがあったからこそね、残ったわけだから。いいもの見せてもらったんで、次は俺の番かなって。でも、本当に今日ね、この13日、三沢さんの命日、10年目の命日に2人で結果を報告できてよかったです」

――最後はタイガードライバー91?

▼鼓太郎「91。俺はちょっとタイガードライバーにこだわりがあるんでね。とっておきのつもりで考えてたんで」

▼小川「まあ、ほぼほぼ技は三沢さんの技をパクってるけどね」

▼鼓太郎「小川さん、そこは継承って言ってください。パクリじゃありません。これは正統なる継承です」

――命日にノアに上がるのが初めて?

▼鼓太郎「いや、追悼大会自体が初めてですね。まあ、しょうがないっちゃしょうがないですけど。直接この大会に出れて、結果報告できて。今日は美味い緑茶ハイが飲めそうです」

――2人で6月13日を迎えられたことについては?

▼小川「なんだろう? まあ、またどこかで一緒になるのかなと思ってたけど。こういう形で、しかもベルトを獲って、リーグ戦優勝して。しかも三沢さんの命日に。こんなふうになるとは思ってなかった。さっきも言ったけど、凄い感慨深いですね。さあ、今日も飲んじゃおうか?」

▼鼓太郎「飲みますか。明日、帰るだけですし」

▼小川「ちょっと最後に…。カモン、クリス」

※リッジウェイを呼び込む

▼小川「俺たちの新しいメンバーを紹介します。クリスです。たぶんこれからは一緒に組んで試合をしていくことになると思うんで」

――どういう経緯で?

▼小川「もう試合をしたし、その前からちょっと他の選手から聞いて。いい選手だよというのは聞いてたんで。日本に行ったらよろしくって言われてたんでね。ちょっと1人抜けたし、いいタイミングかなと思って」

▼鼓太郎「磨いたら光りそうだしね。いい雰囲気持っているし。スティンガーの新しいメンバーで頑張ってもらいます」

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