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12/5【リアルジャパン】船木を真っ向粉砕 藤田がレジェンド王座V1

『ストロングスタイルプロレスVol.4』東京・後楽園ホール(2019年12月5日)
レジェンド選手権試合 ○藤田和之vs船木誠勝×

 藤田が船木を真っ向から粉砕してレジェンド王座初防衛を果たした。

 藤田は9・19後楽園でS・タイガーを絞殺し、レジェンド王座を奪取。試合後、「初代タイガーマスクに代わってリアルジャパンを守る」と常々宣言していた船木が挑戦をアピールすると、藤田も迎撃を宣言し、注目のV1戦が実現した。

 ともに新日本出身で、闘魂の遺伝子を背負い、総合格闘技のリングでも活躍してきた2人のシングル初対決は静かな立ち上がりに。互いの出方をうかがうように、レスリング勝負で競り合った。

 試合が動きだしたのは5分経過直後からだ。スタンド勝負に戻ると、藤田が差し合いから船木をロープに押し込み、左右のビンタを叩き込む。表情を一変させた船木は掌底やローキック、ミドルキックを猛連打。マットに手をついた藤田の顔面を躊躇なく蹴り上げてどよめきを誘うと、スリーパーで絞め上げた。何とかロープに逃げ延びた藤田は、強引なバックドロップで形勢逆転を狙うも、続く顔面蹴りは空転。すぐさま再び攻勢に転じた船木はランニングローキックからハイブリッドブラスターの構えに。

 苦痛で表情を歪めながらも、何とか船木を振り払った藤田は、荒々しく胸板に張り手をぶち込む。船木もローキックで応戦したが、藤田は頭突きで突き放すと、強引にパワーボムで投げ捨てた。そして、四つん這いになった船木の顔面を今度こそ蹴り上げると、スリーパーに捕獲。絶叫とともに絞め落として熱戦を制した。

 元王者であり、最強の挑戦者とも言える船木を真っ向から粉砕して藤田がレジェンド王座V1。敗れた船木は頭を下げてリングを降りるが、呼び止めた藤田は握手を交わして健闘を称え合った。

 マイクを持った藤田は「今日はみんなありがとう!」と絶叫。正攻法で船木を撃破した野獣に声援が歓声が集まり、後楽園は藤田コールに包まれる。充実感をあらわにした藤田は「船木選手…いや、船木さん。今日はありがとうございました」と先輩に感謝の意を表すと、「さて…次の虎は誰だ!? 出て来い!」と次なる挑戦者を求めた。

 しかし、誰も出てこない。すると、藤田は「わかったよ。俺がいつまでも持ってるから。いつでも獲りに来い!」と高らかに宣言して締めくくった。その直後、前王者のS・タイガーがエプロンに上がるも、藤田は無視してバックステージへ消えていく。

 「俺の目標だった」という船木との一戦を「思いっきりできた。ありがとう…いや、ありがとうございました」と振り返った藤田だったが、S・タイガーについて問われると「遅い! だから今、こうなってんだろ?」と一喝。「時間やるから、いつでも獲りに来い。俺は待ってるよ。待ってて動かねえよ。誰でも相手してやるよ。いつ何時…だろ?」と全方位に視野を向けて、挑戦を待つ構えを見せた。

 今日の試合で藤田が王者として越年することが決定。参戦当初はネガティブな発言もあった藤田だが、リアルジャパンプロレスで試合を重ね、今や王者としてのプライドまで垣間見せるようになった。船木を返り討ちにし、さらに進化した野獣の前に立つのは誰か。2020年のリアルジャパンマットは「誰が藤田を止めるのか?」がテーマになりそうだ。

【試合後の藤田】
――船木選手に感謝の言葉を送っていたが?

▼藤田「もちろん。敬意を表してますよ。俺の目標だったから」

――令和の時代にこのリングで対戦が実現したが?

▼藤田「思いっきりできた。ありがとう…いや、ありがとうございました」

――ベルトを防衛し、「次の虎」を求めたあと、最後のほうにS・タイガー選手が姿を現したが?

▼藤田「遅い! だから今、こうなってんだろ? 時間やるから、いつでも獲りに来い。俺は待ってるよ。待ってて動かねえよ。誰でも相手してやるよ。いつ何時…だろ? ありがとう」

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