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8/29【佐藤光留20周年興行】光留が20周年記念試合で諏訪魔に玉砕も川崎昼夜成功で絶叫「ざまぁみろ!」

『ニコプロpresents佐藤光留デビュー20周年記念大会「変態と呼ばれて」』神奈川・富士通スタジアム川崎(2020年8月29日)
佐藤光留デビュー20周年記念試合 ○諏訪魔vs佐藤光留×

 光留が20周年記念試合で諏訪魔に玉砕。昼夜・川崎大会を成功で終え、「ざまぁみろ!」と“勝利"の雄たけびを上げた。

 光留が20周年記念試合で諏訪魔に玉砕。昼夜・川崎大会を成功で終え、「ざまぁみろ!」と“勝利"の雄たけびを上げた。

 2000年2月にパンクラスでデビューした光留が今年2月に20周年を迎えた。その記念大会を自ら開催。しかも舞台はかつて多くの名勝負が繰り広げられた川崎球場を改装した富士通スタジアム川崎。しかもハードヒットとの昼夜興行を敢行した。新日本の神宮球場とバッティングする逆風もあったが、広い会場には両大会とも多くの観客を動員した。

 夜興行のメインイベントは光留20周年記念試合。相手は全日本の三冠ヘビー級&世界タッグ5冠王・諏訪魔だ。普段は諏訪魔をネタにイジりまくって愛情表現している光留にとって、節目の大勝負に戦う相手はこの男しかいなかった。昼のハードヒットでシュレックに敗れたとあって、“勝利"を誓って大一番を迎えた。

 全日本でEvolutionとして共闘している二人だが、戦いとなれば一切の妥協はなし。レスリング技術でコントロールした諏訪魔がショルダータックルでなぎ倒して先制すれば、光留も下から腕を取って腕ひしぎ逆十字で捕らえて譲らず。チョップの打ち合いではダブルチョップでねじ伏せられたが、光留は「全然、痛くありません!」と強がって何度も立ち向かった。

 だが、体格とパワーの差が徐々に試合の流れを一方的にしていく。ブレーンバスターを連発した諏訪魔は左ラリアット、抱え込み式高角度バックドロップと攻撃の手を緩めない。急角度の逆エビ固めで光留をもん絶させ、光留がロープに逃れても串刺しラリアット、フロントスープレックスと猛攻を続けた。

 「どうした先輩!?」とゲキを飛ばされた光留はジャンピングハイキックを連発してようやく反撃を開始した。「投げるぞオイッ!」とお株を奪っての水車落とし、腕ひしぎ逆十字で攻め立てたが、諏訪魔はダブルチョップ一発で逆転してしまう。ジャーマンを連発されて動きが止まった光留はスリーパーで絞め上げられ、グロッギー寸前に追い込まれた。

 勝利を確信するように両手を突き上げた諏訪魔だが、光留も最後の死力を振り絞って反撃に出る。青木さんばりにロープワークを駆使してからジャンピングハイキックを放ち、「全然、痛くありません」とランニングローキックをお見舞い。アンクルホールド、捕獲式腕ひしぎ逆十字固めで絞め上げてギブアップを迫る。諏訪魔が耐えても、青木さんばりのアサルトポイントの構えに入った。

 だが、諏訪魔が決めさせない。バックドロップで引っこ抜くと、ラリアット、ストライクジャーマン、ローリングラリアットと怒とうの猛攻を浴びせた。光留も2カウントで粘ったが、諏訪魔は対角線を走ってのラリアットで追い討ち。バックドロップで突き刺すと、最後はラストライドを爆発させて光留の粘りを断ち切った。

 光留が20周年記念試合で諏訪魔とのEvolution対決に敗北。試合後は大の字のまま。諏訪魔が「佐藤、お前だけ今、川崎球場のど真ん中で寝て気持ちいいだろ? ただよ、俺の先輩名乗るんなら…俺の先輩はそんな寝てないよ。みんな今日、佐藤のために集まってくれたんじゃないの? みんなお前のために来てくれたんだよ。佐藤、立って最後一言何か言ってくれよ」と呼びかけ、観客に向かって「なぁ、みんな!? こんなすごい舞台作ったんだ佐藤は」と訴えた。

 光留コールの中、大の字のまま諏訪魔からマイクを受け取った光留は「相変わらず、やってることと言ってることメチャクチャだよ。ダメージとよ、うれしさで立てないだけなんだよ。俺は最強・諏訪魔以上に試合後の余韻を楽しむタイプなんだよ」とらしい言い訳。「みんな! あれみえる? まさかさ、自分の好きなものを20年やってさ、それが太陽の下じゃなくて、月の下だなんて思わなかったけど、こんなにいい気分ねぇよ!」と上空に光る月を見やりながら喜びを叫んだ。

 「デビュー戦で負け、10周年興行で3度負け、今日も2回負けたけど、俺より才能があった奴、俺より顔が良かった奴、陰で俺のことを笑ってた奴、佐藤なんかじゃ絶対プロレスラーになんかなれないって言った奴より、長くリングで生きてやったぜ」。そう続けた光留は「俺は今日、このリングで二つだけ言いに来たんだよ。今まで俺の背中を指差して笑った奴ら、そしてこれからも俺を笑う奴、俺はどんなに負けても、どんなにやられても死ぬことだけは選ばなかったぜ。ざまぁみろ!」とプロレスラーとして生き続けてきた誇りを叫んだ。

 続けて光留の口から出たのは感謝。「富士通スタジアム川崎になったけど、俺が憧れた川崎球場、そして集まってくれた選手、5冠チャンピオン諏訪魔さん、そして京平さん、あとすべての変態ども、本当にありがとうございました! また会おうぜ!」と締めたが、ここで諏訪魔がサプライズを用意していた。「佐藤、お前自分で終わったと思ってるけどな。今日はお前のためによ、セレモニーを準備した」と宣言すると、出場選手がリングに集まった。川村(松本が代理)、諏訪魔、鈴木から記念品が贈呈。諏訪魔はお菓子や「変態と呼ばれて」と書かれたバルーンなどをプレゼントした。そして光留の実弟でindigo la Endのドラマーの佐藤栄太郎も登場し、花束を贈呈した。

 これには光留も「どいつもこいつも何度も何度もサプライズ仕掛けてんじゃねぇよ。仕掛けるなら段取りと、今日の延長料金調べてこい」と照れを隠すように吐き捨てた。「けど、ここで発表させてもらうぜ。みんな、ありがとう。2ちゃんで散々バカにされてるけど、今日真っ黒字でした! 2ちゃんで俺を赤字って言ってた奴もざまぁみろ!」と昼夜興行成功をアピール。最後に「人生何があるかわかんねぇ。これだからやめられねぇな! これからもざまぁみろとありがとうで生きていくぜ。それじゃもう一度…ありがとう!」と誓って改めて感謝し、今度こそ20周年記念大会を締めた。

【試合後の光留】
▼光留「ざまぁみろ。ざまぁみろ、どいつもこいつも! 初めて勝った気分だぜ。ざまぁみろ。何でも聞いて。何でも答えるよ。勝ったから」

――諏訪魔と20周年記念試合で戦ったが?

▼光留「諏訪魔君もよく頑張ってるよ。20年の選手をこんだけ追いつめたんだから。忘れんな。あの日から、あの日から全日本プロレスは諏訪魔全日本なんだ。社長が代わろうが、体制が代わろうが、諏訪魔全日本なんだよ。だから俺はあんたと一緒に歩いてるんだよ。忘れんなよ。先輩からの助言だ。明日頑張ってください」

――黒字とのことだが?

▼光留「ざまぁみろ。病原菌、未知のウイルスだってざまぁみろだ。止められるもんなら止めてみやがれ。今まで佐藤じゃできない、あいつはすぐやめる、こいつはいいな。雑誌だってどんなにやったって載らねぇし、ハードヒットなんか誰も来なかったよ。UWFでもねぇ、ニセモノだ? なんでも言ってやがれ。でも今日ここで立ってたのは佐藤光留だ。ざまぁみろだ、クソヤロー。今、俺を笑った奴、俺の陰口言ってた奴、どのツラ下げて今、地球上を歩いてる? 俺は地面に寝っ転がってるかもしれねぇし、太陽も浴びてねぇけど、川崎球場の明かりを浴びてるぜ。これが誰にできたんだ? 佐藤光留だけだ。ざまぁみろ」

――川崎球場の真ん中から見た景色は

▼光留「最高だったね! 宮原健斗にもみえてぇねぇ最高の景色だったよ。万人が望んでないかもしれないがな、昼があれば夜もあるんだ。ありがたがって太陽浴びて、暇あったら何か言ってろ。mihimaruGT聴いてろ。俺は長渕剛聴いてるぜ」

――この会場については?

▼光留「最高だったね。大仁田さんが喜んでくれて。あの日、FMW落ちたけど、やめなかったからだね、これも。やめなかったからたどり着いたよ。これから何があるのかな? 楽しみだ。渕正信超えだ。和田京平超えだ。今日いなかったけど、いつか鈴木みのるだって超えてやるぜ。できるよ。やめなきゃいいんだ」

――今回のチャレンジを振り返ってここまでの日々は?

▼光留「地獄。マジで地獄。下水道、くせぇし光あたんねぇし。来たと思ったらネズミだしよ。でもドブネズミがたくさんいりゃ、これだけのものができるのさ。金こしらえてできるのさ。LEDだけが照明じゃねぇんだよ。ざまぁみろ。地獄でも楽しかったよ。また違う地獄に行ってきます。また地獄で会おうぜ」

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