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12/15【プロレス大賞】二冠王・内藤が3年ぶり3度目MVP&初ベストバウトをダブル受賞 『2020年プロレス大賞』

 東京スポーツ新聞社制定『2020年度プロレス大賞』選考会が14日、行われ、新日本の内藤哲也が年間最優秀選手賞(MVP)、年間最高試合賞をダブル受賞した。

 新型コロナウイルスの感染拡大は全世界の経済活動に大きな影響を与えた。日本のプロレス界も同様で、興行中止が相次ぎ、政府のイベント自粛要請に従って興行自粛期間に突入すると、無観客試合を動画配信するなどで苦境をしのいだ。有観客興行が再開された今も会場のキャパシティの半分しか動員できないなど、厳しい状況が続いている。

 そんな激動の2020年、やはり業界の最前線を独走したのは新日本だった。年頭に史上初の東京ドーム大会2連戦(1月4日&5日)を開催し、夏には21年ぶりの神宮球場進出も果たした。大阪城ホール、日本武道館など大会場でのビッグマッチも連発。コロナ禍にありながらも他団体には不可能と思われる規模での興行を展開し、最大手の面目躍如となった。

 その中で主役となったのは内藤だった。ドーム2連戦2日目の1月5日にはオカダ・カズチカを破って史上初のIWGPヘビー級&インターコンチネンタル二冠制覇を達成。7・12大阪城大会でEVILに二冠を奪われたものの、8・29神宮大会で奪還。選考会でも「コロナ禍で停滞を余儀なくされた2020年のプロレス界を最も盛り上げた人物」として高く評価されてMVPに選ばれた。

 3年ぶり3度目のMVP受賞となった内藤は14日、オンライン会見に登場し、喜びの弁を述べた。「今年の1月4日、1月5日、東京ドーム2連戦を終えた時点で、今年のプロレス大賞はもらったなと正直思いました」と二冠獲りで手応えを得ていた内藤は、コロナ禍に見舞われた2020年を「終わってみれば俺が思い描いていたものとは全く違う1年間になってしまったなという印象ですね。でも、自分の思ってることが思い通りに進まないあたり、内藤哲也っぽいですね。内藤哲也らしい1年だったなと思いますよ」と振り返った。

 不本意な一年とはなったものの、二冠王者としての越年を決定。しかも二冠制覇を成し遂げたオカダ戦がベストバウトに選ばれ、ダブル受賞となった。ベストバウト受賞は意外にも初めて。「今年1年、自分の試合を振り返った時に凄く印象に残っている試合ですし、数年後、自分のプロレスラー人生を思い出した時に、絶対思い出す試合であることは間違いない」と思い入れを口にした内藤は、「その俺にとって凄く印象に残っている試合をベストバウトとして選んでいただけたことに関しては凄くうれしい」と喜んだ。「試合後の内藤コール」は今も強く記憶に残っており、「試合をした俺とオカダはもちろん、あの会場で、東京ドームで声を出して内藤コールをしてくれた皆様と一緒に作り上げたベストバウトだと俺は思ってます」とファンに感謝した。

 2年連続となる東京ドーム2連戦で内藤の2021年は幕を開ける。初日、G1覇者・飯伏幸太との二冠V2戦を控え、これに勝利すればジェイ・ホワイトを迎撃する。2021年も主役であり続けるためにも、MVP男は過酷な2連戦を突破あるのみだ。

 ほかにもノアでGHCタッグ王者に君臨する杉浦貴&桜庭和志が最優秀タッグ賞を獲得。潮崎豪が殊勲賞、高橋ヒロムが敢闘賞、遠藤哲哉が技能賞、ジュリアが女子プロ大賞をそれぞれ初受賞した。

 なお、今年度は新人賞が選出されず、2021年度に「デビュー4年以内」(通常は3年以内)を該当選手として選考される予定。また、功労賞、特別賞、レスリング特別表彰も設けられなかった。受章者一覧は以下の通り。


☆東京スポーツ新聞社制定『2020年度プロレス大賞』選考結果

▼最優秀選手賞(MVP)
内藤哲也(新日本)

▼年間最高試合賞(ベストバウト)
IWGPヘビー級&IWGPインターコンチネンタルダブル選手権試合「内藤哲也vsオカダ・カズチカ」(1・5東京ドーム)

▼最優秀タッグチーム賞
杉浦貴(ノア)&桜庭和志(フリー)

▼殊勲賞
潮崎豪(ノア)

▼敢闘賞
高橋ヒロム(新日本)

▼技能賞
遠藤哲哉(DDT)

▼女子プロレス大賞
ジュリア(スターダム)


【内藤(MVP&ベストバウト)のコメント】「このたびは東京スポーツ新聞社制定・2020年度プロレス大賞のMVPに選んでいただき、ありがとうございます。今年の1月4日、1月5日、東京ドーム2連戦を終えた時点で、今年のプロレス大賞はもらったなと正直思いました。しかし、コロナの影響で10年間待ち続けた高橋ヒロムとのシングルマッチが中止。そのあともプロレスができない日々が続きました。終わってみれば俺が思い描いていたものとは全く違う1年間になってしまったなという印象ですね。でも、自分の思ってることが思い通りに進まないあたり、内藤哲也っぽいですね。内藤哲也らしい1年だったなと思いますよ。それからベストバウトに関して、試合の好みって人それぞれいろいろあると思うんで、『ドームのオカダvs内藤戦がよかったよ、それでしょう』という人もいれば、『いやいや違う。誰々vs誰々の試合がよかったじゃん、絶対そっちだよ』という人もいるわけで、なかなか難しい賞ではあるんですが、今年1年、自分の試合を振り返った時に凄く印象に残っている試合ですし、数年後、自分のプロレスラー人生を思い出した時に、絶対思い出す試合であることは間違いないので、あの1月5日のオカダ戦という試合は。だから、その俺にとって凄く印象に残っている試合をベストバウトとして選んでいただけたことに関しては凄くうれしいですね。あの試合で凄く印象に残っているのは、胸を2回叩いてコーナーに登ってスターダストプレスをやる場面と、あとは試合後の内藤コールですね。試合前、入場の時も内藤コールっていうのは何度も聞いてるわけですけど、試合が終わってゴングが鳴って、(テーマ曲の)『STARDUST』が流れている中、東京ドーム中からの内藤コール。あれは凄くうれしかったし、自分の心にも響いたっすね。あの内藤コール込みでの俺にとって凄く印象深い試合。そして今回のベストバウト受賞につながったと思うので、試合をした俺とオカダはもちろん、あの会場で、東京ドームで声を出して内藤コールをしてくれた皆様と一緒に作り上げたベストバウトだと俺は思ってます。なので、あの時、内藤コールをしてくれた皆様に感謝してますよ。グラシアス・アミーゴ」

【オカダ(ベストバウト)のコメント】「1・5の試合をまた見直して、この時のように戻りたいなと熱さを感じてもらえたら嬉しいです」

【潮崎豪(殊勲賞)のコメント】「殊勲賞受賞、ありがとうございます! 素直には悔しくもありますが、選んでいただけて嬉しいです。今年は、『I AM NOAH』『自分がノアだ』ということを実証できて良かったと思っています。世の中が不安の中、それでもノアは止まらなかった。それが今年一番の収穫だったと感じています。これからどんなに苦しい状況になってもプロレスリング・ノアは止まらないと自信になった一年になりました。来年もまたGHCヘビーを一年防衛して、次は『プロレス大賞MVP』を獲りたいと思います!」

【ヒロム(敢闘賞)のコメント】「敢闘賞、ぽにーーっっ!! 賞なんて高校の皆勤賞以来ですぽにから、嬉しい! 選考委員さんにチュポ! 今年はプロレスができない数か月もあったけど、そこで立ち止まらずチャンスに食らいついた姿を評価してもらえたのかなと思います。ジュニアからは久しぶりの受賞。これからも夢のために闘い続けます。次はMVPとベストバウトいただきますぽによ! 東スポ大好きチュポ!」

【遠藤(技能賞)のコメント】「株式会社Cyber Fight・DDTプロレス・第75代KO-D無差別級王者・DAMNATION・白石市観光大使の遠藤哲哉です。この度、東京スポーツ新聞社制定 2020年度プロレス大賞技能賞を受賞致しました。今年は世界的に大変な状況で安心できない日々が続きますが、俺たちプロレスラーはこれからも前に進み続けるので遠藤哲哉から目を離すな」

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