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4/9【DRAGONGATE】土井が3ヵ月ぶりに復帰 HIGH-END合流拒否で「吉野の復帰待つ」

『THE GATE OF PASSION 2021』東京・後楽園ホール(2021年4月9日)
○土井成樹&YAMATO&ドラゴン・キッドvsEita&SB KENTo&KAI×

 土井が3ヵ月ぶりに復帰。自ら勝利をもぎ取ると、HIGH-ENDへの合流を拒否し、「俺は吉野の復帰を待つのみや」と断言した。

 土井は昨年末の神戸大会でR・E・DのKENTo&菊田に古傷の右ヒジを破壊され、肘部管症候群による尺骨神経手術のため、年始から長期欠場を余儀なくされていた。今宵は約3ヵ月ぶりの復帰戦。標的はR・E・Dだ。立ち上がったばかりのユニット・HIGH-ENDのYAMATO&キッドと組んで、Eita&KAI&KENToと激突した。

 いきなりR・E・Dの3人は土井を襲撃。総出でいたぶると、Eitaは「今日で引退だな」と挑発する。これを聞いて怒りを爆発させた土井はEitaの串刺し低空ドロップキックをKAIに誤爆させ、R・E・Dをナデ斬りにしてみせた。

 しかし、両軍入り乱れての場外戦になると、試合は思わぬ展開に。5・5名古屋大会で髪の毛とマスクを懸けた金網戦「YAMATO&KAIvsキッド&KENTo」が控えているだけに、すでに心理戦が始まっていた。KENToが裏切ってKAIがリングに戻るのを妨害。両者リングアウトの裁定が下ったのだ。

 わずか3分ほどで土井の復帰戦はぶち壊しに。荒れ狂うKAIに対し、KENToは悪びれることなく、「おい、KAI。なに熱くなってんだよ? 金網まで1ヵ月もう切ったぞ。自分の髪の毛は自分で守る。土井の復帰戦なんてよ、こんなもんでいいだろ。おい、KAI。遊びだから遊び。俺たちは明日からまた連戦があるんだ。とっと帰ろうぜ」とアピールする。しかし、土井は怒り心頭。「今日は俺の復帰戦やぞ! みんなそれを観に来たんちゃうか。ええぞ、遊びなんやな。帰りたいなら帰ったらええやんけ。お前らの代わりなんかいくらでいるんや。お前ら、明日からDRAGONGATEの公式HPから全員消えてるからな。なんやったら、練習生相手に今からデビュー戦やってもええぞ。お前らの代わりなんかいくらでもいてるんや」とまくし立てた。

 これを受けて、KENToは「偉そうなことをペラペラペラペラペラペラ言いやがって。土井、お前はこの結果に納得してないのか。だったらな、俺とKAIがお前らをとことん遊んでやるからな。おい、ゴングを鳴らせ」と言い返し、再試合に突入した。

 ゴングが打ち鳴らされると試合は再び大混戦に。攻守が何度も入れ代わる中、土井はKENToのSBシューターに捕まってしまうが、YAMATOのカットが間に合う。息を吹き返した土井はEitaにバカタレスライディングキックをぶち込んだ。KAIが巻き返しに転じたものの、またもKENToが妨害。キッドにあえて避けさせて、KAIの顔面にパウダー攻撃をお見舞いする。またも裏切りに遭い、苦しむKAIの顔面に土井がバカタレスライディングキックを叩き込んで、復帰戦を制した。

 またも裏切ったKENToは「KAI。顔が白くなっているぞ。誰にやられた? KAI、大丈夫か。金網の戦いはもう始まってんだよ」とKAIを挑発。R・E・Dの2人の間に生まれた亀裂は深刻化し、極悪集団は意気消沈してリングを去っていく。

 一方、HIGH-ENDのYAMATOとキッドは土井の復帰を祝福。「何の違和感もなく、それどころか懐かしさを感じた。この3人で組めば最強じゃない?」(キッド)、「土井ちゃんがこのHIGH-ENDに入りたいって言うなら、俺たち大歓迎だよ。復帰戦で組んだのは何かの縁。これから俺たちとやっていこうぜ」(YAMATO)と土井をユニットに勧誘した。

 しかし、熱いアピールを「そう言われると思ったわ」とどこ吹く風で受け流した土井は「お前ら言っておくぞ。俺のことをあんまり安っぽく見るなよ」とクギを刺し、「担当直入にHIGH-END入りはお断りや」と合流拒否を突きつけた。

 捨て台詞を残してYAMATOたちが去っていくと、土井は拒否をした真意を明らかに。そこには盟友・吉野の存在があった。吉野は今年8月に引退が決まりながらも、コンディションの不調により、1月から欠場中。3月の後楽園大会では体調がよくなっていると明かしたが、いまだに復帰戦は決まっていない。

 そんな状況を受けて、土井は「みんなが気になっているのは俺がどのユニットに入るのか? それとも新しいユニットを作るのか? 誰と組むのか? それをみんな気になっているんちゃうんか。もう決まっているぞ。俺の答えは1つや。俺は吉野の復帰を待つのみや」と断言。「古い人間かもわからんけど、俺たち土井吉は腐っても土井吉や。吉野が引退する8月まで、俺はどのユニットにも属さず、新ユニットも作らず、俺は吉野のことを全面サポートするからな」と観客の前で誓ってみせた。

 当面は来月から開幕するシングルリーグ戦・KING OF GATEに集中する構え。復帰直後にいきなりリーグ戦を制し、完璧な状態で復活する吉野を迎え入れるつもりだ。

【試合後の土井】
▼土井「約3ヵ月ぶりの復帰戦ということで。この3ヵ月間、ある意味、外から客観的にこのDRAGONGATEのリングを見ることができました。まあ、見てて、いいところもあれば悪いところもある。言いだしたらキリがないぐらい、ホンマに見えてきました。悪い部分を言ってもあれなんで、いい部分をこれからどんどん会社にも、それから選手にも、自分なりに伝えていけたらなと思います。リング上のことに関して言えば、マイクで喋った通り、吉野を待つのみですね。今が4月で、5、6、7…あと3ヵ月、4ヵ月それぐらいで、あと吉野が何試合できるかわからないですけど。試合で組んだり、戦うのがベストですけど、ちょっとでも近くでサポートしたいなというのがあって。今の状態で、どっかのユニットに属すとか、新ユニットを作るという考えはなくて、8月の吉野の引退までは、一番近くにいる存在でありたいなと。リング上で言った通り、腐っても俺らは土井吉やから。最高の花道を8月1日作ってあげたいなと。あと、来月、KING OF GATEも開幕するんで。それに向けて、今はユニットどうこう言っている場合じゃないし、個人の戦いに集中したいなと思います」

――久しぶりの復帰戦で、自分の動きはどうだった?

▼土井「試合勘というか、ペース配分とかは、息が切れたというのが正直なところなんで。これからKING OF GATEが始まるんでね。今日は6人タッグやったですけど、シングルになったら、また戦い方も変わってくるし、スタミナ配分も変わってくるし。まあ、復帰戦で勝てただけよかったなと。自分自身ではやっぱり課題は多くて。最後はラッキーな勝利やったなと思いますけど。これから自分なりに、このDRAGONGATEのリングにいいスパイスが入れれたらと。ちょっとなあなあになっている部分があるんで、その辺をちょっと改善していかないとダメだと。それは試合を通してっていうのが一番いいかもわからないですね」

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