プロレス・格闘技の情報満載!全日本・ノア公式モバイルサイト

4/11【DDT】チ○コクラッチ式で全脱ぎディーノ粉砕 貫禄V2・秋山がさいたまSAでHARASHIMAと激突

『April Fool 2021』東京・後楽園ホール(2021年4月11日)
KO-D無差別級選手権試合 ○秋山準vs男色ディーノ×

 全てのタイツを脱ぎ捨てたディーノの股間を鷲づかみにしたチ○コクラッチ式のエクスプロイダーで秋山が激勝。貫禄のKO-D王座V2を果たした。試合後、HARASHIMAの挑戦表明を受諾し、6・8さいたまSA大会での防衛戦が電撃決定した。

 KO-D王者・秋山が自ら指名して決まったディーノとのV2戦。ジャイアント馬場の教えを受け継ぎ、全日本やノアで“本道のプロレス"を追求してきた秋山と、下品であろうと亜流であろうとDDTらしさを探求してきた“DDTのアイコン"ディーノ。まさに水と油の両者による注目のイデオロギー対決が聖地・後楽園で実現した。

 決戦を前に場内は異様な緊張感に包まれる。ともにDDTの歴史を造ってきたササダンゴ大鷲、彰人らをセコンドとして引き連れて登場したディーノは感極まったのか早くも涙目。「気合いが入っているディーノが観客に中指を立てる場合がある」とアナウンスされると、観客も中指を立て返してその背を押す。誇りと覚悟をまとったディーノに対し、王者・秋山は普段と変わらぬたたずまい。両者と関係の深い大石は秋山のセコンドに付いた。

 のっけからディーノが自らの世界に秋山を引きずり込む。握手するふりをして、いきなりゲイ道クラッチで丸め込んで揺さぶりをかけると、どんなポジションからでもスキあらば股間や尻に手を伸ばす。尻で顔面を押し潰す男色ナイトメアは失敗に終わり、その尻を何度も蹴飛ばされるが、防戦一方となっても引かない。高速式で今度こそナイトメアを強行すると、間髪入れずに男色ドライバーがさく裂。観客たちもそんなディーノを拍手で後押しした。

 大石との共闘は拒否されるが、さらに際どいアンダータイツ姿になると、秋山を三角絞めで捕獲。さらに、再び男色ドライバーを強行し、秘策のムーンサルトプレスまで繰り出す。2発目のムーンサルトプレスを避けられて自爆に終わると、作戦を変更。秋山がリストクラッチ式エクスプロイダーを狙った瞬間、ディーノは映像班に指示を出すと、場内は暗転し、ビジョンに事前に収録されたディーノの独白が流された。

 「このまま私が負けてしまう前に、昨日徹夜で私が考えてきた偽らざる本音を聞いてもらっていいかな」とビジョンの中で語り始めたディーノ。「準ちゃんはこのDDTに入団して格と伝統をもたらそうとした。私はこの20年間、もがいてきて、苦しんできて。でも、それを与えることはできなかった。だから、率直に私は準ちゃんに感謝している」と秋山を素直に賞賛し、「準ちゃんありがとう、DDTに入団してくれて。準ちゃんありがとう、DDTを選んでくれて」と感謝のメッセージを送った。

 しかし、これは回復する時間を作るためのディーノの奇策だった。「準ちゃん、ありがとう…私に回復の時間を与えてくれて」と態度を一変させると、「格? 伝統? 知ったことか。今の私に重要なのは秋山準に勝つその一点のみ。秋山準、討ち取ったり」と宣言して映像は終了に。照明が点いた瞬間、ディーノは映像に見入っていた秋山をリップロックに固めると、ゴッチ式男色ドライバー、ムーンサルトプレスと怒とうの大技ラッシュへ。男色殺法を全て使っても秋山が沈まないとみるや、ディーノはとうとうタイツを全て脱ぎ捨ててフル○ン状態に。場内が騒然とする中、両足の太ももでタイツを挟んでギリギリで股間を隠しつつ、再度ムーンサルトプレスで宙を舞う。

 しかし、秋山は間一髪回避。あられもない姿のディーノを見て、思わず手で顔を覆ったが、それでも鬼の形相でランニングニーを乱れ打つ。太ももを使って股間を隠しつつ、ディーノは中指を突き立てて意地を見せるが、秋山は「見るなよ!」と観客に注意しつつ、エクスプロイダーで追い討ち。続けてリストクラッチ式エクスプロイダーの体勢に。ディーノへの敬意の表れか、あえてディーノの手とともに股間を鷲づかみにしたチ○コクラッチ式でぶん投げると、そのまま急所ごと押さえ込んで死闘を制した。

 秋山が“DDTのアイコン"を下して、KO-D王座を死守。男色殺法を全て受け止め、自らもそこに踏み込み、その懐の深さを見せつけた。ここで、盤石の体制を築きつつあるベテラン王者の前に立ったのは“DDTの強さの象徴"と言われるHARASHIMAだった。

 「秋山さん、あのディーノ相手に、相手を飲み込む凄い防衛戦でした。びっくりしました。さすがです」と手放しで王者を称えたHARASHIMAは「あなたはDDTのいろんな選手と戦って勝ってきました。ただ、僕はまだあなたに負けたこともありません。僕は誰よりも昔からDDTを愛してます。そして、そのベルトも。秋山さん、そのベルトを懸けて、この僕と戦ってください」と真っ向から挑戦表明をぶち上げた。

 秋山はHARASHIMAを「DDTの力の象徴」「男色ディーノとツートップ」と評価して迎撃を決意し、「一番大きいところでこのHARASHIMA選手とやらせてもらえないですか?」と提案。今林GMも承諾し、6・8さいたまSA『CyberFight Festival 2021』での防衛戦が電撃決定した。そして、秋山は交換条件として、セミファイナルでKO-Dタッグ王座を奪取したばかりの“スマイルピッサリ"HARASHIMA&岡林裕二に挑戦要求。パートナーに大石真翔を指名し、4・18新潟大会でのタイトルマッチも同時に決まった。

 「1週間後でまたタイトルマッチ、近いですけど、僕もピッサリ頑張ります。俺もやってやるさ〜!」とHARASHIMA&岡林の決めゼリフを拝借して大会を締めくくった秋山。「俺のスタイルは相手の動き全部吸収して。馬場さんに教えられたのも、相手のいいところを出して、それで打てと。その初心、一番最初の気持ちを忘れずに、彼がそういうスタイルなんだったら、そこにも踏み込まないといけないし。それで、最後は俺の技で勝つ。まあ、よかったんじゃないですか」と今日の試合も自分なりの“本道"だったと振り返った。

 ディーノを飲み込み、DDT流のファイトにも順応してみせた秋山は、大舞台で“強さの象徴"をも返り討ちにし、本当の意味で団体の頂点に立つ。

【試合後の秋山、大石】
▼秋山「なんだろう? この疲れようが。なんなんだ?」

▼大石「いつもと違う疲れというか」

▼秋山「いつもと違う倦怠感というかさ。なんだ、これ? あいつ、怖いな」

▼大石「恐ろしかったですね。まさか全部脱ぐとは思わなかったです」

▼秋山「いやあ、どうすんだ。見えてたろ?」

▼大石「見えてました。タマが見えてました。すいません」

――改めてディーノ選手をどういう風に感じた?

▼秋山「どういう風に感じた?(笑) いやまあ、あのメチャクチャ加減が、さっき来たHARASHIMA選手と好対照で。俺は本当にDDTを支えてきた1人だと思っているし、あのメチャクチャ加減が、なにするかわからないのもやっぱりDDTがここまで来て、ウケてきた(部分)。なにやるかわからないっていうのもね、彼の1つの色なのかもわからないけど。ケツ蹴って、指入れられて、お前…」

▼大石「すいません」

――6月9日にHARASHIMA選手との防衛戦が決まったが?

▼秋山「これはね、気分を入れ換えて、気持ちを入れ換えて。DDTを強さで引っ張ってきたのがHARASHIMA選手だと思うんで、その強さの象徴を、今日同様俺の力で木っ端微塵に、一番大きいいいところでしたいと思います」

――その前にはKO-Dタッグ王座挑戦も決まった

▼秋山「それは向こうが挑戦直訴という形で来たんで、じゃあ、お前らもそれを懸けろと。お互いに2つ持つチャンスだから。そこはリーダー頑張ってくれよ」

▼大石「はい」

――タッグ王座を獲れば、そのままタッグリーグ戦をチャンピオンとして出ることになる

▼秋山「まあ、チャンピオンでいったほうがいいだろうし、チャンピオンでいったら、いろんな発言力もまた増す。タッグに対して発言力が増すだろうし。タッグでも発言力を増して、シングルも持っていたら、本当に何も言わせないってことだから、一番いいんじゃないですか、形的に」

――試合中に映像を使ってきたことについては?

▼秋山「それがDDTなんだったら、それはそれで。俺も見入ってしまったし。まあ、とにかく何でもやるのが彼。いつも自分のスタイルを本道って言ってるけど、俺のスタイルは相手の動き全部吸収して。馬場さんに教えられたのも、相手のいいところを出して、それで打てと。その初心、一番最初の気持ちを忘れずに、彼がそういうスタイルなんだったら、そこにも踏み込まないといけないし。それで、最後は俺の技で勝つ。まあ、よかったんじゃないですか」

――どちらかというと、お客さんはディーノ選手を応援している空気だったが?

▼秋山「それでいいんです。今からずっと。次のHARASHIMA選手もそうだし、ずっとそれでいいですよ。俺はそういうのがやりやすいし。なんでもいい。100声援があるんだったら、普通はみんな応援欲しいだろうけど、俺は別に100対0でもいいから。100応援してくれればそれでいい。別に俺はなんでもいい。ただ、お客さんの反応がないのが一番怖いです。シーンと見てられるのは。何でもいいから反応はしてほしいです。どういう形であれね」

プロ格 情報局