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4/24【全日本】諏訪魔が青柳の連勝止めて首位タイ CC無観客決定も今こそ「プロレスの力みせる」

『2021 Champion Carnival』東京・新木場1stRING(2021年4月24日)
「2021 Champion Carnival」公式戦 ○諏訪魔vs青柳優馬×

 諏訪魔が青柳の連勝を止めて3勝目。ようやく首位タイに追い上げた三冠王者は春の祭典の無観客開催決定を受け、「今こそ、もう一度プロレスの力、そういうのを見せる時」との思いを強くし、2度目のチャンピオン・カーニバル優勝を誓った。

 13年ぶりV2を狙う三冠王者・諏訪魔はここまで2勝2敗。決して星勘定は芳しくないが、他の選手たちが星を潰し合ったこともあって、十分優勝を狙える位置にいる。折り返しの5戦目となったこの日の相手は青柳。昨年覇者・ゼウス、ジェイクを破って連勝中だ。3大会連続メインで連勝を3に伸ばしたいところだったが、三冠王者がそれを許さなかった。

 腰攻めで先手を取った諏訪魔は序盤から中盤にかけて試合を支配。ダブルチョップを乱れ打つなど快調に飛ばし、青柳がダイビングボディアタックなどで反撃に出ても、ラリアットを何発も叩き込んで押し返した。

 その後も諏訪魔のラリアット、ダブルチョップ連打と猛攻が続いたが、青柳はスピンキックで逆転。ガクンと動きが鈍った諏訪魔はロックスターバスター、エンドゲームで攻め込まれてしまう。何とか耐えてもエルボーやトラースキックで何度もダウンに追い込まれた。

 それでも諏訪魔は沈まなかった。ノーモーションのバックドロップが火を噴くと、2発目の岩石落としで追い討ち。対角線を走ってのラリアットを叩き込むと、バックドロップホールドを爆発させて3カウントを奪った。

 諏訪魔が青柳の連勝を2で止めて3勝目。折り返しと同時に首位タイに浮上した。「青柳、俺の完勝だ」と勝ち誇った諏訪魔は「今日新木場に集まってくれたみんな、そしてチャンピオン・カーニバル優勝する俺は全盛期だオイッ!」と親指を突き上げて締めた。

 何とか巻き返して後半戦を迎えることになった諏訪魔は「こういう状況なんだけど、こういう時だからこそ俺が勝たなきゃいけないんだよ。俺もやりたい奴がいるんだ。全然、俺、王者の感覚ないからね。いつでもチャレンジャーだ」と改めて13年ぶりV2と大田区での三冠戦を見据えた。

 青柳を粉砕した原動力となったのは三冠王者の意地はもちろん、このチャンピオン・カーニバル3大会が無観客開催となったことだったのは言うまでもない。明日25日から5月11日まで1都4県を対象とする緊急事態宣言が発令され、イベントは原則無観客を要請される。全日本でも明日25日、29日、最終戦の5月3日と後楽園3大会の中止と無観客開催を決めた。この現状に「やっぱ自分が先頭立って全日本プロレス盛り上げないといけないよね」と責任感たっぷりに言い切った諏訪魔は「どんな状況だって…逆境…そういう場面だって今までやってきてるんだ。その気持ちは折れない」と断言。「今こそ、もう一度プロレスの力、そういうのを見せる時なんじゃねぇかな」との思いを強くした。この日メインで見せた青柳との激闘はそれを体現するようだった。

 10年前の東日本大震災の際、被災した諏訪魔ら全日本はプロレスを通じて被災地へ向けてメッセージを届けた。状況は違えど、リング上の戦いを通じて観る者に元気、勇気などを送るのは同じ。「この先、どんな時代になっちゃうのかわからいけどさ、プロレスの力は信じたいね」という諏訪魔はまずチャンピオン・カーニバル優勝でそれを実行していくつもり。リーグ戦は6人が首位タイの大混戦となってきたが、諏訪魔は「ここから気持ちが強い奴が生き残っていくんじゃないかな」と考えている。もちろん、その思いの強さは誰にも負けない。「最後は粘って粘って大逆転、優勝。そして希望する相手と大田区、対戦する」と誓ってみせた。

 次戦は明日25日の配信マッチ。宮原と昨年3・23後楽園大会における三冠戦以来、約1年ぶりに対決する。

【試合後の諏訪魔】
▼諏訪魔「よし、勝ち星先行だな、これでな。よし、調子乗ってきたな。青柳のヤロー、しつけぇんだ、あいつは。調子乗ってんじゃねぇっつうんだよ。やっぱあれだな。こっちが下手に出ると調子に乗るんだな、若いのっていうのはな。それ今日わからしてやったんだ。これで次くんだったらタダじゃおかねぇぞ。突き刺してやる。これ以上言えねぇよ。止まんなくなっちゃう」

――首位タイで巻き返したが手応えは?

▼諏訪魔「あるよね。俺が優勝してさ。こういう状況なんだけど、こういう時だからこそ俺が勝たなきゃいけないんだよ。俺もやりたい奴がいるんだ。全然、俺、王者の感覚ないからね。いつでもチャレンジャーだ。それまで言わないけどね。ご想像にお任せしますよ」

――3大会が無観客開催となるが、優勝への思いも強くなった?

▼諏訪魔「そりゃそうだよね。やっぱ自分が先頭立って全日本プロレス盛り上げないといけないよね。どんな状況だって…逆境…そういう場面だって今までやってきてるんだ。その気持ちは折れないしね。今こそ、もう一度プロレスの力、そういうのを見せる時なんじゃねぇかな。これ団体関係ないと思うよ。どの団体もいろんな奴が今こそはって名乗りを上げる時なのかもしれないね。この先、どんな時代になっちゃうのかわからいけどさ、プロレスの力は信じたいね」

――ALL TOGETHERの時に近い感覚では?

▼諏訪魔「そうだね。また起きた出来事は違うんだけど、そう簡単に言えないんだけどね。でもやっぱし国からの指導は守ったうえでね、プロレスまた頑張っていくべきなんじゃないかな。力を与える、勇気を与える場を用意できる状況ならね、やるべきだと思う。今はしょうがない。静かにしてる。それが一番じゃない」

――これで10人中6人が勝ち点6の大混戦となったが?

▼諏訪魔「そんな並んでんの?(苦笑) まさかそんなになってるとは思わなかったね。でも総当たりのリーグ戦だしね、そういう状況になっちゃうのは仕方ないと思う。ここから気持ちが強い奴が生き残っていくんじゃないかなと思いますよ。当然、自分も最後は粘って粘って大逆転、優勝。そして希望する相手と大田区、対戦する。そこまでだな、言えるのは」

【青柳の話】「諏訪魔討伐ならず。クエスト失敗。ダメでした!」

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