4/26【新日本】ヘナーレが一騎打ちでSANADAに肉薄 実力&進化証明で「次はタナハシだ!」

『Road to レスリングどんたく2021』広島サンプラザホール(2021年4月26日)
○SANADAvsアーロン・ヘナーレ×

　『UNITED EMPIRE』入りで“変身"を遂げたヘナーレが、SANADAとの一騎打ちで肉薄に次ぐ肉薄。敗れはしたものの、その進化を改めて見せつけた。

　4・4両国大会で“帝国の新兵器"としてリングネームをアーロン・ヘナーレに改名。すでにタッグマッチで2度撃沈してきたSANADAとの一騎打ちで実力証明の舞台に立った。

　ゴングを待たずに猛突進。いきなり暴走気味にSANADAを鉄柵にに叩きつけまくるや、多彩な足関節技を繰り出しながら徹底した左足攻めで主導権を握った。

　反撃を許しても、今度は串刺しニーやサッカーボールキック、左ミドルキック連打といった蹴り技ですぐさま鎮圧だ。さらには得意のバーザーカー・ボム(スパインバスター)といったパワフルな投げ技も重ねてSANADAを押しまくった。

　SANADAも巧みな先読みの駆け引きでペース奪回を狙うが、ヘナーレは徹底して許さない。SANADAのドラゴンスリーパーはグラウンドコブラツイストで切り返し、ダイビングボディアタックもキャッチしながら後転してバックフリップでぶっこ抜く荒技も披露。さらには得意のランペイジ(ランサルセと同型)も豪快に決めたばかりか、SANADAのお株を奪うドラゴンスリーパー式の振り回しまで繰り出してみせた。

　どうにか抜け出したSANADAもドラゴンスリーパーからSkull Endに持ち込み、ヘナーレから力が抜けたところでラウンディングボディプレスを投下したものの、ヘナーレはこれも剣山で撃墜。続く打撃戦もソバットで制して新必殺技のStreets of Rage(フィッシャーマン式デスバレーボム)で仕上げにかかった。

　だが、SANADAも着地。逆にローリングエルボー、ローリングソバットで鮮やかに逆転し、タイガースープレックスへ。意地のカウント1でキックアウトしたヘナーレも、雄叫びの突進をみせたが、SANADAもこれをTKOで迎撃だ。うつぶせのヘナーレにラウンディングボディプレスを投下したSANADAは、ひっくり返ったヘナーレにすかさず2発目のラウンディング弾を浴びせ、3カウントまでつなげてみせた。

　最後はSANADA貫禄の雪辱勝利となったものの、ヘナーレがその実力と進化を一層印象づけた形。セコンドに就いたウィル・オスプレイに支えられながら、声を荒げて悔しさ露わに引き上げたヘナーレは「あともう一歩、もう一歩で俺が勝ってた。作戦通り進んでたのに…。あいつは俺の技をよく研究したんだろうな。チクショー! でもSANADA、これで終わりだと思うなよ。また1対1で勝負だ」とSANADA粉砕への執念を深くした。

　ヘナーレは4・29鹿児島大会でもメインイベント出場が決定済み。ジェフ・コブと組んで、飯伏幸太&棚橋弘至組と対決するが「このうっ憤は鹿児島で当たるかつての友、タナハシに全部ぶつけてやる。タナハシ、覚悟はいいか。もう俺はヤングボーイじゃない。お前の言いなりだった昔の俺じゃない。ただ暴れ狂うだけでもないからな」と通告しながら、次なる目下の標的を棚橋に切り替えた。


【SANADAの話】「ヘナーレの行動力、そして成長はすごいと思うよ。ただ、俺に勝とうとしたのが、早すぎただけだよ」

【試合後のヘナーレ&オスプレイ】

▼ヘナーレ「(※オスプレイがピッタリと寄り添っている。片ヒザを着きながらも、ビデオカメラをにらみつけるようにして話し始める)あともう一歩、もう一歩で俺が勝ってた。作戦通り進んでたのに……。最後にコーラクエンホールで闘ってから、あいつは俺の技をよく研究したんだろうな。チクショー! でもSANADA、これで終わりだと思うなよ。また1対1で勝負だ。今日勝ったのはお前だが、俺は両国と後楽園で2回、お前からスリーカウントを奪ってるんだ。また次、お前と当たるまで辛抱強く待つぞ。俺は強い味方を得たんだ。今日のことはもういい。次の相手に向かっていく。この鬱憤はカゴシマで当たるかつての友、タナハシに全部ぶつけてやる。タナハシ、覚悟はいいか。もう俺はヤングボーイじゃない。お前の言いなりだった昔の俺じゃない。ただ暴れ狂うだけでもないからな(※と言うと立ち上がって控室に向かう)」

▼オスプレイ「(※ヘナーレに肩を貸す形で)ドクターに診てもらった方がいいな」

▼ヘナーレ「ああ、ろっ骨が折れてるみたいだ……」