4/29【全日本】CC5人首位タイで最終戦へ 宮原が熱戦世界タッグ王者対決制して再浮上 「大復活」&「3150倍の最高マイク」予告

『2021 Champion Carnival』TVマッチ(2021年4月29日)
「2021 Champion Carnival」公式戦 ○宮原健斗vs青柳優馬×

　宮原が大熱戦となった青柳との世界タッグ王者対決を制して5勝目。5人が首位タイの混戦模様で迎える最終戦へ向けて「宮原健斗大復活」と「3150倍の最高マイク」による春の祭典締めを予告した。

　2年ぶり2度目の優勝を狙う宮原は4勝3敗・勝ち点8で終盤戦に突入。8戦目となったこの日、青柳との世界タッグ王者対決を迎えた。負けた方は自力優勝が消滅。NEXTREAMの二人が星を潰し合う状況となった。

　試合は25分を超える大熱戦となった。序盤から中盤にかけて一進一退のせめぎ合いが続いた中、先手を取ったのは青柳。エプロン上の攻防を制してエンドゲームで絞め上げた。宮原が何とかリングに生還しても再びエンドゲームで捕らえてギブアップを迫った。

　宮原も負けてはいない。意地で耐え抜くと雪崩式ブレーンバスター、後頭部への串刺しブラックアウト、正調ブラックアウトの波状攻撃で一気に流れを変えた。シャットダウンが不発に終わり、青柳がジャーマンで反撃しても、最高男はジャーマンで応戦。エルボー合戦で真っ向から火花を散らし、青柳が制してスピンキックをさく裂させても、ロックスターバスターは決めさせず。スタンドブラックアウトをぶち込んでKO寸前に追い込んだ。

　ダウンカウント9で何とか立ち上がった青柳も最後の粘りを見せる。シャットダウン狙いをDDTで切り返すと、再びエンドゲームで捕獲。一気に絞め上げて勝機を作った。耐えた宮原がブラックアウトを連発しても回転足折り固めで丸め込み、ニアフォールに追い込んだ。が、宮原は起死回生のスタンドブラックアウトをカウンターでさく裂。棒立ちとなった青柳にシャットダウン・スープレックス・ホールドを爆発させて3カウントを奪った。

　熱戦となった世界タッグ王者対決を制した宮原が5勝目で勝ち点10をマーク。この日、単独首位だったジェイクが3敗目を喫したことで、最高男は首位に再浮上した。

　これで宮原、諏訪魔、ゼウス、ジェイク、耕平の5人が首位タイの混戦模様で5・3最終戦を迎える。最高男の相手はジェイク。首位対決だけに勝てば優勝に近づくことになるのは間違いない。宮原は「ジェイク・リー、お前に1つ言っておいてやる。お前はTOTAL ECLIPSEになって、全てを兼ね備えた男になったのは認めよう」と評する一方で、「このプロレス界のスーパースター・宮原健斗と同じ時代に生きたことを、5月3日、後悔することになるだろう」と自信満々に通告した。

　試合後の最高マイクはあえて温存。すべては優勝後に最高の形で締めるためだ。「この最高マイクは5月3日、優勝してからにとっておこう。いつも以上の最高マイク、3150倍の最高マイクで、この2021年チャンピオン・カーニバルを締めくくろうじゃないか」と予告した宮原は画面の向こうにいるであろうたくさんのファンへ向けて「5月3日、優勝するからな!」と地声で叫んだ。

　「この2021年、宮原健斗大復活だ。このチャンピオン・カーニバルで大復活しないとな、待ってるみんながいるんだ。日本全国に俺の声が聞こえないところまでファンの方たちはいるんだ。そこまで声を届けるには、優勝が必要なんだ」。2年ぶり2度目となる春の栄冠獲りを誓った最高男は5月3日を足がかりに劇的な頂点返り咲きを成し遂げる。

【試合後の宮原】
▼宮原「OK! 今日は10点、10点だ。5勝で10点だ。言いたいことは全てマイクで言ってきたからな。ただな、この2021年、宮原健斗大復活だ。このチャンピオン・カーニバルで大復活しないとな、待ってるみんながいるんだ。日本全国に俺の声が聞こえないところまでファンの方たちはいるんだ。そこまで声を届けるには、優勝が必要なんだ。5月3日だ。ついにフィナーレだ。ああ、約1ヵ月ぐらいか。ついにフィナーレだ。どんなことがあろうと優勝しなきゃ、今俺はここにいる意味がないんだ。優勝しないと、次の景色をファンの皆様にお見せすることはできない。必ず5月3日だ。ジェイク・リーか!? 素晴らしい。認めざるを得ない存在になってるんじゃねえか。俺がかつてお前のことをライバルだと表現した。ただ、俺の中では正直、ライバルには物足りなかった。俺はライバルに物足りねえけど、ライバルがいねえから、育てなきゃと思ったんだ。ただな、今は違うぞ。今の全日本プロレスは違う。俺がいなくても、着々と時間は進んでいく。俺がメインイベントに立たなくても、興行は締まっている。その光景を見た時に、俺は埋もれてたまるかという、ここ数年で味わったことのない感情を覚えたよ。それを5月3日に表現する。ジェイク・リー。同じ時代に生きたレスラーとして、俺ら以上に、全日本プロレス以上に、ファンのみんなが何かが生まれると期待しているのはわかってる。注目しといてくれ」

――青柳選手との試合は今までで一番追い込まれた戦いになったが?

▼宮原「彼も、青柳優馬も、もう俺が何か言うわけじゃなく、メインイベンターなのはわかっていることでしょ? スゲェよ、スピードが。なんだ、この全日本プロレスの速い流れは。俺もついていかないと置いていかれるよ。それぐらい必死だよ。必死な俺を見てほしいね。5月3日だ」

――社会情勢が不安な中で、今こそ自分がという気持ちが強い?

▼宮原「ああ。俺しかいねえだろ? それを表現できるのは。(他の人間は)やりたくてもできないよ。俺しかいねえんだ。やらなきゃいけない人間が俺だって、俺は感じているし、わかってるから。それをやらないと。5月3日、宮原健斗の全てを表現する。そして優勝する。よっしゃあ」


【青柳の話】「もうダメです。完敗です。さすが我らが大将ですよ、宮原健斗さんは。今日いけるかなって思ったんですよ、ちょっと実は。ダメでしたね、やっぱ。さすがです、大将。開幕前に言ってましたね。エースを捨てて、このチャンピオン・カーニバルに臨みますって。でも、思ったんですよ。エースって自分で名乗るものでも、自分で捨てるものでもないんだなって。宮原健斗さんという対戦相手を前にして、戦った時にそう思いました。間違いなく、あの人は全日本プロレスのエースなんだなっていうのを肌で感じましたね。もう完敗です。でもって、5月3日。次が最後。点数的にはどうなんですかね? なんかの手違いで青柳優馬優勝とかならないかな。ダメだ、なんで最後の最後で佐藤耕平なんだよ。心折れるわ。イヤになっちゃうよ。最後なんで頑張りますけども」