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5/16【大日本】伊東が一騎当千Cブロック首位通過 竹田との死闘制して準決勝で神谷と対決へ

『一騎当千DeathMatch Survivor』東京・後楽園ホール(2021年5月16日)
「一騎当千DeathMatch Survivor〜」Cブロック公式戦 ○伊東竜二vs竹田誠志×

 伊東が一騎当千最終公式戦で竹田との激闘を制してCブロックを首位通過。健在ぶりを示したデスマッチドラゴンは6・13後楽園大会における準決勝でDブロック代表・神谷と対決することになり、「ここでその座を渡してるわけにいかないですからね。まだまだ自分がトップ走っていこうと思ってます」と誓ったうえで優勝を見据えた。

 当初、一騎当千の準決勝、決勝戦がこの日、行われる予定だったが、緊急事態宣言発令を受けて4・26後楽園大会が中止に。同大会で予定されていた公式戦2試合がこの日、行われることになった。

 Cブロックはここまで竹田が2連勝で単独首位。1勝1敗で追う伊東との最終公式戦を迎えた。この一戦の勝者が決勝トーナメント進出を決定。なお、決勝トーナメントは出場選手のスケジュールの都合で進出者の結果によって6・13後楽園、6・28後楽園のいずれかで行われることになった。

 形式はガラスボード+Light tube wallデスマッチ。開始早々、竹田が蛍光灯攻撃で出鼻をくじいたが、伊東も蛍光灯ごと竹刀で殴りつけて応戦する。蛍光灯を押し当ててのカカト落としを振り下ろし、蛍光灯を手に串刺し攻撃を狙ったが、竹田は正面飛びドロップキックで阻止。ノコギリで伊東の額を切り刻み、口の中に突っ込む荒技に出た。

 竹田ペースは続く。蛍光灯を利しての串刺しランニングニー、ロックボトムで追い討ちをかけると、蛍光灯が設置されたライトチューブウォールにパワーボムで叩きつけた。流れをつかんだ竹田は蛍光灯を利してのロッキンポやパウンドで追い討ち。イスの上にガラスボードをセットし、雪崩式ジャーマンの構えに入った。

 これを阻止した伊東は逆に雪崩式河津落としを敢行し、竹田をガラスボード上に叩き落とした。ジャーマンで追い討ちをかけると、意地の竹田もジャーマンで応戦。ともに蛍光灯を手にしてタックルで正面衝突すると、伊東がニールキックを発射し、リング下から持ち出したソルトを竹田の頭の上からぶっかけ、文字通り傷口に塩を擦り込んだ。

 粘る竹田もエルボー合戦に持ち込んだものの、伊東はリング上に散らばっていたソルトを投げつけて返り討ち。右ストレート、ドラゴンキッカーで完全に竹田の動きを止めると、蛍光灯を乗せてのドラゴンスプラッシュを発射して激闘に終止符を打った。

 伊東が2勝1敗・勝ち点4で公式戦全日程を終了。Cブロック首位通過を決めた。この結果、決勝トーナメントの舞台は6・13後楽園大会となり、伊東はDブロック代表・神谷と準決勝を争うことになった。試合後、伊東は自ら塩を頭からかぶると、マイクを持ってファンに来場を感謝。「デスマッチ一騎当千リーグ戦が今日で終了しました。残るは準決勝、決勝。4人が揃いました。日程は次の後楽園ホール、6月13日で行いたいと思います!」と宣言すると、「準決勝、決勝と行うわけですけど、優勝するためには2回勝利しなければならない」と気を引き締めた。

 そして「そんな私の準決勝の相手、神谷英慶!」と呼び込むと、神谷がやってきてリング上で向き合った。伊東は「お前はデスマッチ始めて、一騎当千決勝トーナメントまで残って、ストロングのベルトも巻いたことのある人間、本来であればお前が優勝して、お前がチャンピオンになって大日本をどんどん引っ張っていくべきなんだろう」と投げかけたが、「しかし! 簡単にその座は渡さない」と高い壁となって立ちはだかる構えをみせた。

 「今回、一騎当千準決勝、俺と神谷、ドリューとビオレント・ジャック。ビオレント・ジャック強ぇ外敵だ。でもな、大日本が優勝しなきゃいけないとか、大日本がベルトを獲らなきゃいけない、なんてことは考えるな。自分自身がベルトを獲る。その気持ちでかかってこい。次の後楽園ホール、楽しみにしてるぞ」。そう神谷に通告した伊東は最後に「世の中では不要不急の外出を控えろなんて言われてますけど、我々のやってることは不要不急ですか? もちろん国が決めたルールがあります。ルールにのっとったうえで俺らは全力で戦っていきます。来月、後楽園ホールで準決勝、決勝をやるとは言いましたけど、突然、ひっくり返されることがあるかもしれない。しかし、常に我々は前を向いて全力で走り続けます。これからも応援よろしくお願いします。今日はありがとうございました」と集まったたくさんのファンに向かってメッセージを送って後楽園大会を締めた。

 バックステージで伊東は「パワーは今までのデスマッチファイターにはない部類ですから、そういった点では脅威」と神谷を評する一方で「ここでその座を渡してるわけにいかないですからね。まだまだ自分がトップ走っていこうと思ってます」と改めて強調した。22年のキャリアを重ねてきたが、まだまだ最前線で戦い続けるつもりで「自分はもっともっと強くなって、グレート小鹿を超えるまでデスマッチをやり続けるつもり」と考えている。「まだまだ衰え知らずでいきたい」と宣言したデスマッチドラゴンは、それを実証するためにも2013年以来8年ぶり2度目の優勝を成し遂げる。

【試合後の伊東】
▼伊東「何とか勝利することができました。本当にきついです。世の中、今すべてがマイナスの方に向かってる中で、何とか自分らだけでも前に進んで上へ向かって走っていかないといけないと思ってますから。今日、勝ったことによって、また一つ命がつながった。優勝目指して頑張っていきたいと思います」

――塩が勝負を分けた?

▼伊東「そうですね。竹田もかなりのキャリアを積んでますけど、塩というのはそれほどやってないと思うので、そういった点で秘策だったのかなと思いますし。竹田が戦前、ずっと『怖い伊東竜二でこい』と言ってましたけど、言葉のアレですけど、怖い相手を望むということは、逆に自分が弱くなろうとしてるのかなと。伊東竜二に怖い思いをさせて勝つではなく、怖い伊東竜二でこい。つまり自分が伊東竜二を怖いと思うほど弱くなる。たぶん本人はそんなことは思ってないでしょうけど、そういったところで小さなスキができたのかなと思いますし、経験の差ですかね。何とか勝つことができました」

――無意識の潜在的なものが出た?

▼伊東「おそらく竹田にそんなことを言っても、そんなことはないとは言うでしょうけど、言葉というのは小さいものでも体に表れてきますから。怖い伊東竜二でこい=伊東竜二を怖いと思ってしまう弱い自分が少しでも表れたのかなと。表れてないのかもしれないですけど、それを望んでいたのかなというところはありますね」

――次は神谷だが、デスマッチではシングル初対決?

▼伊東「シングルはそうですね。力ありますし、ストロングのベルトも獲ってる人間ですからね。パワーは今までのデスマッチファイターにはない部類ですから、そういった点では脅威ですけど、ここでその座を渡してるわけにいかないですからね。まだまだ自分がトップ走っていこうと思ってますんで。必ずや撃破します」

――年齢的なものを考えると体力的には衰えているが深くいろいろ考えられるところがある?

▼伊東「体力的なものは確かに落ちてますけど、経験は積んでますから。そういった点ではその時の自分が今より勝ってるとは思いませんし、自分はもっともっと強くなって、グレート小鹿を超えるまでデスマッチをやり続けるつもりでいるので、まだまだ衰え知らずでいきたいですね」


【神谷の話】
▼神谷「リング上で伊東選手が言ったように、次の6月の後楽園ホール。次のことも考えず、自分の持てる全ての力を伊東竜二にぶつけて、決勝戦のことと関係なく、とにかく次を一つ一つ勝っていくことを目標にしています。なので神谷英慶がストロングもデスマッチも全部融合したプロレスを次の後楽園ホールで伊東竜二にぶつけようと思います。それだけです」

――これまでセコンドで見続けてきて、相手の弱点も考えられるのでは?

▼神谷「この一戦に向けて、見てるからこそ強さとか知ってるんで。伊東選手がリング上で言ったように、自分が引っ張っていかなきゃいけない立場だと思うんで。向こうはそれをさせじと僕を潰しにくると思うんですけど、僕はそれを跳ね返してやろうと思います。正面突破です。それだけです」

――伊東選手に勝つポイントは?

▼神谷「たぶんなんですけど、勝ってる部分もあれば負けてる部分もあると思うんで、得意なところで勝負したいと思います。勝ってるところを思い切りぶつけて」

――試合形式も自分の長所を生かせるもので?

▼神谷「というよりも僕自身、デスマッチに成長させてもらってるのがあるんで、今までやったことないような、個人的には4面蛍光灯とかやったことないんで、そういうルールでもいいのかなと思います。向こうは得意かもしれないですけど、恐れていちゃ何も変えられないんで。虎穴に入らずんば虎子も得ずという言葉があるんで、どんどん突っ込んでいこうと思います」

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