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5/20【GLEAT】メイン登場・伊藤が「自分が大将」の覚悟で川村踏み台化予告、光留はLIDET UWFを酷評「緊張感がない」 6・9LIDET UWFvsハードヒット対抗戦会見

 6・9新宿大会におけるLIDET UWFvsハードヒット対抗戦へ向けた会見が20日、東京會舘で行われ、LIDET UWFから田中稔UWFテクニカルオフィサー、伊藤貴則、ハードヒットから佐藤光留、川村亮が出席。メインイベントで川村と対決する伊藤が「自分が大将としてLIDET UWFスタイルを引っ張っていく覚悟をもってやるので、絶対負けられない」との強い思いとともに川村踏み台化を予告。“現在進行形のU"を標榜し、ハードヒットを主宰してきた光留は「まったく緊張感がない」とLIDET UWFを酷評したうえで「どっちかの団体が潰れるまで」の完全決着を見据えた。

 6・9新宿大会でLIDET UWFが本格始動する。現代版Uスタイルの確立を目指していく中で、鈴木裕之代表が「今年行われるプロレスの大会の中で一番殺伐として、一番緊張感のある大会にしたい」とのコンセプトを掲げ、ハードヒットとの全面対決が実現することになった。

 UWFテクニカルオフィサーの稔は「僕らはあの頃のUWFスタイルをなぞるっていうわけではなく、LIDET UWFスタイルという新しいものを作りたい」と描いている。「それに向けて、それを達成していくことに関して、まだまだ僕らには足りないものがいっぱいある」のは承知のうえで、かつての新生UWFのように東京ドーム進出を最大の目標に設定。「何せ僕ら歴史がないんで、その歴史を作っていくための第一歩が6・9新宿」と考えているからこそ、「試合結果、試合内容、見てる人への印象のつけ方、全てにおいて物凄く重要な大会になってくる」と全勝を見据えている。

 LIDET UWF軍でメインを張るのが伊藤だ。ハードヒット5・2新木場大会に乗り込んだ時、「これできる?」と宣戦布告してきた川村との対決が決定。「これから自分たちのLIDET UWFを作っていく覚悟なんで。できる、できないじゃなくて、それ以上のことをやるだけ」と言い切った伊藤はメインとなったことで「LIDET UWF軍の大将」を自負。強敵・川村を向こうに回して「僕が負ければ今後も引っ張っていけないと思うし、自分がLIDET UWFスタイルを引っ張っていく覚悟をもってやるので、絶対負けられないと思います。絶対川村選手をぶっ倒します」と必勝を誓い、「一歩目の踏み台」とする構えをみせた。

 対するハードヒット軍の大将・光留は大演説をぶった。DDTのブランドから独立し、2015年6月から団体として活動してきたハードヒット。“現在進行形のU"を掲げるからこそ、光留はLIDET UWFの存在を看過できなかった。「完全にDDTから切り離して佐藤光留の主催興行ということで独立して6年という月日が経ちます。現在進行形のUを名乗るために、自ら先頭に立って痛い思いをしてきました。もう終わったスタイル、総合格闘技とプロレスが分かれて必要がなくなったスタイルだと言われたものをやり続けてきました」と意地をむき出しにし、6月9日を「我々が陽の目を見る日」と定めた。

 光留は「現実で戦い続けて、人目にさらされて、多くの人の声で『ハードヒットなんかUじゃねぇよ』って言われた我々の中で現在進行形のUっていうのが育ってきた」と自負。だからこそ、配信マッチで見たLIDET UWFの戦いに不満を感じ、「あれほどまでに緊張感のないものを堂々とUWFだとかたられることにも個人的に納得のいかない部分が多い」と酷評した。UWF戦士の一人である田村潔司がエグゼクティブディレクターを務めるLIDET UWFに「LIDET UWFの選手が田村さんのところで練習をしている。それでUを勉強してる、受け継いでる。それは悪いことではないんですけど、教わって、習って、教えて、それでUWFなのかな?っていうのは今もずっと思ってること」と疑問符をつけ、「ファッションでUをまとうんだったら、その全てをハードヒットが奪っていく」と通告。「どっちかの団体が潰れるまで」の完全決着を宣言した。

 伊藤と対決する川村は言葉少なながらも静かに闘志を燃やした。「伊藤貴則、これできる?」と改めて迫り、会見終了後にはどちらからともなく歩み寄ってしばし視殺戦を展開していた。

 同じUWFスタイルを追求するからこそ、互いに相容れない。新たな歴史を作り上げようとしているLIDET UWFと、現在進行形で歴史を紡いできたハードヒットが全面対抗戦で全てをぶつけ合う。

☆6/9(水)東京・新宿FACE『LIDET UWF Ver.0』17:30開場、18:30開始

◇第1試合◇
佐藤光留
(1/15)
カズ・ハヤシ

◇第2試合◇
阿部諦道
関根“シュレック"秀樹
(1/20)
渡辺壮馬
田中稔

◇第3試合◇
松本崇寿
(1/15)
飯塚優

◇第4試合◇
和田拓也
(1/15)
松井大二郎

◇第5試合◇
川村亮
(1/30)
伊藤貴則

※全試合LIDET UWFルール


【会見の模様】
▼稔「GLEATのLIDET UWF田中稔です。これまでYouTubeの配信マッチだったり、先日5月5日、札幌で僕と飯塚(優)がお客さんの前でLIDET Uのルールで試合をするとかはあったんですけど、ようやく6・9新宿、本当にようやくLIDET Uの大会をお客さんの前で見せることができるんで、非常に興奮してますし、大会当日が待ち遠しいなという気持ちがありまして。今の段階では『お前、何言ってんだ』って状態かもしれないけど、僕はLIDET Uで東京ドームまでたどり着きたいなと思ってるんで、それに向けて、それを達成していくことに関して、まだまだ僕らには足りないものがいっぱいあると思うんですけど。何せ僕ら歴史がないんで、その歴史を作っていくための第一歩が6・9新宿だと思うんで、ハードヒットとの対抗戦になるんですけど、試合結果、試合内容、見てる人への印象のつけ方、全てにおいて物凄く重要な大会になってくると思うんで、この6・9新宿から目を離さないでいてもらいたいなと思っております」

▼光留「ハードヒット主宰しておりますパンクラスMISSIONの佐藤光留です。自分がハードヒットに出た時はまだ前身のDDTのイチブランドであるハードヒットでデビューしまして、そのあとプロデューサーという立場で譲り受けてから、完全にDDTから切り離して佐藤光留の主催興行ということで独立して6年という月日が経ちます。現在進行形のUを名乗るために、自ら先頭に立って痛い思いをしてきました。もう終わったスタイル、総合格闘技とプロレスが分かれて必要がなくなったスタイルだと言われたものをやり続けてきました。ですが、GLEAT発足してLIDET UWFというものができた時に、広く伝わる記事の中で『ここ最近はUWFスタイルの興行というはあまり行われていない』というのを見て、正直怒りに震えておりました。ただ、リデットの伊藤社長、LIDET UWFの総意でこのスタイルをやり抜くうえでハードヒットは無視できないという言葉で今回、対抗戦というところまでこれたこと、そこの部分は感謝します。ただ、痛い思いしてきて、自分たちの財布をいつも火あぶりにされながら興行してきて、ようやくこういう形で陽の目を見れるということで、ハードヒットの全選手が今までにない興奮と、ある種、怨念をもって毎日格闘技としてのプロレス、現在進行形のUを追い求める生活をしています。その全てを目の当たりにする、我々が陽の目を見る日が6月9日だと思っています。正直言いまして、配信マッチとか何度か目を通したんですけど、あれほどまでに緊張感のないものを堂々とUWFだとかたられることにも個人的に納得のいかない部分が多いです。ファッションでUをまとうんだったら、その全てをハードヒットが奪っていく。そういうつもりでやっております。よろしくお願いします。以上です」

▼伊藤「GLEAT、LIDET UWFの伊藤貴則です。今回この対抗戦のメインイベントということで、自分がこのLIDET UWF軍の大将、そしてLIDET UWFを引っ張っていくという意思、覚悟をもってこの試合に挑みたいと思います。そして稔さんが言ってたように歴史のないこのLIDET UWFの今後のため、そして自分のために川村選手には一歩目の踏み台として、自分の相手になってもらいたいと思います」

▼川村「パンクラスism横浜・川村亮です。伊藤貴則、これできる? 以上です」

――緊張感がないと酷評されたが?

▼稔「彼らは現在進行形のU。勉強不足であまり試合を見てないですけど、僕らはあの頃のUWFスタイルをなぞるっていうわけではなく、LIDET UWFスタイルという新しいものを作りたいという感覚でいるんで、まだまだ手探りではあるし、まだまだ理想には近づいてないですけど、とにかく僕らも覚悟を決めていくしかないと思うし、佐藤選手の話を聞いてても、彼が13年やってきて今回、僕らと対抗戦やることになって覚悟も決まってるんだなと思うんでね。とにかく見に来る人にも、この大会を見てくれと言うしかないし、僕らがこれから歴史を作っていくんでみてくれというしかないですね。佐藤選手も今聞いてた長いコメントでカッコいいこと言ってたんで、凄ぇ覚悟決まってるんだなと思うんですけど、対抗戦をするんであれば我々GLEATの社長の名前ぐらいちゃんと覚えてほしいなと。伊藤社長ではなく、鈴木社長です」

――川村選手の「これできる?」発言について?

▼伊藤「できる、できないじゃなくて、それ以上のことをやるっていう覚悟しかないんで、別にハードヒットさんがやってきたUを目指してるわけじゃないんで。これから自分たちのLIDET UWFを作っていく覚悟なんで。できる、できないじゃなくて、それ以上のことをやるだけです」

――有観客となるが、どのような試合を見せたい?

▼稔「何度も歴史がないと言ってしまうんですけど、これから僕らは作り上げていく段階ですけど、とりあえず今回ハードヒットとの対抗戦というものに関しては、最初に対抗戦を発表した時に社長が言ってた緊張感と殺伐さというものが出て、見に来たお客さんが熱くなれれば、熱狂できればというのはありますけど。僕が高校生時代に見たUWFに本当に熱狂させてもらったんでね。それを今度は表現する側として、見に来た人に熱狂を与えられたらなと思います」

――UWF旋風を巻き起こすために必要な鍵はどこにあると思う?

▼稔「いろんな人に言われることだけど、時代背景が違うんで、あの頃のUWFがそのまま旗揚げしても、僕はあんなふうにならないと思うんですね、今の時代。僕の中でイメージができてるんで、UWFスタイル、かつてのUWFに最大のリスペクトを持ったうえで新しいものを自分たちが作り出したい気持ちが強いんで。あの時のままのUをやるつもりもないし、僕らはハードヒットみたいに現在進行形のUをうたってやるつもりもないというところですかね」

――東京ドーム進出は何年後に実現させたい?

▼稔「どうですかね。戦いの歴史を作っていきたいんで。でも、そんなに遠い先の話と思いたくないんで。いけるなら一気にたどり着きたいんで、その第一歩ですよね、この6月9日が」

――対抗戦どういう形になれば決着がつくと思う?

▼稔「難しいですよね。ただの勝敗だけじゃないだろうし、さっき言ったみたいに結果、試合内容、あとは見てる人への印象のつけ方。全てが揃った時だと思うんで。それが6月9日、一発でつくのかもわかんないし、ダラダラやりたくないし。パッと今言うのは難しいかもしれないです。どの形が決着か難しいと思うんで。それで決着ついたら団体どっちかが潰れるとかもないし、潰れたところで何?って話だし。とにかく僕らが、繰り返しになりますけど歴史を作っていくうえで邪魔をされたくないんで、前に進みたいなっていうところですかね」

▼光留「どっちかの団体が潰れるまでです。以上」

▼伊藤「自分は目の前に現れた敵、立ちはだかる敵をどんどんぶっ倒すだけなんで、まずは川村選手をぶっ倒します」

▼川村「勝敗が全てだと感じてます」

――対抗戦はメインの勝敗が強く印象づけるが?

▼伊藤「最初言った通り、自分がリデットの大将という覚悟を持ってやってるんで、僕が負ければ今後も引っ張っていけないと思うし、自分がLIDET UWFスタイルを引っ張っていく覚悟をもってやるので、絶対負けられないと思います。絶対川村選手をぶっ倒します」

――「最低でも全勝」と発言していたが、SNSでハードヒット有利の声が多い中、その考えは変わらない?

▼稔「変わんないです。SNSでいろいろ…確かに総合のつわものがいっぱい揃ってるんでしょうけど、僕らとしたら、だから何だと思ってるんで。下馬評というか、どう言われようと全部勝ちたいという気持ちは変わらないし。さっきメインの勝敗が印象を左右すると言ってましたけど、僕は全部だと思うんで。1、2、3、4、5全部だと思うんで、全勝を狙わなきゃしょうがないというところですかね」

――田村潔司がハードヒットに来場したこともあったが、田村さんが再びUを掲げることをどう感じる?

▼光留「自分体制の、自分がプロデュースするハードヒットになった時に、その日のメインが僕と川村で。DDTの高木(三四郎)さんと話し合った時に、何かこれがUWFと言えるものを残したいというところで、もちろん試合もそうだったんですけど、その時のUといえば田村さんしかいないということで、田村さんに立会人じゃないけど見に来ていただくということで来場していただきました。その時と気持ちっていうのは今もあまり変わらないんですけど、田村さんと対戦することを当初は一つの目標としてハードヒットをやってきました。ですが、どんどんやっていくうちに人の熱というのは夢と現実の差を作っていくものです。自分たちがやることは果たして田村潔司と対戦することなのか? そう思い始めた頃にDDTから切り離して、自分独自のハードヒットになって。自分たちは本当に一生懸命やって、それこそ大きいところでやりたかったんですけど、どんどん地下に潜るような興行になっていき、もちろん田村さんのこともほとんど考えないようなことになりました。それが今回ここでもう一度、交わるということで、やはりリデットがハードヒットを避けれないように、現在進行形のUを掲げるハードヒットも田村潔司を避けて通れないんだなと思いました。ただ、田村さんの言ってるUというのが2021年、この現代にそれこそUとして、懐メロじゃないもので人が評価するのかな?というのは正直なところですね。LIDET UWFの選手が田村さんのところで練習をしている。それでUを勉強してる、受け継いでる。それは悪いことではないんですけど、現場で現実で戦い続けて、人目にさらされて、多くの人の声で『ハードヒットなんかUじゃねぇよ』って言われた我々の中で現在進行形のUっていうのが育ってきたんです。教わって、習って、教えて、それでUWFなのかな?っていうのは今もずっと思ってることですね。だから配信マッチとかで田村さんが言ってるのをみても、本当にこれが田村さんが目指してたUなのかな?っていうのは、その緊張感が全くないというのも含めて今の疑問です。その答えが聞きたいですね。言葉じゃなくて」

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