プロレス・格闘技の情報満載!全日本・ノア公式モバイルサイト

5/30【ZERO1】大谷が大地との師弟タッグで惜敗も 2022年4・10両国大会決定で「強い、勝つ大谷晋二郎で立つ」

『プロレスリングZERO1 20周年記念イヤーシリーズ 新世紀創造』東京・後楽園ホール(2021年5月30日)
○関本大介&岡林裕二vs橋本大地&大谷晋二郎×

 大谷がZERO1の20周年で大地と師弟タッグを結成。関本&岡林に敗れたものの2022年4・10両国大会の開催が決まり、「強い、勝つ大谷晋二郎で立つ」と誓った。

 「右上腕骨近位端骨折 右肩鎖関節脱臼」によって欠場していた大谷だが、2日前の佐藤嗣崇自主興行5・28大分大会で復帰したばかり。この日かつての愛弟子・大地と師弟タッグを結成し、関本&岡林の大日本ストロングBJツートップと激突した。

 まずは大谷と岡林が手四つによる力比べなどでしのぎを削り、大谷がチョップを連発すれば、仁王立ちした岡林は逆水平で押し返す。激しい打ち合いを経て、今度はタックル合戦で真っ向激突し、岡林が競り勝った。

 その後も大谷は関本のスリーパーに捕まったが、手に噛みついて脱出。大地も左右のミドルキックを連打したが、大谷が劣勢に追い込まれてしまう。岡林に手負いの右腕をアームロックで絞め上げられ、ボディプレスを被弾。岡林は逆水平の雨を降らせ、関本はショルダーバスターを敢行してから腕ひしぎ逆十字で絞め上げた。

 耐えた大谷は関本の逆水平連打を前進して真っ向から受け止めると、起死回生のバックドロップで反撃して大地につないだ。ミドルキックを連打した大地は、岡林が飛び込んでもミドルキック、ヒザ蹴りの乱れ打ちで返り討ち。串刺しシャイニングウィザードを関本に突き刺した。

 だが、岡林が串刺しラリアット、ブレーンバスターの連続攻撃で逆転。アルゼンチンバックブリーカーで担ぎ上げると、スリーパーで逃れた大地をコーナーに追い込んで逆水平連打を浴びせる。大地がエルボーで反撃して激しいラリーに発展。大地がミドルキック連打で押し込み、パワースラムで反撃されても、ファルコンアローでやり返した。

 そして大谷も奮闘。関本の攻勢をフロントハイキックで止め、水面蹴りを叩き込む。すかさず顔面ウォッシュを連発したが、関本も譲らない。アトミックドロップで逆襲し、アルゼンチンバックブリーカーで担ぎ上げる。大地のカットで助かった大谷はジャーマンで反撃し、岡林がショルダータックルでなぎ倒しても、大地がミドルキックで蹴散らす。ならばと関本がラリアットで大地を撃退した。

 すかさず関本が串刺し延髄ラリアットで大谷に追い討ち。ジャーマンでぶっこ抜く。大地のカットが間に合うと大谷は関本とのチョップ合戦で渡り合う。ラリアットでねじ伏せられても意地で立ち上がり、カウンターのケサ斬りチョップをさく裂。2発目を狙ったものの、関本がラリアットで食い止め、ワンツーエルボーを連打。棒立ちとなった大谷に延髄斬りを見舞うと、再びぶっこ抜きジャーマンを爆発させて3カウントを奪った。

 大地との師弟タッグで関本&岡林に敗れた大谷。最後に一人リングに残ったが、サプライズを用意していた。「本日は本当に全ての方たちが大変な毎日を送られている中、プロレスを求めてお集まりくださり、心の底から…ありがとうございました!」と感謝すると、「試合に負けても俺には義務があるんだ。勇気を振り絞ってご来場してくださった皆さんに明るい未来を感じさせる義務がある」と続け、「発表させていただきます。今年、延期になった両国大会、来年2022年4月10日! 決定しました!!」と両国国技館大会の開催を発表した。

 両国大会は今年、3月14日に開催予定だったが、会場側の事情もあって延期となっていた。それが来春に仕切り直しで開催が決定。大谷は「今日みたいに何度叩き潰されても俺は両国にたどり着くからな。みんなに明るい未来を提供する。お約束させていただきます」と誓うと、「残り1試合、思い切りプロレスを楽しんでください。よろしくお願いします!」と呼びかけて締めた。

 大地の背中が故・橋本真也さんのように見えたという大谷。1年以上も延期となったものの両国でのビッグマッチへ向けて「強い、勝つ大谷晋二郎をあの人に見せたいね。そんな大谷晋二郎で来年4月、両国に立ちたい」と誓っていた。

【大谷の話】「勝たなきゃいけないね。でもリングでも言った通りプロレスラーの使命、僕の使命がある。今日来てくれたお客さんもただ来てくれただけじゃないぞ。いろんな葛藤があって来てくれたんだ。そういう人たちに明るい未来を提供する。決まりました。決まったよ。もう1年ないけど、また長い期間、目指していく日にちが決まったよ。コロナ禍まだまだ続くんだと思うけど、目指す目標があるとないのとじゃ全然違うからね。決まったよ。そして前回の今年のはずだった両国のチケットを買って今も持ってくれているお客さん、お待たせしました。そして、これは悪い意味でも何でもない。払い戻ししてくださった方も絶対に開催してくださいという思いで払い戻ししてくださったと思います。そういう方たちにも胸を張って伝えたい。決まりました。ぜひ日程を合わせてチケットを買ってください。見せるんだ。俺たちが見せるんだ。頑張るぞって思いをプロレスで見せるんだ。そういう思いで来年4月10日まで突っ走っていきたいと思いますね。本当に改めまして今回予定だった3月の両国、楽しみにしてくださった皆様、すみませんでした。そして決まりました。また長い期間になりますが、楽しみに待っていてくださいと伝えたいですね。そして泣く泣く払い戻ししてくださった方もぜひまたスケジュールを合わせてお願いします。こういった報告ができる日だからこそ勝たなきゃいけないね。これが俺の弱さだな。でも負けても立ち上がるのが大谷晋二郎だ。頑張ります。そして今日は大地が立ってくれて、不思議なんだけど、こういう感傷に浸っちゃいけないのかもしれないけどね、大地が橋本さんに見えてさ。誰も聞こえないぐらいだったからよかったけど、一瞬『橋本さん』って言っちゃった。『橋本さん代わって』って一瞬思ってね、誰も気づいてなかったけど。それぐらいあいつの後ろ姿があの人に似てた。感傷に浸ってるわけじゃないよ。本当にそういったものを感じてしまったという。こういう時にはさ、橋本さんが今日来てくれてたはずだよって言うでしょ? そんなの当たり前の話だから。ZERO1の20周年イヤーで、息子の大地がZERO1のリングに上がって、間違いなくいたからね。だからこそ勝ってるところみせたかったな。確かあの人がいる間の僕、負けてることが多かった気がするから。強い、勝つ大谷晋二郎をあの人に見せたいね。そんな大谷晋二郎で来年4月、両国に立ちたいと思います。関本、岡林、最高の相手だったね。そして遠慮なく俺の肩を攻めてくれてありがとう。あいつら優しいからさ、本当は攻めたくなかったはずだ。でもプロレスラーだからね。心を鬼にして攻めたんだろう。ありがとな。最高の奴らだと思います。そして大地、いや大地選手、横に立ってくれてありがとな。また次こういう機会があるかどうかわからないけど、なんか俺の中で一つ、いい意味でケジメがつけられた気がします」

【大地の話】「楽しい、刺激的な試合をちょっと期待してたのがあってさ。まぁまぁ、しょうがないな。もう1個だけ言っとくよ。(入場後、花道ですぐに脱いだ)ガウンのことに関してだ。あれは着てほしい側の視聴者の意見と、着たくない側の俺の意見両方とった意見が実際あれだった。あれを着てリングに上がんないぞ。だいたいあそこまで歩くのだって嫌だったんだから。でもやっぱ大谷晋二郎の気持ちがあって俺がもらったんだから、そこに今日応えないとと思ったから。羽織ったとか、袖を通したという言い方とはまた違うな。俺は橋本真也じゃない。橋本大地を見てるファンの人に向けてやったんだから。そんな人たちのことを思ったら、あんなの着られないから絶対。俺は自分のファンを裏切れないから。橋本真也の息子だってもう知らない世代のファンが俺の周りにいるんだよ。そういうこと。俺はどういう形にしてもファンの人を裏切れなかったってことだね。そういうのを羽織ってほしいファンの人もいればさ、俺はそういうのをしたくないから。両方に応えた結果なんだよ。俺は今日、大日本プロレスの橋本大地として戦ったんだよ。それだけみんな覚えて帰って。俺は自分の試合を精いっぱい楽しんで、結局、俺は俺だと思ったよ。そういう結果にたどり着いたから今日の試合にガウン着なかったし、こういう試合になったし。相手が岡林、関本でよかったと思うし。いいんじゃない。俺は大日本を見せられたと思うよ。ZERO1 20周年で」

プロ格 情報局