6/1【RIZIN】6・13東京ドームで「ムサエフvsサトシ」ライト級初代王者決定戦、天心異例の3人掛けも浮上
RIZINは1日、ホテル雅叙園東京で会見し、6・13東京ドーム大会の追加カードを発表。ライト級タイトルマッチ「トフィック・ムサエフvsホベルト・サトシ・ソウザ」、「斎藤裕vsヴガール・ケラモフ」、「弥益ドミネーター聡志vs“ブラックパンサー"ベイノア」、「シビサイ頌真vsスダリオ剛」の4試合が新たに決まった。
2週間を切った東京ドーム大会の追加カード4試合がこの日、発表となり、ライト級初代王者決定戦がムサエフとサトシの間で争われる。一昨年大みそかにライト級トーナメントを制覇したムサエフは現在、RIZINで5連勝中。1年半ぶりの参戦でライト級完全制覇に挑む。すでに来日し、隔離中というムサエフは映像で会見に登場し、「RIZINで必ずチャンピオンになるから期待してください。東京ドームで会いましょう」と自信満々だ。
対するサトシはボンサイ柔術の猛者で、RIZINでの戦績は4勝1敗。3・21名古屋大会で元ライト級キング・オブ・パンクラシストの徳留一樹を破って2連勝中だ。「彼は打撃が強い。みんなあまりグラウンドを見ていない。ディフェンスが強い」とムサエフを評したサトシは「打撃もよく練習してるから、自分の打撃もよくて信じる」と打撃に磨きをかけていることを明かしつつ、「本当に私は極め。上でも下でもどこでも、柔術選手だからどこでもいい。極めたいだけ」と一本勝ちを描いた。
昨年11・21大阪城大会で朝倉未来との初代王者決定戦を制し、RIZINフェザー級王座を奪取した斎藤がRIZIN3戦目に臨む。相手は初参戦となった昨年2・22浜松大会でカイル・アグォンを破っている実力者のケラモフ。ノンタイトル戦となった。「8月と11月と去年やって足りないところとか、修正しなきゃいけないところがみえたので、そこを時間かけて今もやってる」と技術研さんに余念がない斎藤は「とにかく激しい試合、印象に残る試合をして盛り上げたい」と誓うばかり。フィジカルトレーニングによるパワーアップも実感し、「チャンスがあればどんどん倒しにいって、できればKO決着できたら」と描いている。当日は未来が再起戦でクレベル・コイケと対戦するが、斎藤は「勝った方とやることになると思ってます」とその先を見据えた。
ベイノアはRIZIN初参戦。昨年大みそか、朝倉未来の相手となって注目を集めた弥益ドミネーター聡志と対戦する。極真会館所属のベイノアはRISEで第2代ウェルター級王者に君臨。昨年のM-1グランプリにも出場しているお笑い芸人「けとるべる」の一人というもう一つの顔も持つ。
RIZIN初参戦にしてMMA初挑戦となるが、ベイノアは「どんな階級でもどんなルールでも強い奴は強いと思うんで、強い奴が勝つ。それだけ」との信念を強調。「転向とかではなくて、どのルールでも、どの階級でも自分は挑戦していきたい」と継続参戦を見据えている。そのためにも初戦を何としても勝利で突破したいところで「相手に勝ってるのは野性味と勢いだけだと思ってるんで、勢いでぶつかっていくだけ」と気合を入れた。
MMA4戦目となるスダリオは柔術家のシビサイと対決する。「自分の足りないものを見つけに」アメリカへの出げいこも行い、ヘビー級ファイターとのスパーリングを重ねた。前回の宮本和志戦では試合後の反則行為が注目を集めてしまっただけに、「これまで戦ってきた選手の中で一番経験があって、僕よりもはるかに経験値も高いので、本当にやられる覚悟でやりに行きます」と腹をくくったうえで、「コロナ禍で世の中が暗くなってるので、このヘビー級ならではのスリルと興奮をファンの皆様に届けていけたら」と本領発揮を見据えた。
対するシビサイは191cmの大型ファイターで、Krushでキックボクサーとして活動し、DEEP、巌流島などに参戦。2018年7月からRIZINに参戦し、戦績は2勝1敗だ。相手のスダリオを「みたところ本当にポテンシャルが高くて、自分が戦ってきた相手の中で間違いなく一番強い選手」と評したが、「その中でも自分ができることは自分の戦いを貫くこと」とキッパリ。経験の差が強みとなるが、それにおごらず「格闘技はかれこれ10年やってきてるんで、その中で自分のできる技を限定して精度をどんどん上げていくようなトレーニングをしまして。その結果、かなり自分の中では自信のつくような技も出来上がってきたので、それが6月13日の試合で証明できる」と自信を胸にRIZIN4戦目に臨む構えだ。
また、会見後、榊原信行CEOが囲み取材に応じ、那須川天心の参戦について言及した。当初、6・13東京ドームは「天心vs武尊」を実現させるべく、K-1、RISEと共同で中立な舞台として押さえていたものだった。それが武尊の右拳負傷もあって消滅。5月23日から延期となった『RIZIN.28』の代替日程となった。
天心は来年3月にキックボクシングを引退し、ボクシングに転向することを表明している。そこで榊原代表は天心の相手として「次のキックの時代を切り開いていってほしいと思う選手」で「過去に天心の名前を出してた選手」に十分な準備期間が取れる時期にオファーしたが、色よい返事をもらえなかったという。
天心の相手不在となった中、当の本人がこの日、自身のツイッターアカウントで「(緊急)6/13RIZINの対戦相手募集します」と発言。「那須川天心vs3人(各ラウンド1人ずつ)を考えています よろしくお願いします」と格闘技界では異例の3人掛けをぶち上げた。
これを受けて榊原CEOは天心の思いを「誰もやってないチャレンジをしたい」と解釈。「真剣に天心を倒しにいく、天心も真剣に倒しにいくってことが成り立つなら」と前置きしたうえで、「チーム天心が決めたんなら僕らは乗っかって3人誰と戦うか決めましょう」と前向き姿勢をみせ、天心サイドと調整する意向を示していた。
なお、フジテレビでの地上波放送が大会当日20時から21時54分のゴールデン枠に決定。今大会よりルールの一部を変更し、全試合、頭部、顔面へのヒジありとなることも決まった。
☆6/13(日)東京ドーム『Yogibo presents RIZIN.28』13:30開場、15:30開始
▼RIZIN MMAルール(120.0kg)※肘あり
スダリオ剛
(5分3R)
シビサイ頌真
▼RIZIN MMAルール(73.0kg)※肘あり
“ブラックパンサー"ベイノア
(5分3R)
弥益ドミネーター聡志
▼RIZIN MMAルール(66.0kg)※肘あり
ヴガール・ケラモフ
(5分3R)
斎藤裕
▼ライト級タイトルマッチ RIZIN MMAルール(71.0kg)※肘あり
ホベルト・サトシ・ソウザ
(5分3R)
トフィック・ムサエフ