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6/22【全日本】6・26大田区で三冠史上初の巴戦 ジェイク、宮原、青柳で王座決定戦 統一の地で“3本のベルト"限定復活

 全日本は22日、6・26大田区大会で三冠ヘビー級王座決定巴戦を行うと発表。ジェイク・リー、宮原健斗、青柳優馬が諏訪魔の返上によって空位となった至宝ベルトを三冠史上初となる巴戦で争うことになった。

 諏訪魔が新型コロナウイルス陽性判定を受け、6・26大田区大会の欠場が決定。ジェイク・リーとの8度目の防衛戦を行うことができなくなり、三冠ベルトを返上した。

 ビッグマッチ直前の緊急事態を受け、6・20松本大会でジェイクが王座決定戦を希望し、「俺と三冠やりたい奴、名乗り上げてこい」とアピール。メイン後、宮原が「この状況を指をくわえて待つわけにはいかない。俺に三冠いかせろ」、青柳が「やれジェイク・リーだ、やれ宮原健斗だって言ってる中、誰も求めてない、この俺、青柳優馬が三冠に挑戦表明する」と三冠獲りを意思表示した。

 これを受けてPWFと全日本が協議した結果、3人による巴戦で新王者決定戦を行うことが決まった。巴戦はシングルマッチを順々に行い、先に2連勝した選手の勝利となるもの。大相撲で採用されている形式で、全日本では97年4月19日、日本武道館における『97チャンピオン・カーニバル』最終戦で三沢光晴、川田利明、小橋健太(現・建太)によって優勝決定巴戦が行われ、三沢、小橋に連勝した川田が優勝している。

 三冠戦で巴戦が行われるのは史上初。89年4月18日に統一された大田区の地で新たな歴史が作られることになった。

 本来なら諏訪魔に挑戦予定だったジェイクだが、「この大田区がスタート。ゴールじゃなくスタート。来年50周年に向けての。俺のモチベーションは全く変わってない」と繰り返し強調した。初体験となる巴戦にも「どっちからも勝てばいいんでしょって話で、特別難しい話じゃない」と動じるところはない。諏訪魔から三冠ベルトを奪い、専務専念を迫る腹づもりが状況は大きく変化してしまったが、「白黒つける場所はしっかり作りますよ。もちろん俺がこのベルトを獲ったうえでね」と三冠王者となって諏訪魔を挑戦者に迎え撃つ構えをみせた。

 4月のチャンピオン・カーニバル開幕前にエース返上を宣言していた宮原だが、昨年3・23後楽園大会で諏訪魔に敗れ、第62代王者から陥落以来1年3ヵ月ぶりの頂点返り咲きに乗り出す。2016年2月、今回と同じく王者だった諏訪魔の返上によって空位となった三冠ベルトをゼウスと争い、史上最年少で初戴冠を果たした。「そこから僕は全日本プロレスを引っ張ってる自負がある」と言い切った最高男は「とんでもない歴史的な日になるのは間違いない。そこの中心にいるのはやっぱりスター選手が立たなきゃダメでしょう」と断言。「全日本プロレスのエースは俺だからね。大田区で、会場に見に来てくれる方々に改めて宮原健斗の、全日本プロレスのエースのプライドをお見せしたい」とエース復活を強調したうえで頂点返り咲きを予告した。

 青柳は1・3後楽園大会で諏訪魔に敗れて以来、三度目の正直で三冠初戴冠に挑む。「普通に考えたらジェイク・リーvs宮原健斗の三冠王座決定戦となるところでしょう。でも、そんなの見てるような僕ではない」と言い切ったように、この男の名乗りによって三冠史上初の巴戦を生み出す形となった。現在25歳7ヵ月で、巴戦を制すれば史上最年少戴冠記録を更新し、世界タッグも併せて史上最年少5冠王者が誕生する。千載一遇のチャンスに「こんなにおいしい話はないですよ。僕が求められてないのは僕が一番わかってるんですけど、誰が得するかと言ったら僕だけですね。完全に俺得です」と歴史を塗り替える構えの青柳は「青柳優馬、5冠王として大田区大会を締めたいと思います」と宣言してみせた。

 三冠ヘビー級王座はインターナショナルヘビー級、PWFヘビー級、UNヘビー級が統一されて誕生したタイトル。89年4月18日、大田区体育館でインター王者・ジャンボ鶴田がPWF&UN王者・ハンセンを破って初代王者となった。2013年8・25大田区大会で現行ベルトに一本化されたが,“三冠統一の地"で3本のベルトが限定復活することになった。

 ドリー・ファンク・ジュニアPWF会長からの提案によるものだ。「三冠ベルトを争う3選手に期待するとともに、強い責任感をもってこの戦いに臨んでもらいたい」と期待するドリー会長は「三冠ベルトに刻まれた、一つ一つの長い歴史と重みを噛み締め、三冠ベルトを巻く責任の重大さを強く意識して戦ってもらいたい」と希望した。そこで3本のベルトを管理する馬場家の協力のもと、ジェイクがインター、宮原がPWF、青柳がUNのベルトをそれぞれ携えて大田区のリングに立つことになった。

 なお、同大会で行われる予定だった世界タッグ選手権試合「宮原&青柳vs土肥こうじ&羆嵐」は延期となった。


☆6/26(土)東京・大田区総合体育館『2021 Champions Night〜三冠統一の地から 50周年への飛翔〜』16:00開始

▼シングルマッチ
斉藤レイ
vs
斉藤ジュン

▼タッグマッチ
羆嵐
土肥こうじ
vs
本田竜輝
芦野祥太郎

▼三冠ヘビー級王座決定巴戦
[出場選手]
ジェイク・リー
宮原健斗
青柳優馬
※試合前に抽選会を行い、対戦順を決定。連続して2勝した者が第64代三冠ヘビー級王者となる

▼3WAYタッグマッチ
SUGI
高岩竜一
vs
田村男児
佐藤光留
vs
ライジングHAYATO
青柳亮生

▼ジャンボ鶴田メモリアルマッチ

SUSHI
西村修
仲野信市
vs
土方隆司
高杉政彦
越中詩郎
渕正信

▼8人タッグマッチ
鬼塚一聖
エル・リンダマン
T-Hawk
CIMA
vs
UTAMARO
入江茂弘
イザナギ
ゼウス

▼全日本プロレスTV認定6人タッグ選手権試合
[挑戦者]
大森北斗
児玉裕輔
TAJIRI
vs
カーベル伊藤
ブラックめんそーれ
大森隆男
[初代王者]
※大森&めんそーれ&伊藤2度目の防衛戦

▼王道ストロングスタイルへの道〜異種格闘技戦 第三弾〜
西島洋介
vs
ヨシタツ

▼GAORA TVチャンピオンシップ
[挑戦者]
宮本裕向
vs
石川修司
[第19代王者]
※石川初防衛戦

▼世界ジュニアヘビー級選手権試合
[挑戦者/2021 Jr.BATTLE OF GLORY優勝者]
フランシスコ・アキラ
vs
岩本煌史
[第55代王者]
※岩本初防衛戦

※試合順は決定次第お知らせ致します


【会見の模様】
▼福田社長「本日はお忙しいところ、お集まりいただきましてありがとうございます。ご報告があります。先日、諏訪魔選手が残念ながら新型コロナウイルスに感染しているとPCR検査の結果が出ました。6月26日に予定されておりました大田区体育館での試合には出場できないことになってしまいました。メインでは諏訪魔選手が持っております三冠タイトルの防衛戦が予定されていたのですが、出場できないことになりまして、これは諏訪魔選手本人の意思によりましてタイトル返上の申し入れがありました。そこで昨日、PWF本部のドリー・ファンク・ジュニア会長と協議をいたしまして、結果としてジェイク・リー選手、宮原健斗選手、青柳優馬選手の3選手によります巴戦にて新王者を決定することになりました。従いまして、予定されておりました世界タッグ戦、宮原選手と青柳選手が出場予定だったのですが、こちらが開催できないことになりましたので、日を改めて機会を設けさせていただきます。日程などについては追ってお知らせすることにいたします」

▼ジェイク「もう何度も言ってますけど、この大田区がスタート。ゴールじゃなくスタート。来年50周年に向けての、そのスタートなのでね。いろいろありました。延期があって、延期があって、対戦カードもまだどうなるかわからないけれども、その中で何度も言いますけど、俺のモチベーションは全く変わってないのでね。この二人が名乗りを上げてくれたことは感謝しますけど、ただ、今、SNS上でもね、世界タッグどうなんだって。この二人の口からそれを聞いたうえですっきり戦いたいなと思ってます」

▼宮原「大田区を目の前にして、予期せぬことが起こるのがプロレスだというのを再認識させられましたし、僕は日々、プロレスは何が起こるかわからないというものを思いながらリングに毎日上がっていて、毎日生きてるので。そこが二人との違いかなと僕は思ってますよ。自分のキャリア13年の中で、日々プロレスに何が起こるかわからないというものを目の前で見てきた。おそらくその見てきたものは彼らより俺の方があるので。何が起こるかわからない。そして、この三冠が統一された地ということで、この3人が争うというものも、プロレスの神様からの何かのメッセージだと俺は思っているので。これはね、運命なんですよ。宮原健斗、ジェイク・リー、青柳優馬がこの目前になって、あり得ないよ。今まで発表されてたカードが変更になる。ただ、いろいろ言う意見もあるだろう。ただね、それはね、大田区体育館を見れば自ずとわかることですよ。大田区体育館を見なきゃわからない。俺はね、(諏訪魔の)返上ということが決まってからね、俺以外、誰もいねぇだろうと正直思ってたし、プロレスファンも俺が名乗りを上げれば誰も何も言えなくなるだろうと思ったんでね。何か俺にプロレスの神様からのメッセージが来ているような気もするし。やっぱり俺なんだというのをね。全日本プロレスのエースは俺だからね。大田区で、会場に見に来てくれる方々に改めて宮原健斗の、全日本プロレスのエースのプライドをお見せしたいと思います」

▼青柳「まずは僕のような人間をこの三冠王座決定戦に入れてくれたことを感謝したいと思います。さっきドリー・ファンクさんのコメントにあったように、人気、実力ともに皆さん申し分ないと言っていただきましたが、僕は正直、危ういところではあります。ただし、普通であればジェイクvs宮原ってなるでしょうね。普通に考えたらジェイク・リーvs宮原健斗の三冠王座決定戦となるところでしょう。でも、そんなの見てるような僕ではないと思うので名乗りを上げさせてもらいました。あと一つお聞きしたいのが、世界タッグ選手権ってどうなってるんでしょうか? 延期でしょうか? それとも我々、返上でしょうか?」

▼奥田リングアナ「返上ではないです」

▼青柳「あぁ、そうなんですね。じゃあうれしいですね。青柳優馬、5冠王として大田区大会を締めたいと思います」

――巴戦は3人とも初体験の形式となるが?

▼ジェイク「まぁ3人で戦うっていうことでね。ただ、どんなカードになってるか、まだ聞いてないんで、何ともそこは。けど、どっちからも勝てばいいんでしょって話で、特別難しい話じゃないと思うんですよ。僕としては以上ですね」

▼宮原「僕も初体験。ただね、もうこのルール以外ないでしょうね。世の中が認めるためには正々堂々と1対1でやるしかないですからね。一番ファンの皆さんが納得する形で決まるでしょうね」

▼青柳「巴戦に関してというよりかは、まず当日まで何が起こるかわからないので、当日を迎えるまでは何も考えないようにしてます。もしかしたら僕が体調崩しちゃうかもわかんないですから。当日、大田区大会が無事開催されて、僕の試合のゴングが鳴るまでは気は抜かずにいたいと思います。巴戦に関しては正直、その時に考えたいと思います」

――ドリーPWF会長からの希望によって3本のベルトを各々持って大田区のリングに立つことになったが?

▼ジェイク「49周年目で、凄い老舗団体と言われていて。積み上げてきたものっていうのは確かに凄いものがあると思うんですけど、今戦ってるのは俺たちなんでね。確かに凄いことだし、ありがたいとは思ってますよ。けど、今戦ってるのは俺たちなんだよ。僕は以上ですホントに」

▼宮原「これはこっち側に立ってるレスラーというよりは、全日本プロレスという団体を応援してくれた人へのファンサービスですよ。いわゆる。僕自身はこれに関して、今読み上げられた諸先輩方の言葉というのは、僕はそういうものと、ここ5年、自分自身が一人で戦ってきた自負があるんで、正直、今さら別に特に何も言うことは、散々、僕、言ってきたんで今さらないんですけど。全日本プロレスというのは歴史と伝統が息づく場所と僕は普段言ってるんで、それは全日本プロレスオリジナルなものなので。それは見てる人が感じてることだろうし、今、現役の選手が言えることじゃないと思うしね。これは全日本プロレスの歴史を見た方々へのファンサービスです」

▼青柳「まさかファン時代に見ていたベルトが3本揃うっていうのは正直テンション上がるなという感じですね。ドリー・ファンクさんがこれを持って入場しろってことは、歴史を背負ってやれってことなんだと思うんですけど、僕の中では歴史との戦いだと思いますね。うれしさもありつつ、これは全日本プロレスの歴史と自分との戦いだと思います」

――この3人で三冠を争う時代になったことについては?

▼宮原「2016年に(諏訪魔が)三冠ベルトを返上したんですよね、その当時のね。決定戦でやって僕が初めて最年少で巻いたんですけどね。そこから僕は全日本プロレスを引っ張ってる自負があるんで。で、このような形になってると。ただ僕が思い描いてたものではないですよね。やっぱりいざこう並ぶと俺が主役になりたい、俺がチャンピオンになりたいという思いしかないですよ。ただ、彼ら二人と違うのは、俺はこのベルトを一人で引っ張ってきた自負があるので、そこは大田区体育館でちょっと格の違いを見せつつ巻いちゃおうかなと思ってますよ。この日は間違いなく歴史、凄い日になるでしょうね。歴史…歴史ですよ。とんでもない日になるでしょう。何かそのような世の中の流れを感じますよ。見なきゃ損でしょう」

――対諏訪魔については?

▼ジェイク「本当はね26日、僕がしっかり勝って、1、2ヵ月ぐらい本当はあなた休んでくださいと言いたかったんですよ。体ボロボロだし、専務業と兼任して大変そうだったし、いつまで甘えてんだってね。ここいらであんた休んどけよと。そのあと専務業集中してっていうようなビジョンを持ってたんですけどね、ちょっと早めの休暇になっちゃったなって感じですよ。ただ、こんな形で返上されても俺は困るんで、ハッキリ言って。だから白黒つける場所はしっかり作りますよ。もちろん俺がこのベルトを獲ったうえでね」

――最年少王者のチャンスが巡ってきたが?

▼青柳「うれしい限りです。しかも世界タッグも返上する必要がないときたもんですから、史上最年少5冠王としてのチャンスが巡ってきてるわけですよ。こんなにおいしい話はないですよ。僕が求められてないのは僕が一番わかってるんですけど、誰が得するかと言ったら僕だけですね。完全に俺得です」

――初戴冠時と同じような状況となったが、統一の地で三冠を獲ったら、今までにない宮原健斗が生まれる予感はある?

▼宮原「間違いなく生まれるでしょうね。人間が変わる時っていうのは自分が予期せぬことが目の前に訪れた時って一番変わると僕は思ってるんで。何か6月26日は、とんでもない歴史的な日になるのは間違いない。そこの中心にいるのはやっぱりスター選手が立たなきゃダメでしょう。このベルトを巻くということは会社のトップですからね。その団体のカラーになっちゃいますからね。やっぱり俺がやらなきゃいけないんだろうなっていうのを、その世の中の流れを感じます。今、俺がいるっていうのは、そういうことなんだと思いますよ。何かゾクゾクしてますよ」


☆ドリー・ファンク・ジュニアPWF会長のコメント

諏訪魔の欠場によって三冠王座は返上になり、自ら名乗り出て、人気、実力ともに、この上なく素晴らしい、ジェイク・リー、宮原健斗、青柳優馬の3選手によって新チャンピオン決定戦を行うことになりました。
これぞ新世代です!

三冠ヘビー級王座とは、インターナショナルヘビー級、PWFヘビー級、UNヘビー級の3つのタイトルが統一されて誕生したタイトルです。

その統一の地は、運命的にも、大田区体育館であります。三冠ベルトを争う3選手に期待するとともに、強い責任感をもってこの戦いに臨んでもらいたい。

今こそ、その一本一本のベルトの重さと歴史を見直す時なのではないかと考えます。三冠、その3本のベルトには、力道山、ジャイアント馬場、アントニオ猪木、ジャンボ鶴田、天龍源一郎、スタン・ハンセン、ブルーザー・ブロディ、そして私自身が紡いできた戦いの歴史があるからです。

そこでPWF会長として、一つ提案がある。

馬場家の協力のもと、3人には三冠の源流である3本のベルトを、それぞれ持ってリングに立ってもらいたい。三冠ベルトに刻まれた、一つ一つの長い歴史と重みを噛み締め、三冠ベルトを巻く責任の重大さを強く意識して戦ってもらいたい。

私のそんな強い願いがあっての提案です。
創立50周年は目前です。新しい歴史の始まりです。

ガンバッテクダサイ。


☆天龍源一郎さんのコメント

諏訪魔も防衛を重ねて、今一番悔しい思いをしていると思います。

ジェイクほか宮原、青柳はそのおかげで巡ってきたチャンスをここぞとばかりに発揮して、さらに全日本プロレスの50周年始まりの大会に向けて爆発させてほしいと思います。

本来見ることが出来なかったカードなわけだから、残念な人ももちろんいるとは思います!

だけど、プロレスファンの皆さんもこういった状況を楽しむしかないし、何より全日本プロレスのビッグマッチだからしっかりと見届けてほしいと思います!

私も微力ですが、解説という立場で精いっぱい、選手たちにエールを送りたいと思っています!

頑張れ! 全日本!


☆小橋建太さんのコメント

巴戦と言えば1997年のチャンピオン・カーニバル優勝決定戦において三沢さん、川田さんと共にお互いの意地とプライドをかけて戦ったことを、昨日のことのように思い出します。

ピンチはチャンス。『チャンスを掴め!』です。

三冠統一の地・大田区体育館から、新たな歴史と時代を創る王者が誕生することを大いに期待しています!

第16代、19代、25代三冠ヘビー級王者・小橋建太

プロ格 情報局