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7/4【スターダム】刀羅ヒザ負傷ドクターストップで林下が不完全燃焼V6 再戦までのベルト死守誓う

『YOKOHAMA DREAM CINDERELLA 2021 in Summer』神奈川・横浜武道館(2021年7月4日)
ワールド・オブ・スターダム選手権試合 ○林下詩美vs刀羅ナツコ×

 刀羅が試合中に左ヒザを痛めてドクターストップ。不完全燃焼でのワールド・オブ・スターダム王座V6を果たした林下は、担架で運ばれていった刀羅に「私がベルトを獲られるわけないんだから。治してベルトを獲りに来いよ」とメッセージを送り、再戦までのベルト死守を誓った。

 最高峰・赤いベルトを保持する林下は6・12大田区大会で朱里を相手に合計43分19秒の激闘の末ドロー防衛。試合後、刀羅が挑戦を要求し、この日のメインで両者によるワールド王座戦が実現することになったが、試合はまさかの結末となった。

 序盤はタイトルマッチらしく静かな立ち上がりとなったが、試合は5分過ぎに動き出す。刀羅が逆水平を連打して先手を取ると、場外戦ではセコンドの大江戸隊の面々が容赦なく介入し、林下を総出で暴行した。林下のセコンドも救出に飛び込むが、刀羅はバットを振り回して返り討ち。リングサイドに設置したテーブルに王者を寝かせると、林下が持ち込んだバラを口にくわえて勝ち誇り、コーナーからボディプレスでダイブした。

 テーブルは真っ二つにへし折れ、林下は大ダメージを負ったが、ここで緊急事態が発生した。リングに一旦戻った刀羅はエプロンからダイビングフットスタンプを落としたものの、着地に失敗して左ヒザを負傷してしまったのだ。刀羅は悲鳴を上げると、非常事態に村山レフェリーが試合を一時ストップ。リングドクターが刀羅の容体を確認する。刀羅は「やる! やるって言ってんだろ!」と試合続行を訴えるものの、ここでドクターストップがかかり、林下の防衛となった。

 心配した観客たちから手拍子が発生すると、左ヒザへの応急処置が施された刀羅は、痛みに表情を歪めつつ、「詩美! おい、足が治ったら、一番最初に挑戦させろよ! だから、それまでクソみてえなテメェでもベルト守ってろよ! お前の腰からそのベルトを剥がすのは私なんだよ!!」と声を震わせながらアピールした。

 担架で運ばれていく刀羅に対し、林下は「このマイクをちゃんと聞いとけ。私がベルトを獲られるわけねえんだから、早くその足を治してベルトを獲りに来いよ」とメッセージ。「私だって欠場して、試合できなかったことあるから、ナツコだって、今日大一番だったはずなのに、こんなところで怪我しちゃって。怪我で試合できない悔しさは私が痛いほどわかる」と気丈に語り、「ナツコと防衛戦をするまではこのベルトを絶対に守ります。7月31日から始まる『5★STAR GP 2021』も私が優勝して、2連覇して、逆指名して、また防衛戦して、待っててやるから。ナツコ、早く戻ってこいよ」と誓ってみせた。

 不本意な防衛戦となったものの、最後に林下が「今日はこんな形でメインイベントが終わってしまったけど、皆さん、本当にご来場ありがとうございました。ナツコが戻ってくるまでスターダム、この赤い女王・林下詩美が盛り上げていくので、皆さんお楽しみに」と締めると、場内は温かい拍手に包まれ、波乱の横浜武道館大会はエンディングとなった。

 バックステージでも声を震わせる場面があった林下だが、「刀羅ナツコ、復帰して、このベルトは私が持っているから、挑戦しに来い。その時は机でも凶器でも乱入でも、反則は何でも受けて立ってやるから。早くスターダムのリングに帰ってこいよ。私はそれまでスターダムとこの赤いベルトを守っててやるから」と再戦に向けてアピール。「刀羅ナツコの悔しい気持ちを背負って、刀羅ナツコが戻ってくるまで絶対に私が守り続けなきゃいけない」と自らに厳命した。「2020年、最高の夏女になったのはこの林下詩美。そこから赤いベルトを獲って、新時代の旗手にまでなったこの林下詩美が、2021年も最高の夏女になって2連覇。そして、私から次の挑戦者を逆指名して、この赤いベルトを防衛します」とまずは『5★STAR GP』に照準を合わせた。

【試合後の林下】
▼林下「防衛戦、成功なんて言えないような防衛の仕方だけど、刀羅ナツコ、あいつのことは、すぐ凶器使うし、反則ばっかだし、本当に憎たらしい。大嫌いだけど、怪我をして試合ができない悔しさは痛いほどよくわかるよ。刀羅ナツコだって、このベルトが欲しくて今日の大一番に懸けてたはずなのに、怪我で試合をしきれずに終わってしまって。あいつの悔しさっていうのが、私にもすごく伝わったし。今日、私もお客さんも真っ正面から向かい合ってぶつかり合う、私と刀羅ナツコの試合をすごく楽しみにしてたのに、怪我で試合ができない。私はもちろん悔しい。けど、刀羅ナツコが一番悔しいと思うし。私は刀羅ナツコのためにできるのは、あいつが復帰してくるまでこのベルトを守り抜くこと。だから早く、刀羅ナツコ、復帰して、このベルトは私が持っているから、挑戦しに来い。その時は机でも凶器でも乱入でも、反則は何でも受けて立ってやるから。早くスターダムのリングに帰ってこいよ。私はそれまでスターダムとこの赤いベルトを守っててやるから」

――不本意な形で終わってしまったが、ベルトを守り続けなければいけない理由ができた?

▼林下「今まで防衛戦を重ねていくたびに、防衛できた相手の分も背負って防衛していかなきゃという気持ちも大きくて。今回に関しては、挑戦を最後までしきれなかった刀羅ナツコの悔しい気持ちも背負って、刀羅ナツコが戻ってくるまで絶対に私が守り続けなきゃいけないので。守る理由が刀羅ナツコ、あいつのために増えました」

――『5★STAR GP』も始まるが、連覇に向けての意気込みは?

▼林下「不本意な形ではありますが、赤いベルトを持ったまま、シングルの真夏の祭典『5★STAR GP』に出場させていただきます。2020年、最高の夏女になったのはこの林下詩美。そこから赤いベルトを獲って、新時代の旗手にまでなったこの林下詩美が、2021年も最高の夏女になって2連覇。そして、私から次の挑戦者を逆指名して、この赤いベルトを防衛します」

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