7/31【新日本】オーエンズが矢野暴行 連夜で「参った」迫る

『映画「ゴジラvsコング」Presents SUMMER STRUGGLE 2021』東京・後楽園ホール(2021年7月31日)
○チェーズ・オーエンズ&石森太二&エル・ファンタズモvs矢野通&棚橋弘至&上村優也×

　オーエンズが試合後に矢野を暴行。昨日に引き続き、STFで絞め上げ、マイクを向けて、「参った」と宣言するよう迫った。

　7・25東京ドーム大会でオーエンズが「KOPW2021」を奪取。設立以降、常にこのタイトルを死守してきた矢野は即座に奪還に動き、9・4メットライフドーム大会での争奪戦が決定した。前日の後楽園大会でも両者は対戦。オーエンズがマイクを持ち込み、「I quit(参った)」言わせようと迫る場面が見られたが、今宵もオーエンズが仕掛けた。

　両者は6人タッグマッチで対戦したが、オーエンズがコングを待たずに奇襲。矢野の消毒スプレーを奪い取って、顔面に噴射すると、ファンタズモとともに矢野の髪の毛を引っ張って高笑いを決めた。しかし、ここは棚橋が2人の髪を鷲づかみにして救出する。

　明日(1日)の後楽園大会で壮行試合を迎える上村は、自分を高く評価してくれていた石森を前にして、懸命に食らいつく。BULLET CLUBのラフファイトに捕まり、しつこく背中に爪を立てられたものの、ファンタズモにドロップキックを叩き込んで自力で反撃してみせた。

　矢野とオーエンズが再び対峙すると化かし合いに。オーエンズはパウダー攻撃の仕草を見せるが、今宵は手に何も持っていなかった。一方、矢野はコーナーマットを引っぺがすと、オーエンズに投げ渡して翻ろうし、レフェリーの注意を相手に向けてから後頭部をぶん殴り、むき出しになったコーナー金具に叩きつける。一方、オーエンズはパッケージドライバーを仕掛けるも時期尚早で決まらず。矢野は髪の毛を掴み、引きずり倒して競り勝った。

　その後、再びリングに入った上村がオーエンズに猛攻。矢野がマンハッタンドロップ、棚橋がスリングブレイドで援護射撃すると、上村のかんぬきスープレックスが火を吹くが、惜しくも3カウントは奪えず。その後も上村は丸め込みなどで攻め立てたものの、余力を残すオーエンズはランニングニーからパッケージドライバーにつなげてキッチリと勝利を挙げた。

　試合後、KOPWのトロフィーを破壊する仕草を見せて、矢野をリングに呼び込んだオーエンズは一方的に暴行。変型STFに捕獲すると、ファンタズモとともにマイクを向けて、「Say I quit」と前夜と同じように迫った。苦しんだ矢野だったが、それでも「NO!」と拒否して耐えきった。

　余裕タップリにバックステージに戻ってきたオーエンズは、KOPWのトロフィーに思い入れなどなく、1年間守り抜いたのちに「お前にこのトロフィーを破壊させてやるよ」とファンタズモに約束。一方、そのトロフィーを失って「寂しい」とこぼした矢野は、「やめてくれよ、もう! なんでも言ってやる…!!」と頭を抱えるばかり。奪還を狙う矢野だったが、完全にオーエンズにペースを握られてしまい、暗雲が立ちこめた。

【試合後のオーエンズ&石森&ファンタズモ】
▼ファンタズモ「(※新日SSのロゴを指さし)新日本プロレスSTRONG SPIRITS…俺の“スピリッツ"も強いぞ。(※横のオーエンズを指さし)こいつも強い“スピリッツ"を持ってる。なんたってこいつはテキサスヘビー級王者でKOPW 2021保持者だからな」

▼オーエンズ「(※トロフィーを抱えて)こいつはヤノのベイビーだ!」

▼ファンタズモ「ヤノの醜いベイビー。キックを食らわせてやりたい。俺は(SUPER J-CUPの)トロフィーを2つ破壊したけど、お前も壊してみろよ。気持ちいいぜ」

▼オーエンズ「今年が終わる頃、俺がKOPWチャンピオンになってる。そしたら、お前にこのトロフィーを破壊させてやるよ」

▼ファンタズモ「サンキュー!」

▼オーエンズ「得意のスーパーキックをお見舞いしてやれ。どんな木を蹴ってキックを鍛えてたって言ってたっけ!?」

▼ファンタズモ「カナダに生えてるありとあらゆる木だ! ここまでパーフェクトな形にするまで9ヵ月もかかったぜ。次はなんだ!? IWGPジュニアタッグ王者の俺たちも『(SUPER)Jr. TAG LEAGUE』に参戦だ。俺たちに勝てるチームがいるか!? いいや、1チームもいない! 俺たちにとってはエクササイズ程度のリーグだ。ROPPONGI 3Kの4度目のベルト戴冠は無理だ、あいつらはもう終わった。優勝した暁にはヘビー級タッグのベルトに挑戦する」

▼オーエンズ「今、BULLET CLUBにはジュニアタッグのベルト、KOPWのトロフィー、そしてジェイ(・ホワイト)が持つNEVER無差別級のベルトがある。そして次にEVILがIWGP世界ヘビーのベルトを獲ればBULLET CLUBの完全制覇だ。TOO SWEET!」

▼ファンタズモ「その通りだ! BULLET CLUBは各団体で結果を残してきた。プロレス界ナンバーワンユニット! TOO SWEET!」

▼石森「(※ファンタズモたちと立ち去ったあとに1人だけ戻り)上村。上村の坊ちゃん。海外遠征前の、最後の俺との戦いだったか。な〜んか、さびしくなっちまうよな〜。オメェがどこに行くかなんか、俺は知らねぇけど、お前がどこに行こうが、どこへでも、どこまでも! …アイス送ってやっから。安心しろ。ハハハハハハ…! 強くなって! 帰って来い」

【上村の話】「明日しかない。先輩に勝つには。明日しかない。明日、(自分の壮行試合で)必ず、オカダ・カズチカ、倒すつもりで、1000%の上村優也を見せてやる。絶対勝ってやる! ありがとうございました!」

【矢野の話】「寂しい!! でも、参った! やめてくれよ、もう! なんでも言ってやる…!!」

【棚橋の話】「海外遠征に行く上村と俺が組むのは、今日が最後でしたね。ヤングライオン(の期間が)、他の選手よりも長かったと思う。けど、その経験が、今後ね、絶対彼らにとってプラスになると思うし。どんなレスラーになって帰って来るのか、楽しみだし。凱旋帰国したレスラーに狙われるっていうジンクスが僕にはあるんでね。上村、辻、彼らが帰って来た時に、狙われる棚橋でありたいなと思います」