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9/26【DDT】竹下がKO-D激闘V1、難敵ブルックス突破 聖地で「満員」の誓い

『Who's Gonna TOP? 2021』東京・後楽園ホール(2021年9月26日)
KO-D無差別級選手権試合 ○竹下幸之介vsクリス・ブルックス×

 竹下が難敵ブルックスを激闘の末に突破し、KO-D無差別級王座初防衛に成功。久しぶりに全席完売となった聖地・後楽園ホールを見渡すと、「このオレンジの席、空いているパイプイスの席も満員になる日が来ると信じています。その日まで僕もこうしてチャンピオンとして頑張り続けるんで」と誓いを立てた。

 竹下は8・21川崎大会で秋山を撃破。3度目のシングルマッチでついに勝利を掴み取り、1年10ヵ月ぶりにKO-D無差別級王座に返り咲いた。涙ながらに「DDTをトップの団体にしたい」と気持ちを新たにした新王者の前に立ち塞がったのがブルックスだ。竹下はブルックスにシングルで3連敗中。苦手意識のある難敵を相手に、大事な初防衛戦に臨んだ。

 エプロンから場外めがけてのドロップキックやトペスイシーダといった空中殺法で先制したブルックスは、サポーターの巻かれた竹下の右ヒジに照準。一点集中攻撃で試合をリードする。竹下も痛む右腕でエルボーやフライングラリアットを返すと、ノータッチトペコンヒーロを敢行。再び腕を攻められると苦しむが、それでも垂直落下式ブレーンバスター、サイドバスター式変型ボムでチャンスを掴んだ。追いすがるブルックスを強引に雪崩式パワーボムでマットに叩きつけたが、ブルックスも雪崩式ダブルアームスープレックスで即座にやり返し、両者大の字に。

 右ヒジにナックルパンチを浴びて苦もんした竹下だったが、ビンタ合戦からジャーマンでぶっこ抜いて追い討ち。しかし、パワーボムはブルックスが卍固めで切り返すと、グラウンド式に持ち込み、序盤で攻めた右腕を絞め上げた。のがれた竹下はヒザ蹴りを連打して形勢打開を図るも、動きを読んだブルックスはみちのくドライバーIIで真っ逆さま。プレイングマンティスボムも完璧に決まる。竹下がギリギリで肩を上げると、ブルックスは得意のオクトパスストレッチで絞めに絞めた。

 大ピンチを迎えた竹下だったが、捕まったままコーナーに上がり、リングにダイブして自分のダメージを気にせず無理矢理に脱出。ならばとブルックスはエプロンでプレイングマンティスボムを狙ったものの、竹下は決まる寸前に不時着してスカし、逆にエプロンでジャーマンスープレックスを強行する。さらに、クラッチを外さずに場外に着地し、場外ジャーマンもさく裂。ピンチをチャンスに変えた。

 ここが勝機と竹下はラリアットをフルスイングで一閃。絶叫して立ち上がるブルックスに対し、ヒザ蹴りを連続して見舞うと、右腕のサポーターを外してエルボーやラリアットも叩き込む。そして、最後はPlus Ultra(変型チキンウィングフェイスロック)に捕獲。鼻血を流すブルックスからギブアップを奪った。

 29分を超す激闘を制して竹下がKO-D王座初防衛に成功。ベルトを死守した竹下が口にしたのはブルックスへの感謝だった。コロナ禍に世界中が襲われる中、2019年から日本に残り、DDTマットで奮闘してきたブルックスに英語で話しかける。そして、日本で友人のいなかったブルックスが激闘を重ねてきたことで、レスラーたちやファンの心を掴み、みんなが友達になったことを称えると、「DDTを選んでくれてありがとう」と涙ながらにメッセージ。2人は抱擁を交わすと、ブルックスは自らベルトを竹下の肩にかけてタイトル防衛を祝福した。

 この日の観衆は713人(超満員札止め)と発表されたが、現在は緊急事態宣言中で、席数に規制がかかった状況が続いている。竹下は「今日は久しぶりにこの後楽園ホールが全席完売となりました。本当に満員のお客さんの中で、クリスとメインイベントができて嬉しいんですけど、けど、ソーシャルディスタンスなんで、間にオレンジの席が目立っているし、これは仕方ないことなんですけど、このオレンジの席、空いているパイプイスの席も満員になる日が来ると信じています。その日まで僕もこうしてチャンピオンとして頑張り続けるんで」と近い将来に聖地を本当の意味で満員にすると誓いを立てた。

 「もし今日、後楽園に来てもらって、DDT最高、面白いなって、UNIVERSEを見ている人も、DDTを見に行ってみようかなと思う人がいたら、ぜひまたDDTの興行を見に来てください。よろしくお願いします」と呼びかけると、「最後に一言だけ。本当にこの今の世の中ふざけんなって感じですけど、DDTには僕たちThe 37KAMIINAもいるし、何よりDDTには竹下幸之介がいるんで。元気になりたいなって思ったら、DDTをまた見に来てください。今日はありがとうございました」と力強く締めくくった竹下だった。

 竹下は王者としてD王GPに臨むことが濃厚。年内には12・26代々木第二大会が控えており、25周年興行となる来年の3・20両国大会も発表となった。竹下は王者として、エースとしてDDTを、そしてプロレス界をけん引するつもりだ。

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