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9/26【NOAH】N-1・4強出そろう 武藤またもフルタイムで脱落、清宮“3度目正直"ならずもブロック突破

『N-1 VICTORY 2021』東京・後楽園ホール(2021年9月26日)
Aブロック公式戦 △清宮海斗vs武藤敬司△

 ノア年間最大のリーグ戦『N-1 VICTORY 2021』Aブロック最終公式戦で、12年ぶりリーグ戦出場となった武藤が開幕戦に続く2度目のフルタイムドローで脱落。“3度目の正直"での武藤越えを狙った清宮がブロック突破を決めた。同リーグ戦は4強が出そろい、10・3後楽園大会の決勝トーナメントの顔合わせは「清宮海斗vs拳王」「中嶋勝彦vs船木誠勝」に決まった。

 ここまで無傷の2連勝で勝ち進んでいた清宮と1勝1敗の武藤が最終公式戦で対決。これまでの一騎打ちは武藤の2戦2勝。心機一転の“変身"で復活への進撃を始めた清宮が、3度目の正直を狙って武藤の牙城に挑んだ。

 開始早々に足4の字固めに捕まって悲鳴を上げた清宮だったが、その後はドラゴンスクリューをことごとく封じ、左腕攻めで試合をリードする。気迫全開で武藤の反撃を押し潰すと、ジャーマンスープレックスとストレッチプラム式フェイスロックの波状攻撃で圧倒。あわや武藤超えの場面が続出した。

 粘りに粘った武藤は場外でスライディングキックをキャッチし、右ヒザへのドラゴンスクリューで活路。鉄柵を挟んで、逆回転式でとドラゴンスクリューを連発し、終盤になってついに足4の字固めに捕獲した。しかし、清宮は武藤の足4の字を耐え続ける。武藤は「ギブアップしろ!」と怒号を上げるが、実に5分近く足殺しを耐えきった。

 痺れを切らした武藤はシャイニングウィザードに切り換えたが、清宮は丸め込みを連発して最後まで勝負を捨てない。それをしのいだ武藤は再びシャイニング弾を連続してぶち込んだものの、清宮は意地のキックアウト。ここで時間切れ引き分けのゴングが打ち鳴らされた。

 58歳の武藤が12年ぶりのリーグ戦で、開幕戦に続きフルタイムドロー。終盤は一方的に攻めながらも清宮を仕留めきれずにブロック突破を逃し、「めげてくるよ、少しは。今年こそはと思ってたんだけどさ。落ち込んでるよ」と肩を落とした。

 一方、清宮は3度目の正直こそならなかったものの、復活の兆しを止めることなく、初めて武藤と負けない試合を展開し、ブロック突破も果たした。準決勝のカードは「清宮vs拳王」「中嶋vs船木」に決定。清宮は宿敵・拳王と激突することになった。四強が出揃うと、図らずも残り3人がリングに現れ、にらみ合いを繰り広げた。

 最後にリングに残った清宮は「…勝てなかった。けど…けど、負けもしなかった」と話して拍手を受けると、「1点…このリーグ戦、この1点が大きな意味を持ってくると思う。あと2つ、来週、またここで優勝決定戦! もう一度、(※天を指差しながら)俺がここへ立つ! 今日はありがとうございました!」と観客の前で誓いを立てた。

 決勝トーナメントの舞台は10・3後楽園大会。今年のN-1覇者が決まる運命のゴングが打ち鳴らされる。

【清宮の話】「悔しい…。悔しい…。勝てなかった。でも、負けもしなかった。このリーグ戦、あと2つ。もう一度俺が(天を指差しながら)ここに必ず立ってみせます」

【試合後の武藤】
▼武藤「クソ! クソ! ああ、悔しい。質問!」

――以前戦った時と比べて、清宮選手に変化を感じた?

▼武藤「しぶとくなってるよな。ただ、何戦かして、俺のことはすごい研究してきたよ、俺のことは。でも、あまりに俺を見すぎてもさ。敵は俺だけじゃないわけであって。対俺については頑張ったというか、研究してきたと思うよ。ああ、疲れたよ」

――久しぶりのリーグ戦はどうだった?

▼武藤「今年取れなかったら、俺なんか段々条件が悪くなるからな。来年になったりしたら。ちょっとそういう部分で言ったら、めげてくるよ、少しは。今年こそはと思ってたんだけどさ。落ち込んでるよ。落ち込んでいるからもう帰っていいか? OK。ああ、クソ」

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