10/9【全日本】石川が関本との激闘制してGAORA王座V3 入江迎撃へ

『2021旗揚げ記念シリーズ〜丸和セレクトホーム株式会社presents〜』埼玉・北本市体育センター(2021年10月9日)
GAORA TVチャンピオンシップ ○石川修司vs関本大介×

　石川が激闘の末に関本を下し、GAORA TV王座3度目の防衛に成功。挑戦の名乗りを上げた入江茂弘とのV4戦が決定的となった。

　GAORA王者・石川はここまで宮本裕向、大森隆男を退け、2度の防衛を重ねてきた。この日も強敵をチャレンジャーに迎え撃った。相手は関本。かつて大日本のストロングBJ戦線でしのぎを削った二人が全日本のリングでベルトをかけて戦った。

　試合は壮絶な肉弾戦の様相を呈した。タックル合戦を制して先手を取った石川はショートレンジラリアットでなぎ倒すなど攻勢を続けたが、関本も腰攻めで応戦。ブレーンバスターで投げ、アルゼンチンバックブリーカーで担ぎ上げるなど怪力を発揮して攻め込んだ。

　中盤になると意地の攻防は激化。関本がジャーマンで巨体を投げれば、石川もバックドロップで応戦して譲らず。互いに2度ずつ投げ合い、打撃戦でも真っ向から渡り合う中、関本が先に勝機を引き寄せた。石川のカミゴェを食い止めると、ラリアットの打ち合いを制して延髄斬りからのぶっこ抜きジャーマンを爆発させた。

　石川も王者の意地で3カウントを許さない。ラリアットを狙う関本にニーリフトを突き刺すと、ドラゴンスープレックス、ファイアーサンダーで一気呵成。カミゴェ、ランニングニーリフトとヒザがうなりを上げると、ジャイアントスラムで豪快に叩きつけて関本から3カウントを奪った。

　石川が真っ向勝負の激闘を制してGAORA王座V3を達成した。試合後、「お前はいつまでたっても俺の目標で、ライバルだと思ってる」と関本への思いを口にした大巨人は、大日本10・18後楽園大会でストロング王座挑戦を控える関本に「巻いたら俺が挑戦の名乗りを上げるから、絶対獲ってこい」とエールを送り、再戦を熱望した。

　強敵・関本を退けた大巨人の前に新たな挑戦者が現れた。入江だ。「石川修司と関本選手の素晴らしい戦いを見てたら、思わずこのリングに上がってしまいました」という入江は「この全日本プロレスで胸を張って戦い続けたい。だから石川さんからそのベルトを僕が奪います」と挑戦を表明。当然、石川に拒む理由はなく受諾し、「俺が防衛して挑戦者・入江茂弘の名前がこのベルトに刻まれて、このベルトの価値が上がるというのを忘れるなよ」と通告した。

　GAORA王座を三冠王座と同等にまで価値を高めるのが石川の大目標。関本を退けたことで、それにまた一歩近づいたのは間違いない。「このベルトの価値を上げることが今、俺が全日本にできること」と言い切った大巨人は「関本に勝って上がったベルトの価値を入江とやって、もっと上げて。でも俺が防衛したいと思います」と誓ってみせた。

【試合後の石川】
▼石川「関本大介っていうリング上でも言ったけど、俺がデビューした時、あいつはもうインディーの若手のホープで、俺と同じキャリアのインディー選手はみんな関本大介に尊敬と憧れを持ってたんじゃないですか。だから、そんな関本とこのベルトをかけて戦えた、そして勝てた、防衛できたというのは俺個人としても非常に大きいし、このGAORAのベルトに凄い価値をもたらしたと思ってるんで感謝しかない。あいつは最近、ギラギラしてないなと思ったけど、リング上ではギラギラしてたから。あいつともまたお互い選手生命尽きるまでやり合いたい。このベルトがなくても、またやり合いたいなと思います。あと、入江、上がってきたけど、あいつはDDTの時代、ユニオンプロレスの時代、付き合いが10年以上あって、あいつが海外で活躍してるの知ってるし、あいつが素晴らしいレスラーっていうのはわかってるんで、この挑戦拒む理由は何もない。何もないけどね、俺はこのベルトの価値をもっともっと上げていきたいし、あいつはいろんな団体に上がってる。フリーだから当たり前かもしれないけど、1個のところにドップリ浸かってないヤツにこのベルト、はいって渡すわけにはいかないんで。このベルトの価値を上げるための礎になってもらいたいなと思います」

――入江戦もGAORAの価値を上げる戦いになる?

▼石川「そうですね。このベルトを獲った時から三冠に負けない価値を持つベルトにしたいっていう夢があったんで、それが全日本のためになると俺は思ってるんで。その位置まで、関本に勝って上がったベルトの価値を入江とやって、もっと上げて。でも俺が防衛したいと思います」

――関本は石川選手からのラブコールを受け取ったと言っていたが?

▼石川「いや、あいつはね、いつでも獲れる力があるんですよ。あとはやる気、ギラギラ感が足りないから。でも今日試合したら安心しました。やっぱり関本大介は凄ぇなと。だからあいつがストロング獲ってもらったら、今度俺が挑戦して、この40オーバーでこの業界を盛り上げたいなと思います」


【試合後の関本】
▼関本「ありがとうございました。いやぁ、悔しいですね。このベルトを獲って、10月18日のストロングヘビー、タッグもそうだし選手権決まってるから、二つ獲って3冠王になるつもりだったんですけど、今日負けちゃったね。悔しいですね。石川修司は強かったですね。クソー。もっとタフになって、あいつと肩を並べて戦えるようにもっと頑張ります」

――石川選手から大日本でのベルト獲りのエールを送られたが?

▼関本「さっきね。リング上から言われた。俺はそれをラブコールだと受け取ってますから。望むところですよ。必ずベルトを獲って石川修司を相手に防衛戦をやりたいと思います。その前に岡林裕二もいるし、中之上靖文だっている。まだ獲ってないからね。こんなに敵がいることはうれしいですよ。まず野村卓矢を倒して俺がBJWのストロングヘビーのチャンピオンになります。その前にBJWタッグの選手権が高知県で組まれてるんで、そこでも必ずベルトを獲って、俺が3冠王になります」

【入江の話】「関本選手と石川選手の素晴らしい戦いを見てたら、自分の気持ちが抑えきれなくなってリングに向かってしまいました。自分は長いこと全日本プロレスで戦い続けて、もう何年になるんですかね? デビューしてキャリアの浅い頃から上がって。でも自分はチャンスをもらったけど、何も結果を残してこなかった。ホントにこの全日本プロレスで結果を残さないといけないと思います。結果を残して胸を張って、このリングで戦い続けたい。全日本プロレスで戦い続けたい。その気持ちで石川さんからあのベルトを奪いにいきます。よろしくお願いします」