11/3【DRAGONGATE】YAMATOが劇的一本勝ちでドリームゲートV2 ハルクとの壮絶死闘制す
『THE GATE OF DESTINY 2021』エディオンアリーナ大阪(府立体育会館)第1競技場(2021年11月3日)
オープン・ザ・ドリームゲート選手権試合 ○YAMATOvsB×Bハルク×
YAMATOが腕ひしぎ逆十字固めでハルクに劇的一本勝ち。壮絶な大技が交錯する死闘を制してドリームゲート王座V2を果たした。
YAMATOとハルクはツインゲート王座を保持するなどかつて共闘していたが、裏切ったハルクが極悪集団R・E・Dに所属してからは抗争関係が続いてきた。10・7後楽園大会ではハルクがYAMATOを直接ピン。「ポンコツ0点チャンピオン」と王者失格の烙印を押し、挑戦すら拒否した。これに怒ったYAMATOが自ら挑戦者にハルクを指名し、大阪大会メインでのV2戦が決定した。
4年ぶりのドリームゲート王座挑戦となったハルクは、試合前に「スゲェもん見せてやる」と予告していたが、序盤戦から破天荒な攻撃を仕掛ける。ロープ際で場外ブレーンバスターを敢行すると、自らもそのまま場外に転落するが、クラッチを離さずに着地し、場外でも床直撃のブレーンバスターで投げ飛ばした。鉄柱や本部席のゴング、ベルトに顔面から叩きつける。リングに戻っても、YAMATOの顔面に低空ドロップキックを突き刺し、馬乗りになってエルボーを乱射するなど厳しい攻撃を続けた。
ハイキックやスピンキックに被弾してフラフラになったYAMATOだったが、ハルクを場外に蹴落とし、決死のトペコンヒーロで反撃開始。前後から串刺しドロップキックを放つと、「終わりじゃねえぞ」と吠え、猛ラッシュに出た。しかし、ハルクが鋭い足技で顔面や後頭部を執ように蹴りつけると暗転。雪崩式E.V.Oを狙われると、YAMATOはスリーパーで必死に抵抗したが、ハルクは向きを変えると、リングサイドに設置したテーブルめがけて、コーナーから断崖式E.V.Oを強行した。
危険な荒技でテーブルが真っ二つにへし折れると、YAMATOは意識もうろう。それでもリングアウト寸前でなんとか滑り込む。YAMATOは死力を振り絞って先読み合戦に持ち込んだものの、ハルクは久々に見せたマウス(サマーソルトキック)から、ファーストクラッシュを顔面にズバリ。YAMATOがギャラリアを仕掛けても、お株を奪うスリーパーに捕獲し、さらに掟破りの逆ギャラリアでマットに突き刺した。
勝負を捨てないYAMATOはハルクのお株を奪う顔面蹴り、トラースキックと強烈な足技で反攻したものの、全知全能のフランケンシュタイナーは不発。ハルクはFTX(リストクラッチ式変型E.V.O)でYAMATOを真っ逆さま突き刺す。笑みを浮かべたハルクは、コーナーに腹部からYAMATOを叩きつけ、後頭部にファーストフラッシュをねじ込むと、秘策の雪崩式フラッシュバーン(後方回転式変型キャプチュード)も繰り出した。
しかし、すぐさま立ち上がったYAMATOはなりふり構わぬラリアットで逆転。エルボーの打ち合いに持ち込む。丸め込み合戦は激しい読み合いになるが、YAMATOは全知全能のフラケンシュタイナーから流れるように三角絞めに捕獲。ハルクは強引に担ぎ上げようとしたものの、YAMATOは腕ひしぎ逆十字固めに移行し、一気にギブアップをもぎ取った。
YAMATOが劇的一本勝ちでハルクに勝利。非情な大技を耐え抜き、ドリームゲート王座V2を果たした。マイクを持ったYAMATOは「大阪、B×Bハルクはこの俺、YAMATOが返り討ちにしたぞ! あの野郎、YAMATOが相手だったら何でもいいと勘違いしてんじゃねえのか? だがな、生き残ったのはこの俺だ」と勝利をアピールすると、「次の俺の防衛戦の相手は誰だ? 11月27日、仙台サンプラザ、そして12月26日、福岡国際センター。おい、俺はこのリング上にいるぞ。次の挑戦者、誰でもいいから名乗り出てこいよ」と年内の防衛スケジュールを示したうえで、挑戦者を募った。
しかし、誰も名乗りを上げない。YAMATOは「まあ、名乗り出て来るわけないよな。今日でこの俺がまた不死身だということが証明された」と勝ち誇ると、「お前ら、挑戦に名乗りも上げないような弱いヤツらは見てんじゃねえよ。お前らはな、何度も言うが、この俺だけ見てればいいんだよ」と観客に投げかけ、「おい、大阪! 今日の俺も…最高にカッコ良かっただろ?」と満足げに締めくくった。
ハルクが普段は見せない大技やまさかの断崖式E.V.Oなどで王者の牙城に迫ったが、全て受けきったYAMATOが文字通りの死闘を制してベルトを守り抜いた。若いシュン・スカイウォーカーからベルトを奪い、初挑戦の箕浦康太を破ると、続いて現役世代のハルクも撃破。盤石の体制を築きつつあるYAMATOを誰が止めるのか。それが年末年始のドラゲーマットのテーマになりそうだ。
