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12/29【スターダム】朱里が頂上決戦で詩美と決着、涙のワールド王座初戴冠 2022年へ「朱世界始まる」

『STARDOM DREAM QUEENDOM 2021』東京・両国国技館(2021年12月29日)
ワールド・オブ・スターダム選手権試合&SWA世界選手権試合 ○朱里vs林下詩美×

 朱里が詩美と決着をつけ、涙のワールド王座初戴冠。スターダムの頂点に立った朱里は「私が作り出せる朱世界が2022年始まります」と高らかに宣言した。

 9月に5★STAR GP初制覇を果たした朱里は、ワールド王座挑戦の舞台を8年ぶりの開催となる年末の両国大会に指定。リーグ戦で敗れたAZM、小波に雪辱し、ここまで駒を進めてきた。ワールド王者・詩美もこの3ヶ月で彩羽匠、葉月、舞華を破ってベルトを死守。ついに頂上決戦の日を迎えた。

 2人は6・12大田区大会でワールド王座を懸けて対戦するも30分ドローで決着つかず、13分の延長戦の末に両者KOに終わった。5★STAR GP公式戦でも引き分けとなったが、今宵は時間無制限の決着戦。朱里が保持するSWA王座も懸けたダブルタイトル戦となった。

 タイトルマッチらしい緊張感溢れる立ち上がりとなると、先制を許した朱里が奮起。詩美をエプロンに固定すると、ダイビングギロチンを投下した。さらに、エプロンから場外の詩美めがけて飛びつきフランケンを仕掛けるも、詩美にパワーボムで切り返されて、大ダメージを負う。一度はリングに戻った朱里だったが、詩美のミサイルキックを食らうと再び場外に転落。場外サイドバスターまで食らってしまった。それでも朱里は場外でフランケンシュタイナー、飛びつきフェイスバスターを繰り出し、普段は見せないルチャ殺法で逆転する。

 試合はその後も一進一退。激しい打撃戦を挟みつつ、朱里は飛びつき三角絞めを仕掛けたものの、詩美はパワーボムで切り返した。朱里が飯伏幸太ばりのやり投げを強行すれば、詩美もエプロンから断崖式コウモリ吊り落としを敢行。試合が決してもおかしくない荒技でせめぎ合う。

 朱里は雪崩式ハーフハッチからチキンウイングアームロックに捕らえたのを皮切りに、白虎(マフラーホールド)や足4の字固めなど関節技を多用。一方、苦しむ場面が目立った詩美だったが、パワーを活かして反攻し、スリーパーで絞め上げると、二段階式ジャーマン、トーチャーラックボムと大技を連発する。しかし、ハイジャックボムは朱里が背後に不時着して起死回生の飛びヒザ蹴りを発射。再び2人は打撃戦になだれ込んだ。

 エルボー合戦から朱里がローキック連打でヒザを攻めたものの、詩美も左右のハンマーパンチを乱れ打って譲らず。今度こそハイジャックボムがさく裂するが、ヒザのダメージを引きずり、即座にフォールできない。這うように押さえ込むも、朱里はニアロープに救われた。

 詩美はハイジャックボムにこだわるが、朱里は落とされる寸前で間一髪着地。変型大外刈りからランニングニー、バズソーキックと決死の猛攻に出ると、流炎(変型エメラルドフロウジョン)で突き刺した。詩美はフォールを返すも、朱里はローリング袈裟斬りチョップ連打から新技・朱世界(肩車から前方に落とす変型流炎)で激闘を制した。

 過去2回の対決で計63分間戦いながら決着がつかなかったが、今宵は36分を超す熱戦に。トータル約100分の戦いを経て、ついに朱里が勝利をもぎ取り、赤いベルト初戴冠を果たした。ゴッデス王座、SWA王座を併せて、これで3冠王に。文字通りスターダムの頂点に立った。

 マイクを持った朱里は「最初に伝えさせてください。天国のママ、ベルト獲ったよ…」と昨年9月に亡くなった愛する母へ涙ながらにタイトル獲得を報告。「そして、林下詩美。あなたは私にとって最高のライバルです。通算100分もの死闘。私たちにしかできない誇りだと思っています。本当にありがとうございます」と戦った詩美にもメッセージを送り、抱擁を交わして健闘を称え合った。

 詩美がリングを去ると、朱里は「やっと…やっとスターダム最高峰の赤いベルトを掴むことができました! 私はプロレス14年目になります。たった1度の人生、後悔なく生きる。その言葉も胸に来年、輝いていきたいと思います」と決意を新たに。最後に「キックボクシング、総合格闘技、プロレス…3つを極めた私が創り出せる朱世界が2022年始まります。来年もこれからもスターダムをよろしくお願いします」と高らかに宣言した。

 「私のこの経験全てをスターダムに注ぎ、盛り上げていきたいと思います。私はスターダムを背負って立つ人間として、覚悟を持って来年を最高に盛り上げ、そして朱里の年にしてみせます」とバックステージでも誓いを立てた朱里。3冠王となり、2022年も激闘が予想されるが、スターダムを先頭に立ってけん引していく覚悟だ。

【朱里の話】「やっと…やっとやっとスターダム最高峰の赤いベルトを掴み取ることができました。そして、SWAも守り抜きました。でも、ここが終わりではありません。ここが私のスタートです。キックボクシング、総合格闘技、そしてプロレスを極めたパーフェクトな私が創り出す朱世界が2022年から始まります。私のこの経験全てをスターダムに注ぎ、盛り上げていきたいと思います。私はスターダムを背負って立つ人間として、覚悟を持って来年を最高に盛り上げ、そして朱里の年にしてみせます」

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