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1/1【ZERO1】杉浦が世界ヘビー初防衛 田中との壮絶真っ向勝負に激勝 菅原が奪還名乗り

『謹賀新年』東京・後楽園ホール(2022年1月1日)
世界ヘビー級選手権試合 ○杉浦貴vs田中将斗×

 杉浦が田中との激闘を制して世界ヘビー級王座を死守。昨年の火祭り覇者・菅原拓也が挑戦を表明し、杉浦も受けて立つ構えをみせた。

 昨年のノア8・15川崎大会で杉浦が田中を破って世界ヘビー級王座を奪取。ノア11・28代々木大会におけるタッグマッチで田中にピンフォール負けを喫し、元日・世界ヘビー初防衛戦が決まった。奪還を誓う田中はノア12・7後楽園大会で丸藤正道との一騎打ちに勝利し、12・27後楽園大会で藤田和之と30分ドローの激闘を繰り広げるなど好調そのもの。今大会後のノア日本武道館大会では望月成晃との越境タッグで武藤敬司&丸藤の持つGHCタッグ王座への挑戦も控え、「二兎を追って二兎を得る」と誓って元日タイトルマッチWヘッダーを迎えた。

 序盤から両者はエルボー合戦で激しく火花。何度も鈍い音が響いて拍手が自然発生する中、田中が強烈な一発でぐらつかせたが、杉浦も倒れず。今度はショルダータックル合戦で正面衝突を繰り返し、田中が競り勝った。左腕攻めで攻勢に出ると、串刺しジャンピングエルボーを突き刺した。

 杉浦を場外に叩き落とした田中はエプロンからのダイビングエルボーを狙ったが、読んだ杉浦が先に動いて両足にエルボーをお見舞い。場外へのネックスクリューでエプロンから叩き落とした。リングに戻ると杉浦が首攻めを開始。背中にヒザを押し当ててのキャメルクラッチでひねり上げ、田中が再びエルボー合戦に持ち込んでも、後頭部にエルボーをぶち込んで返り討ち。フェースロックでひねり上げた。

 劣勢となった田中だが、ブレーンバスターで反撃ののろし。串刺しラリアットを連発し、対角線を走ってラリアットを叩き込む。雪崩式ブレーンバスターは不発に終わっても、エプロンに不時着した杉浦にロープ越しのラリアットをお見舞い。場外に転落したところにエプロンからのスライディングDを叩き込んだ。

 さらに雪崩式ブレーンバスターを敢行し、スーパーフライを予告したが、杉浦が雪崩式フランケンシュタイナーで叩き落とした。すかさず杉浦が串刺しフロントハイキック、ランニングニーの連続攻撃でたたみかける。雪崩式滞空ブレーンバスターで叩き落とし、フェースロックで捕獲。ねじ切るように絞め上げた。田中が耐えると、両者は意地のエルボー合戦に突入。田中が追尾式ラリアットを叩き込めば、杉浦は追尾式フロントハイキックでやり返し、コーナーへのジャーマンを敢行した。

 コーナーにへたり込んだ田中に杉浦がエルボーを乱れ打てば、田中も立ち上がってエルボー連打でねじ伏せ、エルボーを連打。「お前より上からいってやる」とトップロープからの雪崩式ブレーンバスターで叩き落とした。負けじと杉浦は突っ込んできた田中にカウンターのニーリフトをさく裂。ラリアットの打ち合いを展開すると、杉浦が五輪予選スラムを爆発させたが、意地で立ち上がった田中もスライディングDをぶち込んだ。

 ダブルダウンから立ち上がった田中がスーパーフライを放つと、杉浦は1カウントでキックアウト。再びエルボー合戦に突入すると、田中がワンツーを打ち込めば、杉浦もワンツーで返す。田中がワンツースリーと連打すれば、杉浦は4連打で徹底抗戦。張り手をぶち込んで田中をねじ伏せると、再び五輪予選スラムを爆発させた。

 肩を挙げた田中もエルボーを振り回し、スライディングDを連打。一気に逆転を狙ったが、カバーに入ったところをひっくり返した杉浦がフロントネックロックで捕らえた。田中も意地で耐え続けたが、逃れることはできず。レフェリーが続行不可能と判断して試合を止めた。

 杉浦が激闘の末に田中を返り討ちにし、世界ヘビー級王座を死守。戴冠から5ヵ月ぶりのタイトルマッチで初防衛を果たした。試合後、昨年の火祭り覇者・菅原が現れ、「田中将斗のリベンジ、ZERO1のリベンジはこの俺がいかせてもらう」と宣言。「化け物みてぇなあなたを完全に倒すのは難しいかもしれない。でも、俺はあなたの両肩をマットにつけて3カウント獲る自信があります。俺の挑戦受けてください」とアピールした。

 すると杉浦は「お前、誰だかわかんねぇけど」と前置きしたうえで、「俺はいつ何時でも、誰の挑戦でも受けてやるよ。おい、待ってるよ」とアントニオ猪木ばりの言い回しで受けて立つ構えをみせた。

 このあとのノア武道館大会へ弾み。始まったばかりの2022年の戦いへ向けて景気づけとなった杉浦は「しょっぱな勝って、次の試合も勝ちたいね。で、このまま俺の年にしたいよね」と元日連勝を見据えて日本武道館へと足早に向かっていった。

【試合後の杉浦】
▼杉浦「まぁ、元日から俺とやってくれて、ありがとうございます。餅つきじゃないけど、お互いいっぱい打ち合って、ありがとうって言いたいね」

――ZERO1の世界ヘビーをどういう気持ちで巻いている?

▼杉浦「俺はZERO1のベルトだと思ってるから。やっぱりZERO1の選手が声を上げてほしいし。試合後ああやって一人、名前知らないけど声を上げてくれたから。そういう意味では俺はいつでも受けて立つよ」

――菅原は昨年の火祭り優勝者だが?

▼杉浦「優勝者か? じゃあ十分だな、このベルトに挑戦するには。いつでもやってやるよ」

――このあとノアの武道館大会を控えるが、元日早々、今年のいい景気づけになったのでは?

▼杉浦「そうだね。しょっぱな勝って、次の試合も勝ちたいね。で、このまま俺の年にしたいよね。俺、戌年生まれだからさ。寅年? 寅も戌も関係ねぇだろ。俺、早く行かないといけねぇんだ。3時10分までに来てくれって言われてるから」

【田中の話】「年始から凄ぇ戦いできたなと。途中から記憶ぶっ飛んだけど、戦い始めが杉浦貴でよかったんじゃないですかね。まだこのままでは終わらないし、また次、ノアさんの武道館での戦いがあるんで、這ってでもリングにいかなきゃいけないからね。まぁ数時間あったら俺は完全体に戻るから。今日2022年始まって、あと何試合あるかわからんけど、今日負けたら次勝てばいいとか、そんな簡単なもんじゃない。俺はすべて勝つことしか考えてない。キャリアの上で負けるというのは凄くリスクがある戦いいうのはわかってるし、勝って勝ってリングの上で証明していかなきゃいけないと思ってるから。負けたらアカンねや」

【菅原の話】「リング上で言った通り田中将斗、ZERO1のリベンジはこの俺、菅原拓也がやります。あんな化け物みてぇなヤツ、完全に倒すのは難しいと思うけど、プロレスのルールを利用して3カウント獲る自信があるんで。そして幸いにも杉浦貴は俺のこと知らないみたいだから、それはこっちにとって好都合。早急にタイトルマッチお願いします。ベルトは必ず俺が取り戻す」

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