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2/1【スターダム】キッドがハイスピード王座ドロー防衛、AZM戦浮上 なつぽいはワンダー王者・上谷に挑戦宣言

東京・後楽園ホール(2022年2月1日)
ハイスピード選手権試合 △スターライト・キッドvsなつぽい△

 なつぽいとのタイトル戦は30分時間切れで決着つかず、キッドがハイスピード王座をドロー防衛。試合後、AZMとの決着戦が浮上した。一方、ベルト奪取を逃したなつぽいはワンダー王者・上谷への挑戦をぶち上げた。

 ハイスピード王者のキッドは、琉悪夏&吏南とのトリオで"舞ひめぽい"の保持するアーティスト王座獲りに狙いを定めている。なつぽいが舞台出演のために1月中のタイトルマッチはお預けになっていたが、その禍中でなつぽいのハイスピード王座挑戦が浮上。キッドは舞台千秋楽後のなつぽいを出待ち襲撃して、挑戦の証となりつつあるオーバーマスクを強引に手渡して宣戦布告し、決戦の日を迎えた。

 のっけからスピード感溢れる先読み合戦となったが、キッドが大江戸隊の面々を巧みに操って先手。その後もことあるごとに大江戸隊のメンバーが介入する。ならばとなつぽいのセコンドについたジュリアが救いの手。息を吹き返したなつぽいは側転などトリッキーな動きでキッドらを翻ろうし、ジュリアに担がれての場外ドロップキックで巻き返した。

 譲らないキッドは大技攻勢に出ると、ここでもセコンドの琉悪夏がボックス攻撃を狙う。だが、なつぽいはドロップキックで琉悪夏を排除すると、返す刀でキッドにエプロンでのDDT、コーナーからのプランチャと捨て身の攻撃を決めた。場外戦になると、キッドがパイプイスを投入して強引に活路を開き、ケブラーダも敢行するが、続くイスへの黒虎天罰(ツームストン)はなつぽいが側転で切り抜け、場外ジャーマンで再逆転を果たす。

 その後は接戦模様。丸め込み合戦も五分と五分で、なつぽいのフェアリアルギフト(側転ダイビングボディプレス)が自爆に終わるも、キッドのムーンサルトプレスも剣山で撃墜される。両者はさらに激しくせめぎ合い、なつぽいが旋回式ダイビングボディプレスをカウント1でキックアウトすれば、キッドもジャーマンをカウント1で返した。2人はエルボー合戦でも火花を散らすと、同時にマットに崩れ落ちる。両者KO寸前となるも、体を引きずるようにしてともに立ち上がった。

 勝負を決めたいキッドはフィッシャーマンスクリュー、ムーンサルトプレスとたたみかけ、テキサスクローバーホールドに捕獲するも、なつぽいは意地のエスケープ。試合時間は残り5分に。死力を振り絞ったなつぽいは反攻に出ると、フェアリアルギフトを今度こそ投下。ここぞとばかりに連発を狙ったが、これはキッドが阻む。ベルト奪取を諦めないなつぽいは、パートナーの舞華ばりのラリアット、ひめかばりのパワーボムを繰り出すと、クロスアーム式スープレックスもさく裂させたが、腰のダメージからか、即座にフォールにいけずに勝機を逃す。激しい丸め込み合戦で最後までせめぎ合ったものの、決着つかず、時間切れ引き分けとなった。

 ハイスピード戦はキッドがドロー防衛。マイクを持ったキッドは「こんな結果納得できるわけないだろ? なつぽい、もう1回やれよ」とアピールすると、なつぽいも同意し、将来的な再戦を視野に。なつぽいは「舞台見に来てくれてありがとう」とこぼしてどよめきを誘い、「そうだ。今日は本当さ、そのベルトをもらった代わりにプレゼントしようと思っていたんだけどさ。キッちゃんにあげる」と写真集を贈呈するが、キッドは払いのけた。

 なつぽいは早くもハイスピード戦の先に向かって動き出した。「ハイスピードは今も言った通り、何回でもやりたい。何回でも戦いたい」としたものの、「でも、私は凄く欲しいベルトがある。上谷沙弥ちゃんの持っている白いベルトに挑戦したい」とワンダー王者・上谷への挑戦をぶち上げた。

 ベルトを肩にかけた上谷が姿を現すと、なつぽいは「上谷沙弥ちゃん、何か言うことある?」と迫る。しかし、エグゼクティブプロデューサーのロッシー小川氏と謎の選手との密談を目撃してしまい、禍中の上谷は心ここにあらず、「実はこの前目撃した女…」とこぼしてなつぽいを凝視した末に、無言で去っていった。「なに今の?」と動揺したなつぽいだったが、「白いベルト挑戦するから」と改めてアピールした。

 セコンドの肩を借りて去っていくなつぽいと入れ代わるように、AZMが姿を現した。AZMとキッドは昨年末の両国大会でコグマを含めた3WAY戦で対戦。キッドがコグマを下したものの、勝敗に絡めなかったAZMは一騎打ちを要求していた。

 マイクを持ったAZMは「キッド。まずは防衛おめでとう。この前のハイスピードはコグマに邪魔されたからな。もうキッドと私の空間は誰にも邪魔させない。キッドとAZM、そのハイスピードを懸けて、シングルマッチでやりませんか?」と挑戦表明。拍手が巻き起こると、キッドは「お客さんの反応が全てだよ。AZM、お前とは避けて通れないからな。次はシングルマッチでいつでもやってやるよ」と同意し、両者の対戦が決定的となった。

 AZMも去っていくと、キッドは改めてマイクアピールへ。「ハイスピード30分時間切れ引き分けはチャンピオンにとっては悔しいけど、こんなところで止まってらんねえんだよ。次はAZM。そして、次の後楽園ではアーティストに挑戦するから」と2・21後楽園大会でのアーティスト王座挑戦も予告し、「次も必ず見に来い。ということで、それじゃあ、お前ら全員にグッバイ!」と締めくくった。

 バックステージでは「なつぽい、お前とはハイスピードの枠じゃ戦えきれないってことかな? 次はハイスピードじゃないシングルのベルトで、4回目の戦い、タイトルマッチをするのもありなんじゃねえかなって思うよ」と違うシチュエーションでの再戦を示唆したキッドは、「私はこのベルトのレベルをまだまだ上げていく。次は誰にも邪魔されないAZMとのシングルマッチ。お前ら全員望んでたんだろ? 私はいつでもやってやるから。またエターナルフォー、その技で沈めてやるよ」とAZM返り討ちを誓った。


【キッドの話】「ハイスピード、30分時間切れ引き分けってどういうことだよ? 悔しい。あいつの首を刈れなくて。でも、この闇のベルト、闇レベルを5に入れたことになるから。だけど、私はこのベルトの最多防衛記録を必ず作ってやるんだよ。なつぽい、お前とはハイスピードの枠じゃ戦えきれないってことかな? 次はハイスピードじゃないシングルのベルトで、4回目の戦い、タイトルマッチをするのもありなんじゃねえかなって思うよ。でも、私はこのベルトのレベルをまだまだ上げていく。次は誰にも邪魔されないAZMとのシングルマッチ。お前ら全員望んでたんだろ? 私はいつでもやってやるから。またエターナルフォー、その技で沈めてやるよ」

【なつぽいの話】「舞台からただいま帰りました。なつぽいことなつぽいです。キッちゃんとの試合は本当に楽しい。でも、やっぱ今日は絶対に決めたくて。あとはただいまという気持ちも込めて、人生で一度もやったことのない舞姫のラリアットとひめかのパワーボムをやったんですけど、押さえきれなかったのが悔しいです。勝ちたかった。キッちゃんとの戦いはまだまだ続くと思っています。でも、私はやっぱり白いベルトが本当に巻きたい。だから、次は情報漏洩の上谷沙弥ちゃんから絶対に獲って、白いベルトを巻きたいと思います」

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