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3/26【スターダム】上谷がワンダーV3、執念の詩美超え たむ戦へ「歴史を逆戻ししては意味がない」

『LECクリンぱっ! presents STARDOM WORLD CLIMAX 2022 in 両国国技館〜The Best〜』東京・両国国技館(2022年3月26日)
ワンダー・オブ・スターダム選手権試合 ○上谷沙弥vs林下詩美×

 上谷が執念の詩美超えを果たし、ワンダー王座V3。明日の前王者・中野たむとのリマッチに向けて、「歴史を逆戻ししては意味がない」と返り討ちを誓った。

 ワンダー王者の上谷は2・23長岡大会でなつぽいを破り、2度目の防衛に成功。両国2連戦での連続防衛戦をぶち上げ、挑戦者に詩美とたむを指名した。上谷にとって詩美は是が非でも超えたい憧れの存在。昨年3月の日本武道館大会ではワールド王者・詩美に上谷が挑むも敗戦。今宵は真逆のシチュエーションでの一戦となった。

 ワールド王座戴冠経験はあるものの、いまだに白いベルトには縁がない詩美からすると、タイトル奪取のまたとない好機。序盤はまるで王者のように盤石な試合運びで腰を攻めてリードする。上谷も奮起して首に集中攻撃を浴びせたものの、詩美はまたも腰を攻めてダメージを蓄積させた。

 先輩超えに執念を燃やす上谷はダイブ式飛びつきフランケン、ノータッチトペコンヒーロ、ミサイルキックと得意の空中戦で反攻。しかし、詩美はドロップキック合戦から豪快なフロントスープレックスでぶん投げて押し返し、同時にリングで倒れ込んだ。

 懸命に立ち上がった2人はエルボー合戦で激情をぶつけ合う。またまた詩美は腰へのエルボーを皮切りに、アルゼンチンバックブリーカーで一点集中攻撃を再開。それでも必死に逃れた上谷はカウンターのその場飛びスパニッシュフライから逆襲に打って出る。ラリアットを食らって場外に叩き落とされたが、エプロンでの攻防を制して断崖式フランケンを敢行した。

 詩美は場外カウント19でリングに戻って九死に一生を得ると、突進してきた上谷を絡め取って、こうもり吊り落としで逆転。ミサイルキック、ジャーマンからトーチャーラックボムを狙う。上谷はリバースフランケン、ニールキックで巻き返すが、フェニックススプラッシュは詩美が阻止。コーナー上の王者を抱え上げて、逆に必殺のハイジャックボムを仕掛けた。

 上谷はこれをフランケンで切り返す。詩美もラリアットなどで猛追し、再びハイジャックボムを狙ったものの、上谷はここもフランケンでしのぐと、スクールボーイスープレックス、ニールキック、スタークラッシャーと怒とうの大技ラッシュ。満を持してフェニックスプラッシュを投下し、3カウントをもぎ取った。

 執念の詩美超えを果たした上谷は「詩美さんから防衛したぞ! 詩美さん。去年とは逆の立場になりました。上谷沙弥の全力、どうでしたか?」とアピールする。そして、「明日は中野たむとのリマッチがあります。歴史を逆戻ししては意味がありません。スターダムの未来をこれから創っていくのは、この私、上谷沙弥です!」と高らかに宣言した。

 たむもリングに飛び込んで上谷と対峙。「さっきの試合でこんな声になっちゃった」としゃがれ声ながらも「歴史を逆戻し? スターダムの歴史は中野たむが新しく創る」と言い返し、「上谷、もう背伸びしなくていいんだよ」と強引にヒザをつかせた。はね除けた上谷は「背伸びなんてしてません」と返答。「今のスターダムはこの私だ!」と言い切り、2人は明日の決戦に向けてにらみ合った。

 「練習生の頃から詩美さんに憧れて、ずっと詩美さんの近くで頑張ってきて。そして、QQに入って、タッグを組んで、ゴッデスを獲って。一番近くにいたつもりだったのに、いつもいつも遠くにいて。凄く悔しい思いをたくさんしてきました。フューチャーも勝つことができず、去年の日本武道館で赤いベルトも獲ることができず。デビュー当初からの目標だった打倒・詩美、なかなか超えることができませんでした。でも、ついに今日、私が白のチャンピオンとして超えることができた。これは本当に本当に嬉しいです」。感慨深げに詩美とのこれまでの関係を振り返った上谷。今宵の試合で自信を掴んだ白の王者は「全力という言葉が本当に大好きです。だから、誰になんと言われようと、これからも全力を信じて、一生懸命この上谷沙弥全力防衛ロードを突っ走っていきたいと思います」と全身全霊の思いで明日のたむ戦から新たに始まる防衛ロードを疾走する構えだ。

【上谷の話】「やっと詩美さんを超えることができました。練習生の頃から詩美さんに憧れて、ずっと詩美さんの近くで頑張ってきて。そして、QQに入って、タッグを組んで、ゴッデスを獲って。一番近くにいたつもりだったのに、いつもいつも遠くにいて。凄く悔しい思いをたくさんしてきました。フューチャーも勝つことができず、去年の日本武道館で赤いベルトも獲ることができず。デビュー当初からの目標だった打倒・詩美、なかなか超えることができませんでした。でも、ついに今日、私が白のチャンピオンとして超えることができた。これは本当に本当に嬉しいです。ですが、プロレスラーは全員全力だとか、ああだこうだ、凄い散々たくさん言われてきましたけど、私は本当に器用じゃないし、無我夢中にガムシャラにやることしかできず、全力という言葉が本当に大好きです。だから、誰になんと言われようと、これからも全力を信じて、一生懸命この上谷沙弥全力防衛ロードを突っ走っていきたいと思います」

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