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4/10【ZERO1】永田がZERO1若手軍にエール「新しいZERO1作っていけ」

『押忍PREMIUM〜ZERO1旗揚げ20周年&21周年記念大会〜プロレス』東京・両国国技館(2022年4月10日)
○松永準也&太嘉文&佐藤嗣崇&横井宏考vs小島聡&永田裕志&タイガーマスク&高岩竜一×

 横井の加勢を受けたZERO1若手軍が新日本・第三世代連合に激勝。旗揚げ戦参戦メンバーでもある永田は「お前らで新しいZERO1を作っていけ!」とエールを送った。

 新日本の小島&永田&タイガーがZERO1両国に参戦。元ZERO1の高岩と第三世代連合を組み、太嘉文&松永&佐藤&横井のZERO1軍と激突した。永田は2001年の3・2両国でのZERO-ONE旗揚げ戦に参戦。橋本真也(故人)と組んで、メインで三沢光晴(故人)&秋山準と対戦した。今回の出場にあたり、「ZRO1敗れたり」と早くも通告している。小島も火祭り優勝経験者だ。

 一方、迎え撃つZERO1軍の太嘉文&松永は現インターコンチネンタルタッグ王者。電撃復帰を果たす横井は元所属で“怪物くん"の異名を持ち、総合格闘家としてPRIDEやリングスで活躍。佐藤耕平とのタッグチーム・ROWDYでアジアタッグ王座を戴冠した経験もある。

 久々に復帰した横井が序盤から存在感を発揮したものの、百戦錬磨の新日本軍が松永に集中攻撃を浴びせて主導権。気迫をみなぎらせる永田は他の3人まで返り討ちにして、「来い!」と吠える。永田が重たい蹴りを放てば、小島はマシンガンチョップを乱射した。

 松永のローンバトルが長時間続いたが、横井が流れを変える。タッチをもらった横井はボディブローやスープレックスで大暴れ。高岩がパイプイスを持ち込んでも、イスごとパンチで吹き飛ばした。佐藤も小島と真っ向勝負を展開。左腕ラリアットになぎ倒されたものの、佐藤も意地のラリアットで打ち倒す。

 太嘉文も永田とエルボー合戦で火花。永田のインサイドワークに翻ろうされるが、それでもアームロックに絡め取ってベテランを苦しませた。タイガーと永田のダブルミドルキックなどを食らうと急ブレーキ。リバースダブルアームバーに捕まって大ピンチを迎える。それでも横井のカットに助けられると、カウンターの払い腰で一矢報いた。ここぞとばかりに、松永と太嘉文は怒とうの連続攻撃を浴びせ、合体ダブルアームスープレックスで千載一遇のチャンスを掴む。だが、タイガーはソバットからのタイガードライバーで逆転した。

 タッチをもらった高岩はラリアット、垂直落下式ブレーンバスター、デスバレーボムと松永に猛攻。永田たちが分断に出るも、松永が高岩をバックドロップでぶん投げて反撃すると、一転して横井たちが永田らを押さえる。このチャンスを逃してなるものかと、松永はエルボー連打から変型キークラッシャーで高岩を沈めた。

 ZERO1軍が第三世代連合に激勝。ホームリングで意地を見せた。試合後、マイクを持った太嘉文は「俺は武藤敬司のもとで生まれた。そして、橋本真也が作ったこのZERO1に入った。そして今日、この両国で、橋本真也を知る永田裕志、小島聡、あなたたちと戦えた。新日本プロレスのあなたたちと戦えた。そして、元新日本プロレスとして歴史を作っていた高岩さん、あなたとも戦えた。これはきっと、なんかの運命だと思っている。だから、あんたたちにまずはお礼をしたい。リングに上がってください」と永田たちに呼びかける。

 一旦は花道を下がっていた永田たちだったが、再びリングインマイクを持った永田は「このZERO1、21年前に確かに橋本真也さんが作り上げた団体だよ。お前らがまだ小さい頃に作った団体だ。でも、21年経ってこの団体を支えているのはお前らじゃないのか? だったら、橋本真也の影にとらわれることなく、お前らでこの新しいZERO1を作っていけよ」とエールを送る。そして、「その覚悟はあるか?」と確認。太嘉文が「はい」と答えると、永田らは若いZERO1戦士たちと握手を交わして激励した。


【試合後の太嘉文&松永&佐藤&横井】
▼太嘉文「俺たちが勝ったぞ。俺自身があの人たちの中に何かを残せたのか。ZERO1の20周年、21周年の歴史に俺自身何が残せたのか、わからない。だけど、俺は大谷晋二郎の背中を見て、あの人の横に並ぶって決めたんだ。やるんだ、おれは。俺たちはやるんだ。一生懸命頑張るとかさ、言う必要ねえかもしれないけど、それでも俺はやるよ。やってやるよ」

▼佐藤「今日、新日本プロレスさんと戦って。僕が小学校1年生の時に小島選手の試合を生で見て、一緒に写真を撮って。この両国国技館で小学校の頃に見ていた選手と戦う。写真を撮った選手と戦う。そんなスポーツ、格闘技ありますか? プロレスしかないですよね。このプロレスで僕は夢を叶えて、もっと小島選手のようなラリアットを放つ選手になれるように頑張ります」

▼松永「自分がプロレスラーを目指して、アニマル浜口ジムに入って、俺が最初に見たのは、西武ドームで新日本がやった興行だから。俺はZERO1で、我が地元の西武ドームで試合がしたいんだ。その今日、第一歩だと思ってます。そして、この両国大会、自分が勝てたこと、スゲェ嬉しいし、誇りに思ってます。この勝利を必ず無駄にしないで、もっともっと上まで、俺たちの世代でもう一度ZERO1を上にいかせてみせます。ありがとうございました」

▼太嘉文「(横井に)俺からいいですか。もう1回プロレスやらないですか、横井さん」

▼横井「その答えは即答できないけど、今日は本当にこうやって素晴らしい若者と試合組んでいただいて、俺も14年ぶりに戻ってきたばっかりだけど、彼らは本当に素晴らしい若者だと思うんで。ZERO1の未来だけじゃなくて、これからの日本プロレス界の未来を担う若者だと思うんで。その君たちと試合ができたことを本当に嬉しく思う。どうもありがとう」

【試合後の小島&永田&タイガー&高岩】
――ZERO1のリングでZERO1の若い選手たちと戦った感想は?

▼永田「まあ、いい意味で若さがあって。体も大きいし、いい意味でも悪い意味でも若さだね。バタバタしてるなあと思うところもあるけど、一発の力強さもあるし。やっぱり必死に向かってきて、気持ちだけは凄い感じたしね。1年か2年かな、彼らのキャリアは。横井君以外は。そういう若い人間の持つ情熱みたいなものだけは感じれたんで、やってみて、来た甲斐があったなと思いました」

▼小島「橋本真也さんが作り上げ、大谷晋二郎が紡いできて、たくさんの仲間ができて。こうやって20年ZERO1が続いているというのは、私にとっても凄く感慨深いものがあります。かつて何度もZERO1の選手と試合をしてきて、またこうやって、全然私が知らなかった若い3人と試合ができて。そして、横井選手、再び20年ぶりぐらいに再会した選手もいたり。本当にZERO1という団体の奥の深さを感じることができました。ありがとうございました」

▼タイガー「僕は直接橋本さんとかと全然接点がなく、今日はZERO1という団体に初めて出て、ZERO1の若手の選手とやったんですけど、やはり団体を背負うというのは、新日本でもどこでも一緒だと思うんですね。彼らの意気込みが見えたし、これから彼らが一生懸命ZERO1を盛り上げていけば、どんどんどんどんプロレス界もよくなっていくと思いますから。頑張ってほしいなと思います。あと、僕の中では1つ、星川選手ですね。星川選手はみちのくで一緒で、先輩なんですけど、ZERO1で怪我をして。今日来るのかなと思っていたら、リングサイドにいて、本当にみちのく以来に再会して、僕もちょっと本当に久々で涙が出てしまったんですけど、星川選手も頑張っているし、自分も今日は頑張っている姿を見せたんでね。ぜひ星川選手に頑張ってほしいなと思います」

▼高岩「僕は複雑な状況なんですけど。こうやって新日本の昔の仲間といろいろ白黒ハッキリつけようみたいなものもあったし。僕は嬉しかったです、純粋に」

――試合後に「これからは橋本真也の影にとらわれることなくいけ」というメッセージがあったが?

▼永田「そうですね。20年経って、20年前のZERO1じゃないですよ。見ててメンバーも、お客さんの入りも。旗揚げから残っているのは大谷だけじゃないの? まあ、そのあと田中選手もそうだし、高岩も旗揚げメンバーだけど、途中で出たり入ったりして、今の形があるんだけど。だから、橋本さんの団体ではあるけれど、それは忘れちゃいけないですけど、そういうものにとらわれることなく、彼らは今の気持ちで、彼ら自身が新しく作り上げていかないと。いつまで経っても橋本真也のZERO1って言われないように。彼らのオリジナルというかさ、そういうものを作っていかないと、この団体はより明るい未来を作れないと思うから。さっきリングで言ったのは、正真正銘僕の本当の気持ちですよ。大谷なんてもういつまでも頼っていられないから。今日メインでベルト奪回に向かってますけど、本当だったら大谷は10年も15年も前にベルトを獲って最前線でやってほしかったという気持ちがありますよ。本当に今回挑戦するのが最後になるかもしれない、大谷は。それは次の新しい世代に対する1つの架け橋でしょうね。大谷の頑張りってものを見て、彼らのZERO1を作ってほしいなと。普通に見たら、たぶん俺らが今日勝つと思ったんじゃないですか。それでも必死に勝ったんだから、彼らは。今日は本当に第一歩として。これから新たにZERO1を背負っていくことは大変ですけど、問いかけたところ、本人たちはやるって言ったんで、じゃあ頑張ってほしいなって思いますね」

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