4/10【ZERO1】大地がデビューの地・両国で里帰り 蝶野眼前でSTF勝利
『押忍PREMIUM〜ZERO1旗揚げ20周年&21周年記念大会〜プロレス』東京・両国国技館(2022年4月10日)
○橋本大地&関本大介&岡林裕二vs葛西純&火野裕士&永尾颯樹×
11年前のZERO1両国大会でデビューした大地が、同じく両国で奮闘。デビュー戦の相手である蝶野正洋の眼前で、あの日ギブアップを喫したSTFで永尾を料理した。
現ZERO1の永尾が元所属の火野、葛西と連合軍を結成し、大日本の関本&岡林&大地に挑んだ。大地も元ZERO1で、2011年3月に10周年記念で行われた両国大会でデビュー。対戦相手だった蝶野が見守る中で古巣のリングに上がった。
岡林と火野の肉弾戦で幕開け。体と体がぶつかり合う熱戦が続いたが、大地がこの試合で唯一のZERO1所属となる永尾を攻め立てると、関本も岡林も続き、一方的な展開に。
永尾が浴びせ倒すようなランニングエルボーを岡林に見舞って一矢報いると、あとを受けた葛西は「ZERO1ただいま」の絶叫からダイビングヘッドバットを投下。「ハゲ!」と絶叫してラリアットをぶち込んだ。関本にもリバースタイガードライバーを決めてみせる。火野も奮戦。関本と逆水平合戦、ジャーマン合戦を繰り広げて場内を沸騰させた。
ここで再び大地と永尾が対峙。重たい蹴りを唸らせた大地に対し、永尾はドロップキックを発射すると、バックドロップでぶん投げるなど気を吐いた。だが、大地はキチンシンク、ミドルキックであっと言う間に逆転。強烈な串刺しニーでカチ上げる。
岡林が火野&葛西を両腕ラリアットでねじ伏せ、永尾を関本とともに豪快な眉山でぶっこ抜く。意識もうろうとなった永尾を大地はミドルキック、ファルコンアローで追撃。ならばと火野&葛西が大地に眉山を決めてお返し。火野と関本はラリアット合戦で火花を散らして同時に崩れ落ちた。
大地と永尾はエルボー合戦で気持ちをぶつけ合う。大地はローキックを乱射からシャイニングウィザードの体勢に入るも、永尾はエルボーで迎撃。場内が大きく沸くと、永尾はゴツン!と頭突きをぶち込んだ。しかし、倒れない大地は二段階式ジャーマンで再び攻勢に出ると、今度こそシャイニングウィザードをズバリ。そして、蝶野の前でSTFに絡め取り、ギブアップを奪った。
「11年ぶりにZERO1の両国に帰ってきたぞ。帰ってきて、11年前にやられたまんま、向こうの若手を潰してやったよ。デビュー戦じゃないけどね、向こうは」と大地。「僕が得意な技で潰したまでです」としながらも、「でもやっぱ、シャイニングでたぶん取れてたな。でも、そこをSTFに変えたのは、何かしら自分の中であったかもしれないですね。自分の気づかないところで」と11年前の自分に思いを馳せていた。
【試合後の関本&岡林&大地】
▼大地「(額を押さえて)痛い…。ありがとうございました。いや、11年ぶりにZERO1の両国に帰ってきたぞ。帰ってきて、11年前にやられたまんま、向こうの若手を潰してやったよ。デビュー戦じゃないけどね、向こうは。でも、痛え」
▼関本「熱気が凄いね。この熱気を大日本に持ち帰ろう」
▼岡林「ガンガン戦えてよかったですね、本当に。この気持ちを。大日本も5・5があるんで、負けてられない」
――ZERO1両国で、フィニッシュはSTF。思いのほどは?
▼大地「なんとも言えないですよ。僕が得意な技で潰したまでです。でもやっぱ、シャイニングでたぶん取れてたな。でも、そこをSTFに変えたのは、何かしら自分の中であったかもしれないですね。自分の気づかないところで。もうないですか? 5・5で会いましょう」
【試合後の火野&葛西&永尾】
▼葛西「久しぶりのZERO1マットだけど、大谷晋二郎以外によ、熱い男って俺っちは1人しか知らなかったんだけど、松尾、随分熱いじゃねえか?」
▼火野「松尾? 名前、そんなんやったけ?」
▼永尾「永尾です」
▼葛西「永尾だよ、そうだよ。ちょっとな、岡林と関本の当たりが強くて、脳が揺れちゃったのか、名前を間違えちゃったけど。永尾、熱いじゃねえか」
▼火野「デビューしてどのぐらいや?」
▼永尾「1年と9ヵ月です」
▼火野「まだまだこれからや。頑張れよ、これからも。松尾!」
▼葛西「永尾だよ。まあいいよ、こんだけ熱い戦いしてればよ。ZERO1の未来も安泰だよ。この熱い気持ち忘れねえで、ガンガン戦っていけ。そう、戦いはリング上だけで十分だ。あとは締めてくれ」
▼永尾「ちょっとダメージがひどくて、長く話せないですけど、率直な気持ちは死ぬほど悔しい。でも、負けた。負けた。清々しいほどに。けど、見に来たZERO1ファン、プロレスファンの心に焼き付くような試合ができたんじゃないかって、ちょっとは自分自身で思います。これからも強くなります」