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5/28【スターダム】KAIRIがたむとのタック継続に前向き 将来的な一騎打ち誓う

『STARDOM Flashing Champions 2022』東京・大田区総合体育館(2022年5月28日)
○KAIRI&中野たむvs林下詩美&天咲光由×

 KAIRIが時間切れ16秒前に天咲を撃破。たむとのタッグチーム“White Knights"継続に前向きな姿勢を見せ、将来的な大会場での一騎打ちを誓い合った。

 3・26&3・27両国2連戦で4年9ヵ月ぶりにスターダム復帰を果たしたKAIRI。今大会では復帰戦の対戦相手だったたむとタッグを結成した。ワンダー王座に深い縁のある2人はタッグチーム名を公募し、“White Knights"と命名。対戦相手はQueen's Questの新リーダーになったばかりの詩美と期待の新人・天咲だ。

 先発はたむに譲ったKAIRIだが、リングインすると詩美と刺激的遭遇。あいさつ代わりにコルバタからのドロップキックを浴びせる。詩美のショルダータックルに吹き飛ばされたものの、代わった天咲のドロップキック連打には仁王立ち。たむとの連係はスムーズで流れるように天咲を攻め立て、カカト落としとトーキックのサンドイッチ攻撃も披露する。その後も白騎士団はプロレスの厳しさを教えるように天咲を圧倒した。

 天咲のローンバトルは続いて劣勢を打開できない。それでも耐えに耐えて、飛びつきDDTで一矢報いると、あとを受けた詩美が奮戦。たむとジャーマン合戦などで真っ向からやり合うと、雪崩式こうもり吊り落としで押し勝ち、好機で天咲にスイッチした。

 天咲は馬乗りになってKAIRIにエルボーを乱れ打ち、腕ひしぎ逆十字固めに捕らえる。その後も左腕に一点集中攻撃を浴びせると、詩美が加勢。KAIRIをバックフリップでぶん投げ、天咲をブレーンバスターの形で抱え上げ、ボディプレス状態でKAIRIに叩きつけた。

 残り時間が3分を切るとKAIRIも反撃に出るが、ダイブ攻撃は詩美が割って入り、身を挺して天咲を守る。その気持ちに応えようと、天咲は丸め込みで奮闘。詩美がラリアットで突っ込むと、天咲得意の変型ペティグリーが火を吹いた。

 しかし、急行したたむがタイガースープレックスで詩美を場外に排除し、コーナーからのプランチャで足止めすると、KAIRIはこん身のカットラス(回転バックハンドブロー)を天咲にズバリ。場内が大きくどよめく中、インセインエルボーを投下し、時間切れ16秒前に3カウントを奪った。

 試合後、マイクを持ったKAIRIは「詩美君、今日はギリギリだったけど、光由君を守り切れなかったね。でも、ちょっと思った以上にやるじゃん、2人とも。今度、デートというか、シングルマッチでもいかがでしょうか?」と詩美に呼びかける。KAIRIは手を差し出し、詩美が応じようとすると、その手を引っ込め、「なーんちゃって。今日はとりあえず部下を連れて帰りたまえ」とそれ以上対戦については言及せず、スカす形となった。

 続いて、天咲に「光由君どうだった? 痛かった?」と問いかける。天咲が悔しさをあらわにして「痛かったです」と叫ぶと、KAIRIは「そうだ、プロレスは痛いんだ。だけど、それがたまってたまって、負け続けて、悔しい気持ち、痛い気持ちをためて負けて、それで勝つから、みんなが感動するんだ。だから、プロレスは面白いの」とプロレスの魅力を説いてエールを送った。

 その言葉を聞いて「ねえ、KAIRI。プロレス、面白いね」と語ったたむは「私はこうしてあなたと組めたことを本当に心から誇りに思う。White Knights、白いベルトに選ばれし者として、これからもともに戦おう」と呼びかけて、KAIRIと握手。共闘の意志を確認したが、そのうえで「でも、私は本当はいつかあなたと最高の舞台でシングルしたいって思ってるけどね」と一騎打ちにも色気を見せた。KAIRIも気持ちは同じ。「そうね、いつかデッカい会場でデートの続きしましょう」と将来的な対決を視野に入れると、2人は指で「W」ポーズを決めてみせた。

 バックステージでは「たむ君の隣、安心感が半端ない。パートナーとしておっとりしているけど、やっぱり認め合ったものというか、スイッチのオン・オフ、緩急、厳しい時は厳しくできる。そんなたむちゃんだからこそ、こうやって名前も付けてくれて、タッグを組みたいと思った」とたむとのタッグに手応えを示したKAIRI。「うちらって最初は注目されてなかったし、デビューしてから。詩美ちゃんや光由ちゃんとは違ってね。うちらは負け続けて、負け続けて、石ころみたいで。だけど、ここまで私たちは這い上がってきた。その意地は簡単に破れないと思っている」と共通点も多い。White Knightsの次なる戦いが期待できそうだ。


【試合後のKAIRI&たむ】
▼たむ「White Knights、タッグ初勝利。バンザーイ!」

▼KAIRI「まずね、たむ君の隣、安心感が半端ない。パートナーとしておっとりしているけど、やっぱり認め合ったものというか、スイッチのオン・オフ、緩急、厳しい時は厳しくできる。そんなたむちゃんだからこそ、こうやって名前も付けてくれて、タッグを組みたいと思った」

▼たむ「本当にKAIRIとこうしてこのタイミングでタッグを組めたこと、私は心の底から誇りに思います。ありがとう。White KnightsとしてこれからもKAIRIのそばで頑張りたい」

▼KAIRI「うちらって最初は注目されてなかったし、デビューしてから。詩美ちゃんや光由ちゃんとは違ってね。うちらは負け続けて、負け続けて、石ころみたいで。だけど、ここまで私たちは這い上がってきた。その意地は簡単に破れないと思っている。さっき光由ちゃんにも言ったけど、やっぱりプロレスって悔しい気持ちになって、本当に泣きたくなるほど自分のこと大嫌いになるし、プロレスがわけわからなくなるし、『プロレスが楽しい。簡単』って思った次の試合では、『プロレスってなに?』って裏切ってくる。難しい。思う通りにならない。そんな気持ちを10年間、たむちゃんも数年間…何年?」

▼たむ「今は7年。7年戦士」

▼KAIRI「2人ともたくさん背負ってきた。今日の私のミッションは、特に詩美君と光由君。最初から注目されて、それっていいことでもあるけど、足を時には引っ張ってしまうこともあると思うんだ。本当に苦しい思いをして勝ったほうがプロレスって楽しいし、ファンの皆さんと一緒に喜べるから。今日はとことん辛口にいきました」

▼たむ「甘口じゃなくて、辛咲光由…」

▼KAIRI「そう。でもギリギリだったね」

▼たむ「結構時間ギリギリだった。慌てた」

▼KAIRI「慌てたね。思いのほか、詩美がかばってくるし」

▼たむ「まあでも、愛を感じた」

▼KAIRI「感じたね。リーダーって本当に…たむ君もリーダーでしょ?」

▼たむ「COSMIC ANGELSのリーダーです」

▼KAIRI「リーダーが普通にいれば、全員が違うリーダーとしての働きをすると思うんで。100%出す新リーダーなんて私はいないと思うし、私自身も正しくないです。でも、こうやって、ぶつかり合うこと、イデオロギーをぶつけ合うことで切磋琢磨して、もっともっと。ね? コズエンも大変だろうけど。個性豊かなメンバーばっかりでね」

▼たむ「大変だよ(笑)」

▼KAIRI「意外としっかりしてるもんね」

▼たむ「結構しっかりして頑張っていると思うんだけどな」

▼KAIRI「またこれからも続きが」

▼たむ「White Knightsの続きの物語が」

▼KAIRI「あるかもね。楽しみ」

▼たむKAIRI、本当によく喋るね」

▼KAIRI「ちょっと喋りすぎた」

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