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7/9【スターダム】上谷が鬼のヒザ攻め耐えてワンダー死守 レディ・Cと組んでKAIRI&奈七永と激突

『STARDOM MidSummer Champions 2022〜真夏の王者たち〜』東京・立川ステージガーデン(2022年7月9日)
ワンダー・オブ・スターダム選手権試合 ○上谷沙弥vsスターライト・キッド×

 上谷がキッドの非情なヒザ攻めを耐え抜き、最後はフェニックススプラッシュでワンダー王座を死守。7度目の防衛を果たした。試合後、SAKIが挑戦に名乗りを上げて、7・23&7・24名古屋大会での防衛戦が決定的に。さらに、タッグ対決が浮上しているKAIRIのパートナーとして高橋奈七永が姿を現すと、上谷のパートナーにはレディ・Cが志願した。

 ワンダー王者・上谷は6回の防衛を重ねて、長期政権を築きつつある。そんな王者に牙を剥いたのがキッド。実に3度目のワンダー王座挑戦となるが、執念の白いベルト獲りに挑んだ。

 キッドは花道でのイス攻撃を皮切りに、非情な右足攻めを展開。一点集中攻撃で王者から何度も悲鳴を引き出す。上谷がスワンダイブ式プランチャなど空中殺法で巻き返しても、キッドは場外からエプロンに立つ上谷の足を掴んでドラゴンスクリューを強行。エプロンタイガースープレックスまで繰り出し、ケブラーダにつなげて上谷を圧倒した

 上谷の闘志は消えず、何度も反撃を仕掛けるが、右ヒザのダメージを引きずり、流れに乗れない。逆にキッドが右足に旋回式ダイビングボディプレスを投下すると、新日本プロレスのエル・デスペラードばりのヌメロ・ドスに捕らえた。

 苦もんした上谷だったが、急角度のバックドロップで強引に引っこ抜いて活路。キッドがムーンサルトプレスを仕掛けてきても、痛むヒザを気にせず剣山で撃墜した。しかし、やはりヒザの状態は思わしくなく、スキを突いたキッドがまたまたヌメロ・ドスに持ち込み、絞めに絞める。

 命からがらロープに逃れた上谷に対し、キッドはムーンサルトプレス、タイガースープレックスで追撃。上谷はスタークラッシャーで逆転しても、フラフラで次の攻撃につなげない。ここぞとばかりにキッドがエターナルフォー(雪崩式スパニッシュフライ)で仕留めにかかる。が、上谷は体勢を崩しながらも回転してギリギリで不時着。ニールキックやスクールボーイ式ブルーサンダーで一気にアクセルを踏むと、最後は決死のフェニックススプラッシュで逆転の3カウントを奪った。

 ヒザ攻めに苦しみ抜いた上谷が、意地の勝利を上げて、ワンダー王座V7。ベルトを受け取ってもヒザのダメージから立てない状況だったが、マイクで「7度目の防衛成功しました!」と勝利の雄叫びを上げる。「キッド、5★STARも今までもこれから先も絶対負けないからな」とリングを去っていくキッドに言い放つと、「次の防衛戦は名古屋でやりたいと思ってます」とV8戦の舞台を7・23&7・24名古屋2連戦に指定した。

 ここで挑戦者に名乗りを上げたのは、COLOR'SのSAKIだ。リングインすると、「上谷沙弥さん。二度目ましてになるのかな? 防衛戦で防衛できて浮かれているところ失礼します。邪魔してごめんね。だけど次、私に挑戦させてほしいんだ。新しい刺激どうですか?」と呼びかける。上谷は「初めての遭遇、新しい刺激…ワクワクしますよ!」と絶叫し、「私は不死鳥だから、誰の挑戦でも受けます」と快諾した。

 SAKIが去っていくと、入れ替わるように姿を現したのが元スターダムの奈七永だ。「お久しぶりです。私がスターダムのレジェンドであり、女子プロレス界の人間国宝・高橋奈七永です」とあいさつし、「今日はKAIRIから指名されたパートナーとしてここにやって参りました」と上谷に告げた。

 元WWEのKAIRIは6・11大阪大会に姿を現すと、白いベルトに興味を示しつつ、“ツワモノ"とのタッグで上谷に対戦要求。上谷も受諾し、日時未定ながらタッグ対決が浮上していた。その“ツワモノ"が奈七永だったのだ。

 奈七永が「誰か私と戦う勇気とパッションがあるヤツはいるのか?」と挑発すると、上谷は「今のスターダムはこの私。歴史を逆戻りさせるわけにはいかないんですよ」と言い返す。すると、上谷と同じくQueen's Questに所属するレディ・Cがリングに飛び込み、「上谷さん、私がこいつをやってやる!」とパートナーに名乗りを上げた。

 レディ・Cは奈七永と視殺戦を展開。奈七永が「お前誰だ? 随分と背が高いけど、私のこと見下げんじゃねえよ」と怒りをあらわにすると、レディ・Cは「日本現役女子プロレスラー最長身、177cm、レディ・Cだ!」と絶叫して、脳天にチョップを振り下ろす。奈七永もビンタで応戦すると、「随分といい度胸してんな。でも、試合当日はこんなもんじゃねえぞ。今まで味わったことのない厳しいプロレスを味わわせてやるよ。それまでせいぜいたくさん練習しておけ」と言い放ち、3人はにらみ合った。

【試合後の上谷、レディ・C】
▼上谷「7度目の防衛、無事成功しました! スターライト・キッドの欲深さを表すように、ヒザをしつこくしつこくやられたわけですけども、キッド、これ以上吠えるのは私から勝ってからにしろよ。5★STARも棺桶マッチも控えているわけなんですけど、私がもっと地に地に沈めてやりますよ。そして、KAIRI&奈七永と、私とレディ・C、タッグマッチが決まりました。レディ、随分たくましくなったね」

▼レディ・C「はい。正直、KAIRIさんと戦ってみたいというのはずっとありましたし、今日、上谷さんの防衛戦を見て、凄く心に火が点いて、ここでチャンスを掴みたいと思って、思わず体が動いてしまいました。高橋奈七永のビンタだけでメチャクチャ痛いし、まだヒリヒリしていますが、全然こんなんじゃまだまだ足りません。もっともっとバチバチにやってやりたいと思います」

▼上谷「歴史は逆戻りさせてはいけないと思ってます。今のスターダムを見せつけてやろう」

▼レディ・C「新しい歴史を創ります!

【奈七永の話】
▼奈七永「私がKAIRIから指名されたパートナーの高橋奈七永です。スターダムのレジェンドがまた久々に、去年の両国以来のスターダム登場となりますが、私もフリーになって、立場も状況も変わって、今までいろんな歴史ありますけれども、私がやってきた歴史そのままの、高橋奈七永という人間の生き様をまたスターダムでお見せしたいなと思っております」

――KAIRI選手はなぜ奈七永選手を指名した?

▼奈七永「七海里(2人のタッグチーム)というものがKAIRIの出世のキーワードというか、大事なものになっているのかなと。それだったら嬉しいなと思います。光栄に預かり、このたびタッグを結成する運びとなりました。上谷沙弥とレディ・Cは随分デカくて。上谷もデカくて、見下げられているのが慣れてなくて、凄い腹が立ちましたけど、私の全女仕込みの厳しいプロレス、今までやってきた厳しいプロレス、KAIRIにもぶつけた厳しいプロレスを味わわせてあげたいと思います。お楽しみに」

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