10/22【スターダム】IWGP女子決定T準決勝は「岩谷vs詩美」に 岩谷が暴走・桃に一発大逆転
『IWGP女子初代王者決定戦〜1回戦〜』東京・後楽園ホール(2022年10月22日)
トーナメント〜1回戦〜 ○岩谷麻優vs渡辺桃×
桃の暴走ファイトに一方的に攻め込まれた岩谷だったが、最後の最後で一発大逆転勝利。IWGP女子初代王座決定トーナメント1回戦を突破し、明日(23日)の立川大会で行われる準決勝のカードは「岩谷麻優vs林下詩美」に決定した。
岩谷にとって桃は苦手な難敵にあたる。昨年の5★STAR GP公式戦では闇墜ち前の桃に初公開の新技・ピーチサンダーを食らってごう沈。今年の5★STAR GPでもリーグ終盤戦で同じくピーチサンダーを食らって敗北し、優勝戦線から後退を余儀なくされていた。
大会開始前には真新しいベルトもお披露目され、いやが上にも期待感が漂う中で行われたこの一戦。ゴング直後こそ正攻法での先制争いとなったが、桃のセコンドについた大江戸隊の面々が介入すると荒れた展開に。桃はバットを投入し、岩谷の背中を痛打して主導権を握ると、「どうした、アイコン?」と岩谷を踏みつけ、蹴り飛ばした。
岩谷が正攻法で反撃しても、桃がはね除け再び場外戦に。大江戸隊のメンバーが岩谷を捕らえると、桃はエプロンからダイブするが、避けられて仲間に誤爆。すかさずSTARSの面々が動くと、岩谷がトペスイシーダを浴びせて反撃に転じた。ダイビングフットスタンプを落とすと、桃のハイキックに被弾しても止まらず、ジャーマン、トラースキックで追撃。だが、桃もテキーラサンライズを返して両者大の字に。
2人はエルボー合戦で激情をぶつけ合うと、岩谷は逆打ち、ダイビングボディプレス、ドラゴンスープレックスの波状攻撃で勝負に出るが、大江戸隊が村山レフェリーの足を引っ張り、強引にカウントを妨害。無法地帯を作り上げると、スターライト・キッドが乱入して桃に加勢する。息を吹き返した桃はBドライバー、ひとでなしドライバーと大技を連発し、テキーラサンライズからピーチサンライズにつなげて決定機を掴んだ。
続くピーチサンダーは岩谷が間一髪で逃れたものの、止まらない桃はバズソーキックをぶち込み、非情な顔面蹴りをズバリ。セコンドがボックス攻撃で岩谷の反撃を潰すと、桃はパイプイスを振り上げる。だが、岩谷はトラースキックでイスごと蹴り飛ばして必死の抵抗。一瞬のスキを突き、コーナーから背面でダイブして桃の首に絡みつくと、そのままリバースフランケンにつなげる秘策のフブキラナで大逆転の3カウントを奪った。
荒ぶる桃は村山レフェリーに襲いかかり、岩谷を暴行するもあとの祭り。岩谷は昼興行にもかかわらず、マイクで「後楽園の皆さん、こんばんは!」と叫ぶなど疲労困ぱいの様子だったが、「渡辺桃、聞こえている? 正義は必ず勝つ!!」と力強く断言した。
この結果、明日の立川大会で行われる準決勝のカードが「岩谷vs詩美」に決定。詩美をリングに呼び出した岩谷は、「明日は敵同士。正々堂々と…凶器なんて使うなよ。初代王者トーナメント、まだ準決勝と決勝が残ってますけど、皆さん好きな選手を応援して、精一杯後押ししてもらえると嬉しいです」と観客に呼びかけた。「よろしく」と投げかけると、詩美も「岩谷麻優、よろしく」と返し、リングをあとに。
明日の立川大会ではSTARSの面々と一緒にトレーニングしてきたフワちゃんのデビュー戦が控えている。フワちゃんへもゲキを飛ばした岩谷は「今を信じて、明日に輝け! We are STARS!」の雄叫びで大会を締めくくった。
「まだIWGPがスターダムにおいてどういうベルトになるのかわからないですけど、とりあえずスターダムのアイコンが初代を巻く。グランドスラム達成してますけど、初代王者、それはまだ自分の中の歴史で1回もないので、必ず自分の歴史の中に初代を刻み込みたいと思います」とIWGP女子王座獲りへの熱い思いを吐露した岩谷。「また明日、立川大会で会いましょう。決勝に進んでから今後の目標を言います」と詩美戦の先に早くも何かを見据えているようだ。
【岩谷の話】「2022年、スターダムの中で今までにない形……IWGP女子王者。こんなことになるなんて思ってなかったし、みんなビックリしている。まだIWGPがスターダムにおいてどういうベルトになるのかわからないですけど、とりあえずスターダムのアイコンが初代を巻く。グランドスラム達成してますけど、初代王者、それはまだ自分の中の歴史で1回もないので、必ず自分の歴史の中に初代を刻み込みたいと思います。まあ、渡辺桃。今日は正義が悪を叩きのめす。その言葉の文字通り、正義が勝った。姑息な手を使っても勝てない大江戸隊じゃなくて、正義の道っていうのもあるんじゃないですか? 渡辺桃。また明日、立川大会で会いましょう。決勝に進んでから今後の目標を言います。ありがとうございました」
