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10/23【スターダム】詩美に雪辱…岩谷がIWGP女子決定T決勝進出 KAIRI戦へ「空白の5年間ぶつけ合おう」

『ゴッデス・オブ・スターダム〜タッグリーグ開幕戦〜』東京・アリーナ立川立飛(2022年10月23日)
IWGP女子初代王座決定トーナメント準決勝 ○岩谷麻優vs林下詩美×

 岩谷が接戦をものにして、詩美に2年越しで雪辱。新日本プロレスとの合同開催となる11・20有明大会で行われるIWGP女子初代王者決定トーナメント決勝は「岩谷vsKAIRI」に決まった。KAIRIをリングに呼び出した岩谷は「この空白の5年間を有明大会でぶつけ合いましょう」と呼びかけた。

 IWGP女子初代王座決定トーナメントのスターダム代表を決める準決勝は、1回戦で渡辺桃を破った岩谷と、ひめかを下した詩美によって争われた。両者の一騎打ちは約2年ぶり。2020年11月、ワールド王座を懸けて対戦。詩美が勝利して赤いベルト初戴冠を果たしており、岩谷にとっては2年越しの雪辱戦となった。

 先手を取ったのは詩美だった。ショルダータックルを皮切りにパワーを活かして猛攻。エグい角度のキャメルクラッチで絞め上げると、その後も反撃のチャンスを与えず、ジワリジワリと岩谷を追い込んでいった。岩谷も決死のトペスイシーダなどで反撃すると、詩美のジャーマンにはジャーマンで返答。すかさずトラースキックを見舞うが、詩美もラリアットを叩き込んで、両者大の字となった。

 動き続ける岩谷はスキを突いてコーナーに上がったものの、詩美がエルボー乱射で足止め。雪崩式こうもり吊り落としで叩きつけると、ミサイルキックを挟んで、スリーパーに捕獲。絞め落としにかかった。岩谷がしのいでも、詩美の猛攻は止まらず、こうもり吊り落とし、スライディングラリアットとたたみかけると、二段階式ジャーマンでぶっこ抜いた。

 しかし、岩谷は沈まない。トーチャーラックボムを逆打ちで切り返すと、ハイジャックボムも回転エビ固めで切り抜ける。再び逆打ちを決めると、トラースキックを顔面に一閃。「終わり!」とドラゴンスープレックスホールドを繰り出した。詩美がギリギリでキックアウトすると、ムーンサルトプレスの体勢に。

 背後から組みついた詩美はそこからハイジャックボムを狙うが、岩谷はウラカンラナでクルリ。間一髪で肩を上げた詩美はラリアットをぶち込むんだものの、岩谷はトラースキックを打ち返す。前日の1回戦で、桃を仕留めたフブキラナは読まれたものの、ランニングスリーをズバリ。最後はムーンサルトプレスを連続投下して3カウントをもぎ取った。

 岩谷が連日の逆転勝利でトーナメント決勝進出。11・20有明大会ではKAIRIと対戦することが決定した。

 マイクを持った岩谷は「林下詩美、準決勝でウタと当たれてよかった。IWGP初代、必ず岩谷麻優が巻いて、詩美いつでも挑戦受けてやるよ。またどこかで。ありがとうございました」とリングを去っていく詩美にメッセージを送ると、「IWGP決勝に進出することができました! このまま岩谷麻優があの新しい金ピカなベルトを巻いて、世界中旅していくんで。有明、観に来てください。改めて…KAIRI、いるよね? リングに上がってもらっていい」とKAIRIを呼び込んだ。

 KAIRIは「麻優さんとずっと別々の道を歩いてきたけど、こうして5年半ぶりに麻優さんとシングルマッチ。ずっと待ってました」と感慨深げだったが、岩谷は「KAIRIがいなくなって、この5年間、どういう思いでリングに立ち続けたか。わかる? その気持ち」と問いかける。KAIRIが「麻優さんには麻優さんの5年半がありました。だけど、私もいろんな5年半でした。それぞれ気持ちはわからないかもだけど、この試合を通して、確かめ合いませんか?」と返答すると、岩谷は「確かめ合う? そんな試合するから当たり前だろ。確かめ合うに決まってんだろ。この空白の5年間を有明大会でぶつけ合いましょう」と呼びかけた。

 互いに感傷的になったが、岩谷が「まあまあまあ、KAIRI、岩谷麻優、この組み合わせでこんなにしおらしくなるのは違うよね。この2人の性格だったら、明るくバカみたいな試合できるよね」と気持ちを切り換えると、KAIRIも「オフコース! 岩谷麻優と試合ができるなんて、なんて幸せ者!」と呼応。最後は真新しいIWGP女子ベルトを2人で手に持ち、並び立ってエンディングとなった。

 「あとはもう決勝を残すのみ。相手がKAIRIで嬉しいです。まさかスターダムからいなくなって5年越しにこういう形でシングルマッチすることになるとは思ってなかった。誰も思ってなかった。これも何かの運命ですかね?」と岩谷。何度も「言葉が出ない」と口にしたものの、「楽しむだけじゃダメな試合だなと思います。全てをぶつけて、スーパースター・KAIRIに負けない存在感を。いや、スターダムのアイコンこそスーパースター。それを今のKAIRIに見せつけます」と決意を告白した。

 初代王者の栄冠を掴めば、来年の新日本1・4東京ドーム大会での初防衛戦出場まで決定する大一番。6年間の空白の先にベルトを手にするのは岩谷か? KAIRIか?

【岩谷の話】「まずは一言、無事に決勝に上がれてよかったです。1回戦、2回戦、もちろん初代IWGPの王者になる気満々だけど、試合で負けてしまったらそれも叶わぬ夢。本当に無事に突破できてよかった。あとはもう決勝を残すのみ。相手がKAIRIで嬉しいです。まさかスターダムからいなくなって5年越しにこういう形でシングルマッチすることになるとは思ってなかった。誰も思ってなかった。これも何かの運命ですかね? もうなんて言っていいかわからないけど…。言葉が出ない。本当に言葉が出ない。本当に岩谷麻優対KAIRIがIWGP初代を懸けてシングルマッチを…。うーん、言葉が出ない。うまくまとまらないけど、楽しむだけじゃダメな試合だなと思います。全てをぶつけて、スーパースター・KAIRIに負けない存在感を。いや、スターダムのアイコンこそスーパースター。それを今のKAIRIに見せつけます。有明、心から楽しみにしといてください。初代巻きます…初代巻きますって、初代負けますみたいなイントネーションになるから、初代のベルト獲りますにしといてください」

【KAIRIの話】「IWGP女子王座決勝戦、対戦相手が岩谷麻優選手に決まりました。麻優さんに対しては5年半前、スターダムで最後のシングルマッチをしたのも麻優さんですし、初勝利を上げたのも麻優さんですし、同じ山口県出身の麻優さんは特に自分にとってかけがえのない特別な選手です。IWGPに対しての思いもいろいろありますけど、麻優さんに対しての思いも凄く強いので、この決勝戦、どんな感情が自分から起こるのかわからないんですけど、さっきリングで対峙して、目を合わせて話した麻優さんの5年半、そして私の5年半。別々の道で5年半過ごして、それがまた交わった時にどんな化学変化を生むのか。これは絶対に負けられない戦いです。自分の歴史を証明するためにも、全てマイナスもプラスも背負ってIWGPのベルトを。どんな批判があろうと全て受け止めて、背負って、それを含めて、ドーンと盛り上げるのがこの世界を旅する海賊王女・KAIRIです」

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