プロレス・格闘技の情報満載!全日本・ノア公式モバイルサイト

6/25【スターダム】詩美&上谷がケージマッチ制して関係修復 鹿島は大江戸隊から強制追放

『STARDOM SUNSHINE 2023』国立代々木競技場 第二体育館(2023年6月25日)
Queen's Quest vs 大江戸隊 全面戦争ケージマッチ ルーザー・リーブ・ユニットルール ○林下詩美&上谷沙弥&AZM&レディ・C&妃南&天咲光由vs刀羅ナツコ&渡辺桃&スターライト・キッド&琉悪夏&吏南&鹿島沙希×

 亀裂が生まれていた詩美と上谷だったが、死闘となったケージマッチを制して関係修復。Queen's Questとして改めて一致団結した。一方、敗れた鹿島を大江戸隊が集団暴行。ルール通りに強制脱退となった。

 以前から遺恨が続いてきたQueen's Questと大江戸隊。2年前にはQQのリーダーだった桃が裏切って、大江戸隊入りを果たしている。今年5月に因縁が再燃すると、金網マッチによる6対6の総力戦が決定。敗者がユニットから強制脱退となる「ルーザー・リーブ」ルールが追加され、さらに凶器持ち込みまで認められた。金網から脱出した選手から抜けていき、最後に残った1人が強制離脱となる過酷なルール。詩美と上谷は1ヵ月半前に起きた不協和音が悪化しており、QQには不穏な空気が漂っていた。

 ラダーやテーブル、ボックス、パイプイスなどが散乱する中、のっけから12人入り乱れての大混戦に。荒れた展開が続いたが、まずは吏南、妃南がエスケープ。AZMも金網上からキッドにダイビングフットスタンプを投下すると、そのまま場外に逃れた。天咲、桃、さらには金網からのムーンサルトアタックで場内を沸かしたキッドも脱出。レディ・Cはラダーめがけて刀羅と琉悪夏に河津落としを強行。自らもダメージを追うが、詩美の肩を借りて場外に逃れた。

 残ったのは詩美&上谷と、刀羅&琉悪夏&鹿島の5人。琉悪夏が上谷にボックス攻撃を狙うも詩美が救出。しかし、詩美が振り上げたボックスは避けられて上谷に誤爆すると、QQコンビに暗雲が立ちこめる。このスキに琉悪夏がエスケープ。鹿島も金網を上がったが、QQのセコンド陣にエスケープを阻まれた。

 詩美と上谷は共闘し、刀羅にマジックキラーをズバリ。詩美はコーナーにラダーを立てかけ、先に上谷を脱出させる。自身もラダーを上がるが、ここは刀羅がマットに叩きつけて防いだ。詩美と刀羅は殴り合いを展開する。刀羅はチェーンを腕に巻きつけてのラリアット、イスめがけてのデスバレーボムと非情な攻撃を連発。詩美もパイプイスにバックドロップで刀羅を叩きつけて勝負を捨てない。だが、刀羅は金網上から鉄パイプ攻撃で詩美を叩き落とすと、決死のスワントーンボムを敢行。そのまま一気に場外へ逃れた。

 リングに残ったのは鹿島と詩美の2人だけに。詩美は投げ捨てジャーマン、トーチャーラックボムと大技を連発。「詩美」コールの中、懸命に金網をよじ登る。上谷は場外から金網によじ登ると、ここで桃がバットを差し出して悪魔の誘い。しかし、上谷は応じず、そのバットで桃を殴りつけると、詩美に手を貸し、エスケープをアシスト。リングに残った鹿島の敗北となった。

 まさかの敗戦にブチ切れた大江戸隊のメンバーは鹿島を集団暴行。刀羅は「何負けてんだよ!? ユニット抗争は大江戸隊のプライドだろ!? お前が弱いせいで、ここにいる全員が恥をかいた。お前なんていらねえよ。私が決めたことが全てなんだよ。お前は強制追放だ」とブーイングの中、鹿島に最後通告を突きつけた。

 すると、QQのメンバーがリングに飛び込んで鹿島を救出する。ブチ切れた刀羅は「詩美、私は今日お前には負けてねえんだよ。忘れんじゃねえよ、今日のことを。絶対借りを返してやるからな」と言い放つと、大江戸隊の面々は去っていく。

 取り残された鹿島に救いの手を差し伸べたのは、ハイスピード戦線でやり合ってきたAZMだった。「おい、鹿島沙希。お前にはベルトを獲られて、散々だったけど、大江戸隊を抜けてどうすんだよ。AZM先輩と組んじゃう?」と握手を求める。だが、鹿島は応じずに、1人でリングをあとにした。

 QQのメンバーは改めて絆を確認。詩美は「今日、こうやってQueen's Questから誰1人欠けることなく残れたのは、みんなのおかげです。ありがとう」と感謝の思いを口にすると、「上谷、ずっとごめん」と素直に謝った。上谷も思いは同じ。「普段は恥ずかしくて言えないけど、尊敬しているし、大好きだし。これからも隣にいさせてください」と語りかけ、2人は抱擁した。

 詩美は「やっぱり何回考えても、私はQueen's Questのみんなが大好きなんです。AZM、妃南、レディ、光由、そして上谷。みんなずっと信じてくれてありがとう。もう絶対にリーダーとして失望させないから。これからもQueen's Questをみんなでスターダムのトップに獲りにいこう。みんなも信じてついてきてください」と決意を新たに。最後はメンバーとともに、「今を信じて明日に輝け。誰を信じるかは自分で決めろ。Bow down to the queens!」の雄叫びで波乱のケージマッチを締めくくった。

 一方、1人でバックステージへと下がってきた鹿島は「金網戦が決まってから、控え室で他のメンバーは『金網どうやって出ようか?』『どうしよう? こうなったら助け合おう』って作戦会議をずっとしてたよ。もちろん聞こえてた。でも、この金網戦までに誰1人として沙希に金網の話をして来た人はいなかった」と大江戸隊内で孤立していたことを告白。「今まで気づかないフリをしてきてやってきたつもりなんだけど、それの答えが今日だったのかなって自分の中で凄いつながった戦いだった。負けて悔しいとかよりも、すっきりしたよ」とサバサバと語っていた。

【試合後の詩美&上谷】
▼詩美「もう金網とか、敗者ユニット強制追放とか、絶対やりたくない。これからもQueen's Questで、このみんなでずっとやっていきたいって思いました。本当にみんなのおかげで、最後まで助けられて。頼りないリーダーだけど、これからもQueen's Questを絶対にスターダムのトップまで、いや、女子プロレストップまで引き上げるんで、みんな信じてついてきてください。上谷もごめんね」

▼上谷「こちらこそ本当に本当にごめんなさい。やっぱり今日試合をして、今までのことが走馬灯のように蘇ってきて。やっぱり信じてついていくべきものは1つだなと。Queen's Questが改めて大好きなんだなと再確認した一日でした」

【鹿島の話】「なんでだよ! なんでだよ、おい……ってなったら面白いよね。みんなが見たかったのはこれかな。それとも林下詩美のヒールターンなのかな。沙希は今日のこの金網戦。負けて脱退は事実だけど、マイクで言われたように強制追放。これが答え合わせかなって自分の中で思った。なんだろうね、金網戦が決まってから、控え室で他のメンバーは『金網どうやって出ようか?』『どうしよう? こうなったら助け合おう』って作戦会議をずっとしてたよ。もちろん聞こえてた。でも、この金網戦までに誰1人として沙希に金網の話をして来た人はいなかった。だから沙希はね、ママに電話して作戦を立ててたよ。昨日もおとといも。今日の金網戦に限らず、今までもいろいろね。やっぱ陰口とか、いろんなこと耳に入って来ちゃうんだ。でも、今まで気づかないフリをしてきてやってきたつもりなんだけど、それの答えが今日だったのかなって自分の中で凄いつながった戦いだった。負けて悔しいとかよりも、すっきりしたよ。今日から無所属だね、沙希。どうしようかな? ロッシーと組んじゃおうかな?」

【刀羅の話】「ああ、ムカつく。失望した。お前ら、かわいそうだとか思ってねえよな? (吏南の髪を引っ張り)お前、さっきなんでやらなかったんだ、一緒に。ふざけんじゃねえよ」

プロ格 情報局