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2/23【新日本】元WWEリドルがTV王座一発奪取 いきなり棚橋狩り

『THE NEW BEGINNING in SAPPORO』北海道・北海道立総合体育センター 北海きたえーる(札幌市)(2024年2月23日)
NJPW WORLD認定TV選手権試合 ○マット・リドルvs棚橋弘至×

 元WWEのリドルが新日本の日本興行参戦初戦で棚橋をわずか8分53秒で粉砕。一発でTV王座を奪取した。

 昨年12月に新日本プロレスの社長となった棚橋は、1・4東京ドーム大会でザック・セイバーJr.を破り、TV王座初戴冠。社長として初の栄冠を手にすると、翌日の墨田区大会では急きょ、田口隆祐とタイトル戦を行い、初防衛を果たした。

 そんな逸材に挑戦状を叩きつけたのは元WWEのリドルだ。UFCで活躍したのちにプロレスラーに転向した実力派で、WWE US王座やRAWタッグ王座などを戴冠。新日本には1・13サンノゼ大会で初参戦を果たし、バッド・デュード・ティトに快勝していた。

 リドルはショートタイツに裸足で登場。序盤は静かな立ち上がりとなったが、互いに髪を掴み合うと試合は動き出す。棚橋は反転式ダイビングボディアタックを放つが、リドルは上手くグラウンドに引きずり込み、腕ひしぎ十字固めに捕獲。たまらず棚橋は場外に退避した。

 棚橋は場外戦に持ち込んでペースをかき乱すと、プランチャを敢行するも、ダイブ式サマーソルトドロップは避けられて自爆に。リドルは生ヒザでランニングニーをねじ込むと、逆水平で快音を鳴らした。ロープ際では三角締めで飛びついて場外転落を誘うと、エプロンからランニングローキックをズバリ。ケブラーダの形から捻りを加えてのトペコンヒーロも敢行した。

 しかし、変型のダイビングサマーソルトドロップを剣山で撃墜した棚橋は、ツイスト&シャウト、スリングブレイドと大技を連発。ハイフライフローを狙ってコーナーへ。気づいたリドルはエプロンに叩き落とすと、スワンダイブ式ジャーマンを仕掛けるも、振り払った棚橋はロープを挟んだ状態でドラゴンスクリューを決めると、ハイフライフローアタックで突っ込んだ。

 リドルは飛びヒザ蹴りで撃墜。必殺のブロストーン(ツームストンの体勢から前方に叩きつける変型オクラホマスタンピート)の体勢に。丸め込んで逃れた棚橋はビンタで応戦したものの、リドルは追尾式のヒザ蹴りをねじ込むと、今度こそブロストーンがさく裂。逸材から3カウントを奪った。

 UFC仕込みの関節技も使いつつ、空中殺法や打撃まで駆使して新日本に順応したリドルが、新日本本格参戦初戦でいきなり逸材狩り。10分弱で棚橋を下し、TV王座を奪取した。

 初代王者のザックは1年にわたり16回の防衛を果たしたものの、2代王者の棚橋はわずか1ヵ月半で陥落。ベルトはリドルに渡り、TV王座戦線が新局面を迎えた。

 「キング・オブ・ブロスが最高の会社で闘うためについに日本へ上陸したぞ! ニュージャパン、最高の会社の社長・タナハシサンとレッスルするためにだ。そして俺はただレッスルするだけじゃなく、彼を倒しただけじゃなく、TV王座も獲得した」と力強く断言したしたリドルは、早くも初防衛戦に言及。1・13サンノゼ大会で対戦した元王者ザックとの防衛戦をアピールした。

 しかし、その場に現れたザックは「お前がそのチャンピオンベルトを持っているのを見るのはひどく気分が悪いぞ。その王座に1年分の仕事と愛情を注いだからな」と言いながらも、「だが俺にはほかに料理しなきゃいけない魚がある。来月はNEW JAPAN CUPがあるし、IWGP世界ヘビー級王座にも照準を合わせているからな。だからまあ、お前は15分間を楽しめばいいさ」と対戦を拒否。その上で「TMDKは挑戦を受けるが、ザック・セイバーJr.じゃない。俺が選ぶ仲間の誰かだ」と通告し、TMDKのメンバーが初防衛戦の相手に浮上する形となった。

 一方、敗れた棚橋は「悔しい。情けない。自分で言い訳しないって言ったから。その言葉の意味、責任、もう1回噛みしめて……もう1回……自分自身を高めて、たかぶらして頂点に……負けてなに言ってんだろう?」と意気消沈。それでも「負けて言うことじゃないかもしんないけど、今の自分をなんとかしたい」と前向きな姿勢を示した。

【試合後のリドル】

▼リドル「元気か? (用意されていた祝杯用の缶ビールを手に取り)これは俺のか? カメラはオンか? いくぞ。キング・オブ・ブロス(King of Bros)が、最高の会社で闘うために遂に日本へ上陸したぞ! ニュージャパン、最高の会社の社長・タナハシサンとレッスルするためにだ! そして俺はただレッスルするだけじゃなく、彼を倒しただけじゃなく、TV王座も獲得した。最近はよくタイトルを取っている気がするな。このベルトを防衛するのが待ち遠しい。遅かれ早かれやってくるが、ここでは順調に進んでいる気がする。いい感じだ。ゲスな野郎って感じだ。俺が何を言ってるかわかるか? 誰も彼もからこのベルトを守ることはできない。だから、最初に勝ったヤツから防衛しようと思う。このニュージャパンで俺がこの前闘った男だ。ザック・セイバーJr.。ブラザー、この前お前がが俺の名前を呼んだ時、キング・オブ・ブロスのじゃなくて、キング・オブ・ディッ●ヘッドなんて呼びやがったな。お前がディッ●ヘッドだよ、ブラザー。お前のことは好きじゃない。お前の出身地が好きじゃない。お前の見た目が好きじゃない。お前の話し方が好きじゃない。お前の歯が好きじゃない。お前の歯はバターみたいだな、オイ。好きじゃないな。だからな、ザック、お前に手をかけ、ティザーを叩きのめすのが待ちきれないぞ。ザックはどこだ? ザック・セイバーはどこだ? ロッカールームか? ここに呼んで来いよ! ヤツはどこだ? The Mighty Do not Kneel(TMDK)! お前はキング・オブ・ブロスにひざまずくだろう。どこだ? 俺を待たせるのか? 俺にお願いさせるつもりか? ザックは見つからないのか? (ザックがゆっくりとやってくる。その姿が視界に入って)オォ! 俺の声が聞こえなかったのか?」

▼ザック「(手を叩きながら)ヨーコソ、ヨーコソ! オメデトウゴザイマス。シンチャンピオン、オメデトウゴザイマス。おめでとう」

▼リドル「俺にふさわしい敬意を払えよ」

▼ザック「何について騒いでたんだ?」

▼リドル「何について騒いでたかって? 前回ここに来た時、お前を倒したんだよ、なあ。お前はキング・オブ・ブロスにおじぎしてひざまずいたんだ。そして今、俺はこのベルトを持っている。お前はタナハシサンに負けたんだよな? どんな気分だ?」

▼ザック「そうだな。お前がそのチャンピオンベルトを持っているのを見るのは、ひどく気分が悪いぞ。その王座に1年分の仕事と愛情を注いだからな。だが俺にはほかに料理しなきゃいけない魚がある。来月は『NEW JAPAN CUP』があるし、IWGP世界ヘビー級王座にも照準を合わせているからな。だからまあ、お前は15分間を楽しめばいいさ。俺には15分より長くやることがあるからな。60分間必要だ」

▼リドル「そんなに必要ない。15分以内で終わらせるさ。10分でも5分でもいいさ」

▼ザック「ああ、よかった、よかった。で、俺にチャレンジしたいのか? リドル?」

▼リドル「ああ、そうだ、そうだ」

▼ザック「そうか。TMDK、お前はTMDKに挑戦したいと思っている。TMDKは挑戦を受けるが、ザック・セイバーJr.じゃない」

▼リドル「オッ、誰になるんだ?」

▼ザック「俺が選ぶ仲間の誰かだ。(互いに缶ビールを手に取り)乾杯だ、ディッ●ヘッド(と言って去る)」

▼リドル「正直なところ、ヤツはすげえヤツだ。だが、俺はあいつが大嫌いだ。みなさん、ありがとう。キング・オブ・ブロスは戻って来るぞ。そして俺は君たちの新しいTVチャンピオンだ、ブラザー。乾杯!」

【棚橋の話】「(フロアに座り込んで、反省の弁をのべるかのように)はあ……悔しい。情けない。自分で、自分で言い訳はしないって言ったから。その言葉の意味、責任、もう1回かみしめて………もう1回……自分自身を高めて、(気持ちを)昂らして、頂点に……負けてなに言ってんだろう? 負けて……負けて言うことじゃないかもしんないけど、今の自分をなんとかしたい。なんとかする……。リドルに……うまいことやられたね」

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