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3/9【全日本】田村陥落 HAYATOが悲願の世界ジュニア初戴冠、3・30大田区でMUSASHI迎撃へ

『ドリームパワー・シリーズ2024』後楽園ホール(2024年3月9日)
世界ジュニアヘビー級選手権試合 ○ライジングHAYATOvs田村男児×

 田村がV4戦で陥落。HAYATOが後楽園大会メインで熱戦の末に世界ジュニア王座初戴冠。悲願を成し遂げた新王者の前に元みちのくのMUSASHIが現れ、挑戦を表明。3・30大田区大会でのタイトルマッチが決定的となった。

 2・20後楽園大会で田村が阿部史典を破って世界ジュニアV3。試合後、HAYATOが名乗りを上げ、この日の新世代対決を迎えた。9ヵ月ぶりの挑戦となるHAYATOは「今、俺は全部持ってる」と自信満々。メインに組まれたことで田村は「全日本でしか見れないジュニア」を表現する構えをみせていた。

 華麗なスワンダイブ式プランチャで先制したHAYATOだったが、田村は場外DDTから鬼の首攻めへ。長時間スリーパーで絞め上げる執ような一点集中攻撃に持ち込み、試合を掌握した。続くパワーボムを防いだHAYATOだったが、田村は主導権を渡さない。スワンダイブ攻撃を回避すると、得意のショルダータックルや俵返しで圧倒した。

 HAYATOも意地になってファルコンアローで投げ飛ばす。ライオンサルトを落として自分のリズムを刻むと、飛びつき式エプロンDDTの構えに。しかし、読んだ田村は逆にエプロンデスバレーボムで大ダメージを与えると、ダイビングショルダーを発射。首攻めの総仕上げとばかりにフロントネックロックで絞めに絞めた。

 耐え抜いたHAYATOはバックフリップを逆打ちで切り返して活路を開くも、田村の猛攻は止まらず、コーナーめがけての俵返し、雪崩式デスバレーボムと一気呵成。パワーボムで仕留めにかかる。が、HAYATOはこれをオーバードーズで切り返し、ガッチリと絞め上げて、一転してチャンスを掴んだ。

 田村が逃れると、激しい打撃戦に突入。感情むき出しのHAYATOは何発もチョップを放つと、トラースキックも連続して見舞う。田村のラリアットを仁王立ちで受け止めると、トラースキックから、ひとでなしドライバーをズバリ。肩を上げた田村だったが、HAYATOはシド・ヴィシャスを投下して、3カウントをもぎ取った。

 互いの魂をぶつけ合ったジュニア至宝戦はHAYATOに凱歌。2020年の全日本参戦から4年、そして2022年に愛媛プロレスとのダブル所属となってから2年、悲願の世界ジュニア王座初戴冠を果たした。「男児ちゃん、また俺たち2人にしかできない戦いをしようよ」と田村の言葉を借りて呼びかけたHAYATOはバックステージで「やっと世界ジュニアに振り向いてもらったよ。何回フラれても諦めなくてよかった。自分を変えてまで、変わってまで片思いした甲斐があったよ」と感慨とともに喜びを口にした。

 試合後、さっそく新王者の前に挑戦者が現れた。元みちのくでこの日からフリー参戦となったMUSASHIだ。「このタイミングでリングに上がって来たんだ。何が言いたいかわかるよな? そのベルトをかけて全日ジュニアの強さ、俺に教えてくれよ。お前の初防衛戦の相手は俺だ」と名乗りを上げたMUSASHIに、HAYATOも「俺は愛媛プロレスから全日本プロレスに来てから1年以上ベルトに挑戦できなかった。でも、全日本プロレスに参戦してきて、すぐこの世界ジュニアに名乗りを挙げた。そういうところは嫌いじゃないよ。やろう」と受諾。「せっかく俺の初防衛になるんだから、でっかいところでしたいね」と3・30大田区大会を舞台に指定した。

 「やっとの思いで手に入れた恋人、この世界ジュニアと一緒にこれからはパンクな全日ジュニアを作っていくよ」。そう誓ったHAYATOによる新たな全日ジュニアがこれから始まる。

【HAYATOの話】「やっと、やっと世界ジュニアに振り向いてもらったよ。何回フラれても諦めなくてよかった。自分を変えてまで、変わってまで片思いした甲斐があったよ。でも、ここまで最高の世界ジュニアに輝かせてくれたのは、間違いなく前チャンピオンの田村男児だし、田村男児としか味わえないリングもあるから。またやりたい。で…そうだ。その前にお礼だね。こんな俺を応援してくれたみんな。みんなのおかげで心が折れずにベルトを巻けたよ。どうもありがとう。感傷的になっている暇は正直もうないんだよね。だって次はMUSASHIが来るんだから。リング上でも言ったけど、人が喜んでいるタイミングで空気も読めない喋り方で一方的に挑戦表明してくるのは好きじゃない。まったくもって好きじゃない。けど、言ったけど、俺が愛媛プロレスで参戦している時、この世界ジュニアにすぐ挑戦しようなんて思いもしなかった。キャリアが違うと言われたらそこまでの話だけど、境遇は一緒だから。その気持ちに応えたかったし、ここで断るのはチャンピオンじゃないと思ったから。この世界ジュニアに嫌われるようなことはしたくないからね。次は3月30日、大田区でやるよ。レッツ・パンク」

【田村の話】「(コメントスペースでヒザを付くと)負けた。負けた。4度目の防衛戦。この所属同士の世界ジュニア、しかもメインイベントで、HAYATOに負けた。やっぱり今日、HAYATOのほうが魂が上回っていた。だから負けたんだ。一歩も及ばなかった。HAYATOが先に一歩進んでた。それが俺の敗因だった。もうそれぐらいですね。(倒れ込むと)ただ、これからHAYATOが新しい、また俺と違った形で世界ジュニアのベルトを高めていってくれ。俺は疲れたんでここで休みます。ありがとうございました」

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