3/16【新日本】前回覇者・SANADAがペリー逆転料理でNJC4強入り 不戦勝・後藤と準決勝で激突

『NEW JAPAN CUP 2024』愛知県体育館(ドルフィンズアリーナ/名古屋市)(2024年3月16日)
準々決勝 ○SANADAvsジャック・ペリー×

　前回覇者のSANADAがペリーを逆転料理して、NEW JAPAN CUP4強入り。不戦勝で勝ち上がった後藤洋央紀と準決勝で激突することになった

　前回覇者として連覇を狙うSANADAは、シードとして2回戦から登場すると、YOSHI-HASHIを下して好発進。迎えた準々決勝の相手は新日本本格参戦に合わせてHOUSE OF TORTUREを果たしたペリーとなった。

　SANADAはペリーは昨年6月にカナダで開催された新日本とAEWの合同興行で一騎打ち。SANADAがラウンディングボディプレスで快勝した。約9ヵ月ぶりの再戦となるが、その間に新日本に来襲したペリーは拷問軍に加入。ファイトスタイルを一変させて、リベンジマッチに臨んだ。

　試合冒頭からペリーが暴走する。マイクでSANADAをなじると、そのマイクで殴りつけ、ケーブルで首を絞めて襲撃。場外戦でも荒々しく暴行して、出鼻をくじいた。対するSANADAはドロップキックからのプランチャから一気にアクセルを踏み、Skull Endから早くもラウンディングボディプレスへ。しかし、これは時期尚早。余力を残すペリーは剣山で迎撃し、得意のスネアトラップ(両足クロス式STF)でミッチリと絞め上げる。

　ペリーの猛攻は続く。エプロンにSANADAの両足を固定すると、床直撃の場外DDTを強行。リングアウト寸前で戻ったSANADAをすぐさまタイガードライバーで叩きつけると、必殺のランニングニーへ。粘るSANADAは回避すると、オコーナーブリッジに持ち込んだものの、ペリーは海野レフェリーのシャツを掴んで巻きこみ、巧みに無法地帯を作り上げる。

　1回戦、2回戦と同様に、ここで拷問軍のメンバーが乱入。SANADAを集団リンチに処す。だが、客席から「帰れ」コールと「ブーイング」が巻き起こると、Just 5 Guysのタイチと上村優也が救出に登場。息を吹き返したSANADAはペリーにリバースフランケンをズバリ。ペリーもすぐさまランニングニーをねじ込んで、両者大の字に。

　死力を振り絞って立ち上がったSANADAはマジックスクリュー、シャイニングウィザードから再びラウンディングボディプレスへ。今度は完璧に決まったものの、成田蓮が海野レフェリーの足を引っ張ってカウントを妨害する。ここぞとばかりに東郷がスポイラーチョーカーでSANADAを首を絞め上げると、ペリーは再びランニングニーをぶち込んだ。

　しかし、SANADAは粘りを発揮。タイチと上村も拷問軍と乱闘を繰り広げて介入を防いで、好フォローを見せる。焦るペリーは再びランニングニーを狙ったものの、動きを読んだSANADAはデッドフォールの構え。切り返されてもすぐさま反応し、オコーナーブリッジで3カウントを奪った。

　SANADAが逆転勝利でペリーを下し、NEW JAPAN CUPベスト4一番乗り。フィンレーが今大会を体調不良で欠場したため、不戦勝で準決勝に勝ち上がった後藤と3・18郡山大会で激突することが決定した。

　試合後、後藤がリングに登場。準地元の名古屋から大きな声援を受けた荒武者は「本日、私の試合はなくなってしまいましたが、次、ここに来る時はそこにいるSANADAを倒し、NEW JAPAN CUPを優勝して、さらにはベルトを巻いて帰ってきたいと思います」と観客に約束。SANADAに視線を向け、「よろしくお願いします」と言い放つ。一方、SANADAも「後藤さん、確実に負ける自信がありません」と自信をあらわにし、「あと、今日勝ったのは俺なんで、帰ってもらっていいですか?」と続けて、荒武者を下がらせた。

　「今日は本来はメインイベントじゃなかったんですけど、メインイベントで勝ったんで、あれやりませんか?」と呼びかけたSANADAは恒例の“ギフト締め"に。照明が落とされ、観客が持つスマートフォンのライトが星空のように輝くと、SANADAは「1つ、目標がありまして。またいつかここ名古屋でIWGP戦がしたいんですけども。そのためにはNEW JAPAN CUPを優勝して、チャンピオンになって、ここに帰ってきたいと思います」と誓いを立てる。さらに、「ハッキリ言って、日本でここ名古屋がでら好きです」と告白して大歓声を巻き起こすと、「おい、名古屋! See you next time!」と締めくくった。

　連覇を狙うSANADAにとって、連覇経験者で過去3回の優勝を誇る春男・後藤は大きな関門になる。「俺がこの新日本プロレスに上がったのが2016年。後藤さんは俺が上がる前にこのリングを支えていた1人なので、そういう方と戦えるっていうのは凄い楽しみにしています。そして、決勝戦は地元なんで、次も勝ちます」とSANADA。荒武者を突破して、連覇まで駆け上がり、新たな歴史を創るつもりだ。

【SANADAの話】「次の対戦相手(NEW JAPAN CUP準決勝戦)後藤さんですけども、俺はこの新日本プロレスのリングに上がったのが2016年。後藤さんは俺が上がる前にこのリングを支えていた1人なので、そういう方と闘えるっていうのはすごい楽しみにしています。そして、決勝戦は地元なんでね。次も勝ちます」

【ペリーの話】「アーッ! お前ら皆、今は大喜びしてるんだろう。なぜなら俺のことが嫌いで、半分も理解していないからだ。俺が成功できない理由をわざわざ言ってくるヤツらには、これまで事欠かなかった。だがな! 俺は今、この惑星で一番のプロフェッショナルレスリング団体にいるんだ! (カメラに向かって)寄れ。近くに来い。(カメラを指し)今これを見ているお前ら、お前らが俺にかけるのと同じぐらいのプレッシャーを自分自身にかけていたならば、どうでもいい平凡な人生を過ごすようなことにはなっていないだろう。崖っぷちから救ってくれる誰かを待つ羊のようにはなっていなかっただろう。俺はNEW JAPAN CUPから脱落し、優勝できなかったが、俺のニュージャパンでのビジネスは、まだまだ続く」