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4/27【NOAH/LIMIT BREAK】齋藤が永尾退け世界ヘビー初防衛 まさかの潮崎指名でTEAM NOAH対決実現へ

『ザ・リーヴPresents LIMIT BREAK ex.』横浜ラジアントホール(2024年4月27日)
世界ヘビー級選手権試合 ◯齋藤彰俊vs永尾颯樹×

 世界ヘビー級王者の齋藤が、ZERO1から奪還に乗り込んできた新鋭・永尾颯樹の挑戦を退けて初防衛に成功。次期挑戦者には潮崎豪を指名し、まさかのTEAM NOAH対決による王座戦が決定的となった。

 齋藤はZERO13・31靖国大会に乗り込んでキャリア33年にしてシングル王座初戴冠。即座に奪回に名乗りを上げたのがZERO1の若手有望株・永尾だった。

 永尾は大谷晋二郎と同じ山口県山口市出身、キャリア4年目の25歳。経営的な事情で『栃木プロレス主催ZERO1』と『REAL ZERO1』に分かれて興行を続けているZERO1を「自分がベルトを獲り返すことで“ひとつ"にしたい」との思いを抱いての挑戦だった。

 TEAM NOAH主体興行『LIMIT BREAK』のメインで激突。敵地メインでの同王座初挑戦となった永尾だが、まったく物怖じしない肝っ玉を発揮した。いきなり齋藤の横っ面を張り飛ばし、喧嘩腰のエルボーを叩き込む。セコンドの潮崎らTEAM NOAH勢をも威嚇しながら、齋藤が痛めている腰を容赦なく攻め立てた。

 終盤には卍固めでギブアップ寸前に追い込まれ、デスバレーボムでぶん投げられた齋藤だったが、こん身のカウンター・ラリアットを叩き込んで猛反撃を開始だ。鬼の裏落とし4連発で叩きつけるや、フラフラの永尾を「まだだ!!」と引きずり起こして5発目で叩きつける。

 永尾も必死に肩を上げて永尾コールが響く。死力を尽くして必死にエルボーを連発する永尾を、バ゛ックブローからのナックルパートで黙らせた齋藤はアイアンクロースラムをズバリ。続けざまに拷問フェイスロックへと移行だ。永尾が意地でもギブアップしないとみるや、齋藤は技を解き、ヒザ立ちとなった永尾にワンツーエルボーを乱打。視線をさまよわせる永尾に低空のスイクルデスを叩き込み、執念を断ち切るように3カウントを奪ってみせた。

 齋藤が最後は貫禄勝ちで自身初のシングル王座防衛に成功。とはいえ奮戦際立った永尾を場内も改めてのコールで称え、マイクを握った齋藤も「ZERO1の魂、今日の永尾選手の気持ちを俺の胸に刻み込んで前進していきます」と誓った。

 そしてV2戦には意外な相手を自ら指名した。「リーダーのシオもセコンドについてくれて本当にありがとう」と感謝したかと思いきや、「だけど! 潮崎豪! お前の立ってる場所はそこじゃねえだろ! 俺の目の前じゃねえのか!? どうだシオ! 俺の目の前に立ってみろ!」と突じょとして同志の潮崎を呼び込んだ。

 「俺はお前と背筋がゾクゾクするような試合がしてえんだ。俺とやらねえか?」。そう齋藤が改めて持ちかけるや、「齋藤さん、いや!齋藤彰俊! そのベルト、あなたが巻いてるから…あなたが巻いてるベルトだから! 俺に挑戦させてください!」と訴え、TEAM NOAH対決による世界ヘビー級王座戦が決定的になった。

 故・三沢光晴さん最後の対戦相手である齋藤と、最後のパートナーである潮崎は、過去2度に渡ってGHCヘビー級王座を懸けて激突してきた。ただ、いずれも潮崎が王者で、齋藤が挑戦者だった。齋藤は「俺にまだ『やらなければならないこと』『伝えなければならないこと』があるとしたら、俺がベルトを持ってる時にシオとやって、何を伝えられるか…だと思う」と話した。

 潮崎も「俺が挑戦させてもらうよ。齋藤彰俊に挑戦するというシチュエーション。確かに今までなかった。挑んで勝ち取ってみます!」と宣言。思わぬ方向へと進み始めた世界ヘビー戦線。舞台は次回5・29『LIMIT BREAK』新宿大会が有力だ。

【齋藤の話】「マイクでも言わせてもらったけどZERO1の魂と永尾選手の気持ち、心の心底まで響いてきた。だからこそ俺も全力で彼の気持ちに応えたかった。だってあのキャリアで団体をこうしよう!とかって言うことはできても、実際に実行できないじゃない? そういう点で魂が揺さぶられたかな。だから頑張れたと思う。獣は手負いのほうが強くなるんだよ。そして俺がずっと言ってきた『やらなければいけないこと』。確かに潮崎豪とは、色々とやり合ってきたけど、今までチャンピオンの潮崎豪と戦ってきた。俺は挑戦者として。だけど俺にまだ『やらなければならないこと』『伝えなければならないこと』があるとしたら、俺がベルトを持ってる時にシオとやって、何を伝えられるか…だと思うんだよな。だから『俺がやらなければいけないこと』のひとつ! それは潮崎豪という男と闘う時に証明させてもらおう。今日は敵だけどね、ZERO1・永尾選手、良かったよ。機会があれば、思う存分またやってみたいと思う。とにかく潮崎との試合は背筋が凍ってゾクゾクするような試合にする! これから暑くなるからな。ゾクゾクするような寒気を求めるならば、絶対に観に来い! 以上だ!!」

【永尾の話】「クソー! 獲れなかった…悔しい。獲れなかったけど、NOAHってスゲー! NOAHってスゲーよ。ベルトはまた絶対に挑戦する! ベルトより先にNOAHにもう一回上がりたいな!! その気持ちが芽生えた。悔しかったけど、楽しかった」

【潮崎の話】「齋藤さんのあの目、あの本気、あの闘い…。俺は本当に世界ヘビー級に挑戦することになるとは思ってなかった。でも齋藤彰俊の闘いをみて、そして気持ちをみて、俺が挑戦させてもらうよ。齋藤彰俊に挑戦するというシチュエーション。確かに今までなかった。挑んで勝ち取ってみます!」

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