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5/12【新日本】激闘師弟対決…IWGP王者モクスリーが海野退けV3 EVILがベルト黒塗り暴挙で挑戦表明

『Resurgence』アメリカ・カリフォルニア州オンタリオ TOYOTA ARENA(2024年5月11日※現地時間)
IWGP世界ヘビー級選手権試合 ○ジョン・モクスリーvs海野翔太×

 アメリカ・オンタリオ大会のメインイベントで、IWGP世界ヘビー級王者・モクスリーに海野が挑戦する“師弟対決"が実現。30分を超える激闘の末にモクスリーがV2に成功したが、試合後には次期挑戦者に名乗りを上げたEVILがスプレーでベルトを“黒塗り"にする暴挙に出た。

 かつて国境を越えた“師弟関係"だったモクスリーと海野。客席からの入場や、革ジャン姿、そして必殺技のデスライダー…と海野が“師"から受け継いだものは多い。

 そしてIWGP王座に就いたモクスリーが自ら指名する形で、師弟対決でのIWGP王座戦が実現。序盤から手厳しく、容赦なく攻め立てたモクスリーは、中盤には机まで持ち出してテーブルクラッシュを狙った。

 海野もそのテーブルを逆利用。反撃するや、モクスリーをテーブルに寝かせてのダイビングエルボードロップを敢行だ。その後はSTFとブルドッグチョークの切り返し合戦を繰り広げたが、コーナー上での激しいせめぎあいでも海野が競り勝ち、雪崩式デスライダー発射に成功した。

 それでも譲らないモクスリーは、海野のブレイズブレイドをカウンターのデスライダーで切り返す離れ業。海野も屈さずに死力を尽くした打撃戦に持ち込むと、モクスリーが投げ捨てジャーマン、海野もハーフネルソンスープレックス…と大砲を惜しげもなく打ち合う。続けざまんモクスリーがラリアットを叩き込めば、海野もすぐさまショットガンドロップキックで応じ、譲らないシーソーゲームにオンタリオの夜も熱く染まった。

 さらなる衝突をラリアットで競り勝ってモクスリーが必殺デスライダー発射に成功したものの、海野もキックアウト。逆に飛びつきのDDTで反撃し、後頭部にランニングニーストライクをめり込ませるや、スイング式DDTから変化する変型デスライダーを発射。続けてブレイズブレイドも繰り出し、旋回式のデスライダーに持ち込んで勝負あったか…と思われた。

 だが、モクスリーも肩を上げる。逆にトドメのデスライダーを踏ん張るや、海野の腕を引っ張って前かがみに。すかさず起死回生のカーブストンプで踏みつけた。そして間髪入れずに高角度のデスライダーへ。海野の執念を断ち切る3カウントをもぎ取った。

 師弟対決を制して3度目の防衛に成功。試合後は大の字の“愛弟子"に手を差し伸べ、健闘をたたえながら引き起こす。海野が万感の座礼で手合わせを感謝すれば、モクスリーも同じく座礼で返した。

 ところが感動的な師弟風景に黒い影。成田蓮を引き連れて乱入したEVILだった。海野ともどもモクスリーを蹴散らすや、マイクを握ったEVILは「ヘイ、ジョン・モクスリー。ファック・ユー! 次のチャレンジャーは俺だ。…いや違う。俺が本当のIWGPヘビー級チャンピオンだ。だから、次の挑戦者はお前だ、ビッチ!」と主張しながら英語で挑戦表明。さらには金色のベルトを手に取ると、公衆の面前で黒スプレーを噴射し、至宝ベルトを“黒塗り"にする暴挙に出た。

 師弟対決の余韻もろとも“黒塗り"されたに等しい幕切れ。「俺や新日本プロレス、このIWGPヘビー級王座を持ってきた過去の王者、太平洋の西と東両方にいる新日本プロレスのファンに対してものすごく侮辱的な行為をわざとしているんだとは思うが、EVIL、この王座にスプレーで黒塗りにしたこと……お前はそれを償うことになる。そして大きな後悔をすることになるだろう」とモクスリーは予告。「OK、お前のホームでやろうじゃないか。ナリタ、ディックトウゴウ、HOUSE OF TORTUREでもBULLET CLUBでも、どこのユニットに属していてもいい、好きな奴、誰でも連れてくればいい! 俺にも日本に友達はいる。ギャング抗争がしたいって? 境界線が欲しいって? 戦争? どちらでもいい。くれてやろうじゃないか。せいぜい引き金に指をかけておくんだな。俺との対戦が欲しいなら、くれてやる」と受けて立った。黒塗りの代償。モクスリーと拷問軍頭領の一戦が決定的となった。


【モクスリーの話】「(※肩にベルトをかけてヨロヨロとやってきて)さっき言ったように、俺や新日本プロレス、このIWGPヘビー級王座を持ってきた過去の王者、太平洋の西と東両方にいる新日本プロレスのファンに対してものすごく侮辱的な行為をわざとしているんだとは思うが、EVIL、この王座にスプレーで黒塗りにしたこと……お前はそれを償うことになる(ニヤリ)。そして大きな後悔をすることになるだろう。(※ベルトを指差して)この黒塗りのベルト……嫌いじゃない。悪くない。方向性は間違ってないのかもしれない。でもお前のことをしばくことに変わりはない。ちょっとお前を潰す話、しようじゃないか。お前はHOUSE OF TORTURE……チーム戦…ギャング抗争が好きなようだが…そんなお前がIWGPヘビー級王座を獲るつもりでいるってか? OK、お前のホームでやろうじゃないか。ナリタ、ディックトウゴウ、HOUSE OF TORTUREでもBULLET CLUBでも、どこのユニットに属していてもいい、好きな奴、誰でも連れてくればいい! 俺にも日本に友達はいる。ギャング抗争がしたいって? 境界線が欲しいって? 戦争? どちらでもいい。くれてやろうじゃないか。(※アゴをさすりながら)せいぜい引き金に指をかけておくんだな。俺との対戦が欲しいなら、くれてやる。凄まじい夏になりそうだ。凄まじい夏。日本全国、フクオカ、トウキョウ、オーサカ、そしてまたトウキョウ……ジョシュ・バーネットとも6月22日(『Bloodsport』)スモーホールで対戦することが決まっている。なんてこった。何が起きてる? 俺は不屈だ。俺は自分の好きなことをする。俺は誰の指図も受けない。どこへ行こうが、何をしようが自分次第だ。ルールもない。制限もない。俺はジョン・モクスリー。でもいつか、俺は誰かに打たれ、2度と立ち上がれなくなるだろう。この夏かもしれないし、明日かもしれない。今夜空港に行く時に、バスにひかれる可能性だってある。でも、その男はEVIL、お前じゃない。お前じゃない。俺はお前やHOUSE OF TORTUREのやり方を全くリスペクトしていない。俺がお前たちのデタラメを全て排除し、新日本プロレスをHOUSE OF TORTUREという災難から解放してやる…もしくはその志半ばに死ぬだろう」

【海野の話】「(※勢いよく倒れ込んで四つん這いになり)あー、クソーッ! あー、クソーッ! アーッ!(※前を向いて座る)俺はな、いつだってな、モクスリーの後ろを歩いてるだけじゃねえんだよ。弟子、だけれども、一生モクスリーの背中を追い続けるだけのレスラーじゃないんだよ。アイツを追い越して、師匠を追い越して、ジョン・モクスリーを、世界のジョン・モクスリーを追い越して、海野翔太というオリジナルを,世界に届けたいんだよ。5年前の俺は想像できたかな? 5年後アメリカで、ジョン・モクスリーが師匠になって、メインイベントで試合をして、IWGP世界ヘビー級チャンピオンをかけて戦えるなんて、想像できたか? オイ、聞いとけよ、5年後の俺。2029年の俺、聞いとけ。負けて、負けて、負け続けて、悔しい思いをして、周りにとやかく言われて、『新エースの器じゃない』って『失格だ』ってボロクソ言われて、オイ、へこたれてんじゃねえよ! オイ、諦めんじゃねえぞ! オイ、いつだって諦めずに、追い続けてきただろう、この道を! 5年後の俺、よく覚えとけ! いいか、お前がこの新日本プロレスを背負って立ってるんだ! こんなところで、諦めてたまるか! 絶対に、絶対に、俺が中心でこの新日本プロレスを日本中に、世界中に、届けてやるよ! 絶対に、負けんなよ、この野郎!」

【EVILの話】「ハッハッハッハッハ! いいか、リング上で言ってやった通りだよ。バカなテメーにもわかるようによ、簡単な英語で言ってやったよ。テメーなんかよぉ、顔じゃねえつってんだよ。フン。いいかオイ、この会社はよ、俺がルールなんだよ。わかったか、よく覚えとけ」

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