6/12【Fortune Dream】里村が日本復帰戦で躍動 彩羽とチーム200キロ狩りで「先が見えた」
『Fortune Dream 9』後楽園ホール(2024年6月12日)
○彩羽匠&里村明衣子vs橋本千紘&優宇×
里村が3年ぶりとなる日本での試合で躍動。彩羽とのタッグでチーム200キロを撃破すると、「今日は凄くその先が見えました」とさらなる戦いを視野に入れた。
昨年のFortune Dreamで鈴木みのる&秋山準と激闘を繰り広げた“チーム200キロ"橋本&優宇が連続参戦。ともに長与千種の遺伝子を受け継ぐ仙女・里村とマーベラス・彩羽と対戦した。NXTなど海外で活躍する里村は実に3年ぶりの日本での試合出場となった。
立会人として長与が試合を見守る中、序盤から緊張感溢れる攻防が続いたが、先に仕掛けたのはチーム200キロの優宇。パワーで一気に里村の動きを止めると、カットに入った彩羽をまとめてぶん投げる荒技を披露する。たまらず場外に転落した2人めがけて回転ローラー攻撃を決めると、リングに戻ってもダブルショルダータックルから優宇のセントーン、橋本のサマーソルトドロップを里村に連続投下し、大きなどよめきを巻き起こした。
しかし、彩羽が鋭い蹴りを多用して形勢打開。体格差を感じさせない動きで橋本を攻め立てると、長与に見せつけるようにサソリ固めに捕獲する。息を吹き返した里村も華麗な動きからSTFに絡め取った。里村の猛攻は続き、鋭い蹴りを連打。橋本のハンマーパンチにはビンタを連続して返す。そして、ラリアットを空転させると、オーバーヘッドキックをぶち込んだ。だが、続くデスバレーボムは橋本が再度スープレックスで切り返して意地を見せ、スピアーを突き刺す。
すかさず優宇がキャノンボールで追い討ちするも、里村も打撃で応戦すると、続いて彩羽もミドルキックやランニングローキックで攻めに攻める。優宇の反撃を寄せつけず、ジャンピングハイキックなどをクリーンヒットさせると、パワーボムの体勢に。これは優宇がリバースしたものの、里村が加勢に入り、ダブルブレーンバスターでその巨体を投げきった。彩羽はスワントーンボムでチャンスを掴む。
だが、飛び込んだ橋本が2人まとめてスピアーから抱え上げて逆襲。優宇、橋本の順にランニングボディプレスを2人に投下すると、チーム200キロの同時パワーボムも火を吹く。優宇はダメ押しとばかりにラストライドへ。彩羽はこれを不時着して逃れると、橋本とのラリアット誤爆を誘う。里村はスコーピオライジングで橋本を排除。一気にアクセルを踏んだ彩羽は強烈なニールキックで3カウントを奪った。
里村&彩羽がチーム200キロ狩り。チーム200キロは前回に続き悔しい敗戦となった。里村は抜群の動きで彩羽をフォローし、その実力を改めて見せつけた。試合後、「センダイガールズも3年前に比べて今が一番いい。チーム200キロも一番いい。彩羽匠も今が一番いい。私も最高潮。この状態で試合ができたことが本当に嬉しいです」と充実感をあらわにした里村。「チーム200キロともう1回やりたいなと思って。もちろん隣にいる彩羽選手ともまた試合がしたいし。今日は凄くその先が見えました」とさらなる戦いを見据えていた。彩羽も里村との対戦を熱望。チーム200キロもリベンジを宣言しており、この日の戦いが1つの起点になりそうだ。
【試合後の里村&彩羽】
▼里村「ありがとうございました」
▼彩羽「ありがとうございました。勝ちました! この長与さんの見ている中で、長与千種を継ぐ者たちというテーマの中で、里村さんの日本復帰だったりとか、いろんなプレッシャーが混じってたんですけど、最後このメンバーの中で勝つことができてよかったと思います。今回、対角には立てなかったんですけど、凄くヒリヒリとしたものをコーナーでずっと見てました。やっぱり里村明衣子は里村明衣子だった。逆にパワーアップしたような蹴りを見て、自分も本当に気合いが入りましたね。もうちょっと自分もタイに行って、蹴りを勉強しようかなって思いました」
▼里村「小橋さんと長与さんがいらっしゃると思うと、全然違うよね。気持ちが。今日は小橋さんのFortune Dreamの興行に3年ぶりに出場できて、本当に感無量です。この興行を一発目に選んでよかったなと思いますね。小橋さんも長与さんを立会人としてこの試合に迎えてくださって、そこに凄く大きな意味があると思います。チーム200キロも3年前と比べると、本当にでっかくなりましたし、センダイガールズも3年前に比べて今が一番いい。チーム200キロも一番いい。彩羽匠も今が一番いい。私も最高潮。この状態で試合ができたことが本当に嬉しいです。ありがとうございました」
――久しぶりの日本の試合に特別な思いがあった?
▼里村「つながりましたね。こいつらともう1回やりたいなと思って。もちろん隣にいる彩羽選手ともまた試合がしたいし。今日は凄くその先が見えました」
▼彩羽「自分、コーナーにいて思ったんですけど、試合前も里村選手の動き1つだったり、アップ1つだったり、緊張感1つだったり、本当に今女子プロレスラーがいっぱいいる中で、本物が帰ってきたなという感じを、皆さんが見てない場所でも感じたんですね。なので、自分ももっとピリッとしたリングでバチバチやっていきたいし、これから楽しみです。里村選手と試合ができるかわからないですけど、できるチャンスがあるんだったらやりたいし、チーム200キロともまだまだやりたいし、楽しみがいっぱい増えました。この興行に出れて本当に嬉しいです。ありがとうございました」
▼里村「ありがとうございました」
【試合後の橋本&優宇】
▼橋本「里村さんと4年ぶりに戦って。本当にどんだけ戦ってないとか関係なくて。里村明衣子とリングで向き合う…本当に何一つ自分の中で存在は変わらなくて。やっぱり私の中のずっと超えなきゃいけない存在は里村明衣子だと思っているので。しばらく私は勝ってないですし、Fortune Dreamdも去年出させてもらって、本当にたくさんのチャンスをもらっているのに、やっぱり勝つ姿を見せれないというのは、もう1つ何か変わらなきゃいけないものがチーム200キロにあるので。でも、戦って前向きになれたので。悔しいですけど、次にいつ戦うかわからないですけど、チーム200キロはFortune Dreamのリングでも、女子プロレスでも、プロレスのリングでも一番になります」
▼優宇「勝つ姿を里村明衣子に見せつけたかったというのが正直な本音です。厚い壁を用意してくれるFortune Dreamには凄く感謝していて。でも、自分たちに対する期待だと私はポジティブに捉えているので。Fortune Dreamを見に来たお客さんに自分たちが勝つ姿を次は見せたいです」
▼橋本「見せます」
▼優宇「見せます」
――久しぶりに戦って、里村選手の強さとして改めて感じたのは?
▼橋本「やっぱり今の女子プロレスにない強さがあるというか、やっぱりこの強さだよなと思って。向かい合った時から目力だったり、圧だったり、久々にこういうのを感じたので。でも、そういう存在に私がもっとなって、下に伝えていかなきゃいけないと思っているので。今日、負けはしましたけど、この負けを必ず女子プロレス界に活かしていきます」