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6/16【新日本】デスペが死闘金網戦制してIWGPジュニア返り咲き V1戦の相手にDOUKI指名

『NEW JAPAN SOUL 2024』北海道立総合体育センター 北海きたえーる(2024年6月16日)
IWGPジュニアヘビー級選手権試合 ○エル・デスペラードvsSHO×

 デスペラードが死闘となった金網戦でSHOを破って4ヵ月ぶりにIWGPジュニア王座返り咲き。DOUKIを初防衛戦の相手に指名した。

 デスペラードは6・9大阪城大会における決勝戦で石森との熱戦を制し、悲願のスーパージュニア初優勝を果たした。試合後、王者・SHOがトロフィーをかけての対戦を要求。デスペラードはHOUSE OF TORTURE勢の介入を警戒し、金網マッチを提案。SHOも渋々ながら受諾し、王者vs覇者の新日ジュニア頂上決戦が金網に囲まれたリングで実現した。

 マスクを引き裂かれて揺さぶられたデスペラードはSHOの腹部攻めに防戦一方。金網に投げつけられた。トペコンヒーロで反撃し、SHOを金網に投げ返すと、フロッグスプラッシュを放ったが、自らの腹部にもダメージを負ってしまう。SHOはコーナー金具への激突を誘い、スピアーを腹部にさく裂。バックドロップで投げての腕十字→スネークバイトで捕らえた。

 何とかロープに逃れたデスペラードだが、SHOは攻撃の手を緩めない。ショートレンジラリアット、宇和島ピンプスとたたみかけた。デスペラードもカウンターのエルボーで意地の逆襲。リバースタイガードライバーで突き刺した。が、SHOはドロップキックでデスペラードを吹き飛ばし、レフェリーに激突させた。

 SHOが無法地帯を作ると、拷問軍の面々がやってきた。SHOがデスペラードを金網に押しつけると、裕二郎が金網越しにイスで殴打。帰れコールと怒号が発生する中、拷問軍はリング内に大量のイスを投げ入れた。が、デスペラードがSHOの脳天にフルスイング。EVILばりにイスをSHOの首に引っかけると、そこに再びイスを振り抜いた。

 拷問軍が金網をよじ登って乱入しようとしたが、デスペラードがイスを投げつけて追い払い、棚橋社長を筆頭とする本隊勢が控室へと連行した。それでもSHOはローブローで逆襲。ショックアローを仕掛けたが、デスペラードはアックスギロチンドライバーで突き刺した。すかさず垂直落下式リバースタイガードライバー、ピンチェ・ロコとたたみかけて3カウントを奪った。

 デスペラードが激闘の末にSHOを下し、IWGPジュニア王座を4ヵ月ぶりに奪還。新日ジュニアの頂点に立った。「デスペ!」コールの中、マイクを手にしたデスペラードは「いろんなタイプの選手がいるから試合ってのは面白い、プロレスってのは面白い。それは分かってんだけど、ここまでしないといけないのは、ちょっとしんどいわ」と切り出し、「楽しかったぜとは言いたくねえけどよ、こういうスタイルは嫌いじゃない。ただし、もう体中痛いから当分やらない。というか、もうやりたくねえ」と続けた。

 直前会見でデスペラードは「自分が今回のタイトルマッチを勝って、自分の中にいる、頭の中で思い描いている防衛戦の相手を試合後のリング上に引っ張り出そうと思っています」と話していたが、意中の相手はDOUKIだった。

 デスペラードに呼び込まれて「DOUKI!」コールの中、DOUKIが現れた。「何で俺なんだって思ってんだろ? お前は俺にスーパージュニアの公式戦で負けて、特に成績も出しておらず、何ならそのスーパージュニア優勝したのは俺だ。だったら公式戦で俺に勝ってるヤツとやるのが筋だとは思うんだが、スーパージュニアはスーパージュニア、別で考えてくれ」と前置きしたデスペラードは「今、SHOとやったこの試合、全部プロレスだ。金網がつこうが、電気が流れていようが、爆発しようが全部プロレスだ。だけどIWGPのタイトルマッチって本来こういう形じゃないんだよ」と持論を展開。そして「お前だったら、それができる」と言い切った。

 「これは俺とお前の人間関係があるからってみんな思うだろ。完全に俺はお前に感情移入してる。そりゃそうだ。俺が一番しんどい時、メキシコで何もわかんない時、お前がずっと助けてくれたから。お前を助けたいって気持ちあるよ。ひいきだ。でもな、これは縁だ。チャンスってのはよ、そう簡単には手に入んない。人間のつながりだってチャンスだと思っていいじゃねえか」。デスペラードはDOUKIへの熱い思いとともに呼びかけた。そして「俺はお前とだったらできると思ってるし、こないだの公式戦だ。ああいうものがIWGPのタイトルマッチであるべきだと俺は思ってる」とキッパリ。スーパージュニア公式戦でDOUKIと繰り広げたような戦いをIWGPジュニア戦で見せるべきと考え、「お前とだったらできるよな? できねえか? できねえんだったら帰れ。できるんだったらこっちこい」と投げかけた。

 呼応したDOUKIがリングインすると、デスペラードは「どこでやるのかは俺もわかんねえ。でも次の挑戦者はお前だ」と改めて指名した。場内も「DOUKI!」コールの大合唱で後押し。DOUKIも「ここまで言われて断るわけないだろ! 全力でこのベルト獲らせてもらう」と宣言。二人は誓いのグータッチを交わした。

【試合後のデスペラード】

▼デスペラード「超恥ずかしい。(※祝勝席に座って)恥ずかしい、本当に! DOUKI、本当にそういうとこ、本当そういうとこ。気の遣い方間違ってるよ。バカ野郎、クソ。うわあ、顔痛え! イッテー! 二度とやらねえ! クッソ痛え! うわあ、明日真っ黒だぞ、俺。イテテテ……大根おろしみたいになったしよ、キツい。ああ、クソ。(※缶ビールを開けながら)OK。なんか聞きてえことあるか? 言いてえことは全部飛んだよ、あのバカ野郎がマイク切って渡すから、もう。凄え恥ずかしかったじゃねえか。イテテテ……。(※とビールを飲む)。なんか質問は? バックステージコメントなんか、もうリング上で全部言ったよ、思いの丈は。単純に……うわっ(※と顔を歪め)…SHO、あのうグレーだ、白だ、なんだかんだって言ってたけど、お前は真っ黒だよ。胸張って真っ黒だって言ってくれよ。アゴ回してよ、適当に変なこと言わなくていいよ。お前は真っ黒だ、紛うことなき。いいじゃないか、それで。俺は真っ黒だったけど、真っ白にはもうなれないんだ。なる必要もないけどな。やりきってくれよ、黒をよ。笑いなんかいらねえよ、てめえ。でだ、ああいう人たちがいるから真っ白い人間ってのは輝く。んなことはわかってる。でも、黒い人間を俺たちが肯定することはないんだ。ナメんな。DOUKI。なぜメキシコ出身の俺が、なぜメキシコで右も左もわからなかったのかっつうのはファンタジーだ。置いとけ。あいつがいなかったら、俺はメキシコであんなに楽しくプロレスできなかっただろうよ。恩人だ。それを差し引いても、なぜタイトルマッチを急にできるか? お前らそう思うだろ? 俺はわがままだからよ、やりてえヤツとしかやりたくねえんだよ。わかるだろ? ベルト持ってるヤツがSHOだった。だからしょうがねえ。あいつとやるしかねえじゃねえか。ベルト持ってんのは俺だ。俺が選ぶよ。それだけだよ、理由なんてさ。(※立ち上がって)うわあ…血なまぐさい。気持ち悪い。(※缶ビールを飲み干し)二度とやらねえっつったけど、(※缶ビールを数本、タイツに入れながら)あいつとだったらもう一回入って、あいつの顔面、ヘルシングみてえにしてやろうか。よし、お疲れさん」

※SHOはノーコメント


【DOUKIの話】「リング上で言ったことがすべてだよ。直近のシングルでデスペラードに負けて、なんでお前が挑戦できるんだ? そう思うヤツもいるだろう。でもな、確かにそうだ、デスペラードが言った通りだ。チャンスはな、誰にでも来るわけじゃない。どんな、少しでもチャンスがあれば俺はそこに向かっていく。全力であのベルト、獲りにいかしてもらう」

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