【ブラッドスポーツ】ブラッドスポーツが日本初上陸 モクスリーが“血闘"制してバーネットに雪辱 2024/6/22 10:00
『Bloodsport Bushido』両国国技館(2024年6月22日) ○ジョン・モクスリーvsジョシュ・バーネット× 大流血したモクスリーがブラッドスポーツ日本初興行のメインでバーネットに雪辱。文字通りの“血闘"を制し、「IWGPの王者が世界一だと証明できた」と満足げに語った。 「ブラッドスポーツ」はバーネットが2019年にアメリカで旗揚げしたプロレス団体。ロープを外したリングを使用し、勝敗はKO、ギブアップ、レフェリーストップのみで決まる“血闘"ルール。今回が日本初開催となった。 メインには主宰のバーネットが登場。現IWGP世界ヘビー級王者のモクスリーと対戦した。両者は2021年4月にもブラッドスポーツで対戦し、ジョシュがレフェリーストップ勝ち。今月30日(現地時間)にはアメリカAEWマットで内藤哲也との防衛戦を控えるモクスリーにとっては負けられない雪辱戦になるが、バーネットは連勝からのIWGP挑戦に色気を見せていた。 序盤から熱のこもったグラウンド戦で火花。観客も一気にヒートアップしていく。ハーフハッチを皮切りに主導権を握ったバーネットは、モクスリーが三角絞めを狙ってもパワーボムの要領でぶん投げ、場外戦ではサイドスープレックスを強行。モクスリーをリングアウト寸前まで追い込む。だが、モクスリーもバーネットを場外に誘い出し、なりふり構わずエプロンから豪快にダイブ。さらに、鉄柱にヒザを連続して叩きつけて、活路を開いた。 負けじとバーネットも暴走。垂直落下式ブレーンバスターで突き刺してモクスリーの動きを止めると、ジャイアントスイングでぶん回したまま鉄柱に叩きつける荒技を繰り出す。これでモクスリーは額から大流血。モクスリーも血染めのスリーパーなどで反攻したものの、バーネットは強烈なパワーボムで叩きつけた。モクスリーはKO寸前に。 ここで20分経過となり、5分延長に突入。即座に仕掛けたモクスリーは投げ捨てジャーマンやカウンターのヒザ蹴りでバーネットを一転して猛攻に出る。そして、ついにデスライダーがさく裂。バーネットもデスバレーボムを狙うなどして最後の抵抗を見せるが、モクスリーはタイガードライバーで鎮圧すると、馬乗りになってエルボーを乱れ打ち、鮮烈なレフェリーストップ勝ちをもぎ取った。 試合後、なおも血をしたたらせながらバーネットと握手を交わしたモクスリーは、「トーキョー、ブラッドスポーツを楽しんだか? ブラッドスポーツは本物だ。ここまで創り上げてくれたみんなに感謝している。東京でこうして試合ができて最高だ。ブラッドスポーツは世界一だ。今日みんなが目撃したものは世界一のものだ。ブラッドスポーツは最もピュアで嘘のないものだ。またこうして東京で試合をしたい」とマイクで次回大会開催に意欲。「今日はみんなありがとう。みんな、またブラッドスポーツをここで見たいか? またこうして最高のものをここで見せたいから、みんなで応援してくれ」と興奮状態で呼びかけて、大会を締めくくった。 血まみれになりながらも、内藤との防衛戦に弾みをつけたモクスリーは「前回ジョシュに負けてから、悔しくて眠れなかった。ただ、それは負けたこと自体が悔しいのではなくて、僅差で負けたことが悔しかった。今回は自分が世界一だと証明できた。IWGPの王者が世界一だと証明できて本当に満足している」とコメント。一方、バーネットは悔しさをあらわにしながらも、モクスリーへのリベンジ、そして年1回ペースでの日本興行開催に意欲を見せ、「まだ発表されていないけれど、日本で実はもう1試合やる予定がある。心も体も準備万端だ」と注目発言も飛び出した。 【モクスリーの話】「今日はもう言葉はいらない。エゴ、お金、いい車、ベルト、すべてを俺は持っている。俺はすべてを手に入れた。相手を選ぶこともできるし、世界で最もお金を持っているレスラーだと思っている。ただ、人生は一度きりだ。キャリアも一度きり。それよりも大切なのはチャンスを掴むことだ。毎日、朝起きて、鏡で自分の顔を見た時、『自分がすべてを出し尽くせているのが一番大事だ』と自分に問いかけている。自分をどれだけ危険な場に置けるかどうかで、本物の自分を引き出せるかが決まる。それができるのは世界で俺だけだ。前回ジョシュに負けてから、悔しくて眠れなかった。ただ、それは負けたこと自体が悔しいのではなくて、僅差で負けたことが悔しかった。今回は自分が世界一だと証明できた。IWGPの王者が世界一だと証明できて本当に満足している。最高の恐怖を感じたからこそ、最高の自分を引き出せたと思っている。今日この試合を見て楽しんでくれたみんなは、それを世界に伝えてほしい。そして、ブラッドスポーツをまたやりたいと思っている。ジョシュ、この大会に呼んでくれて本当にありがとう」 【試合後のバーネット】 ▼バーネット「見ての通り、相手は熱い血の流れている男だ。IWGPの強さ、ハートを見せてくれた。今日の結果は仕方ない。でも、俺は諦めない。勝利を手に入れるまで何度でもチャレンジする。今日の結果で1勝1敗になった。そんなに気にはしない。俺ほどベルトに近づける男はいないから。何度でもチャレンジする。まだ発表されていないけれど、日本で実はもう1試合やる予定がある。心も体も準備万端。相手の目の前に死を見せてやろうと思う。歴史、人、環境、いろいろあるけれども、常に戦争は起こっている。戦いだ。俺の前に現れた誰でも土に埋めてやる。大事なのは終わり方だ。ウォー・マスターは絶対に最後は相手を下して、土に埋めてやるんだ」 ――今日の大会全体を総括すると? ▼バーネット「凄く良かったが、もっといいものにできると信じている。ただ、いつも俺の感想は同じだ。毎回常に上を目指して、いいものを作り上げていく。そういう姿勢は変わらないので、最高なものを目指して毎回試合をしたいと思っている。我々はいつも大きな岩を抱えて山を登っているようなものだ。どこでその岩が落ちるかはわからないが、何度落としてもその岩を持って、山を登っていきたいと思っている。岩が落ちるということは神様の罰だ。それでも何度も何度も岩を持って登ろうと思う」 ――モクスリー選手との3試合目はいつになりそう? ▼バーネット「もしかするとIWGPを懸けてかもしれないし、AEWかもしれないし、うちの裏庭かもしれないし、そこら辺の街中かもしれない。場所というのは全然関係ない。それに3回じゃなくて、5回でも20回でも何度でもやってやる」 ――次回の日本大会に向けて考えていることは? ▼バーネット「年1回は開催したいと思っている。年に1回の特別なプロモーションとして開催するのがベストだと思う。ブラッドスポーツはUWFとも違うし、他のプロモーションとも全然違うものだ。今日作り上げたものを次の時代に持っていかなければならない。それぞれの時代にいいものがあるけれども、いい影響を受けて、次の時代を作っていかなければならないと思っているので、よいものをどんどん作り上げて、次につなげたい。今日は前田さんや藤原さんといった素晴らしい方々がリングサイドで見てくれていた。そういう方々から褒める言葉を欲しいとは思っていない。厳しい評価がほしい。そういう厳しさは大歓迎だ。そういう厳しい言葉がよりよりものを作り上げてくれるから。ブラッドスポーツを真似して誰かが大会をやろうとするかもしれない。だが、自分が関わっていなければ、同じようなものは絶対に作れないと思っている。これは自分だけが作り上げられる世界観。例えば、自分のようにランペイジに電話して、『試合に出ないか』と言えるような人は他にいないと思う。負けるかもしれないのに、IWGPの王者に『もう一度チャレンジしてくれ』とメッセージができる人もいない。でも、俺のためだったらみんな来てくれると信じている。今日、ここに来てくれた記者の皆さんもまったく同じ。全員で作り上げるものが本物のプロレスだと思っている。こうやってみんなで1つ1つ作り上げていくものをまたやりたい」 ――最後に日本語でファンにメッセージを ▼バーネット「ガンバリマス…。キョウハホントウニボコボコシアイ。デモ、ウレシイ。イツデモドコデモヤッテヤルヨ。ホントウニアリガトウ。オツカレサマデシタ」
『Bloodsport Bushido』両国国技館(2024年6月22日)
○ジョン・モクスリーvsジョシュ・バーネット×
大流血したモクスリーがブラッドスポーツ日本初興行のメインでバーネットに雪辱。文字通りの“血闘"を制し、「IWGPの王者が世界一だと証明できた」と満足げに語った。
「ブラッドスポーツ」はバーネットが2019年にアメリカで旗揚げしたプロレス団体。ロープを外したリングを使用し、勝敗はKO、ギブアップ、レフェリーストップのみで決まる“血闘"ルール。今回が日本初開催となった。
メインには主宰のバーネットが登場。現IWGP世界ヘビー級王者のモクスリーと対戦した。両者は2021年4月にもブラッドスポーツで対戦し、ジョシュがレフェリーストップ勝ち。今月30日(現地時間)にはアメリカAEWマットで内藤哲也との防衛戦を控えるモクスリーにとっては負けられない雪辱戦になるが、バーネットは連勝からのIWGP挑戦に色気を見せていた。
序盤から熱のこもったグラウンド戦で火花。観客も一気にヒートアップしていく。ハーフハッチを皮切りに主導権を握ったバーネットは、モクスリーが三角絞めを狙ってもパワーボムの要領でぶん投げ、場外戦ではサイドスープレックスを強行。モクスリーをリングアウト寸前まで追い込む。だが、モクスリーもバーネットを場外に誘い出し、なりふり構わずエプロンから豪快にダイブ。さらに、鉄柱にヒザを連続して叩きつけて、活路を開いた。
負けじとバーネットも暴走。垂直落下式ブレーンバスターで突き刺してモクスリーの動きを止めると、ジャイアントスイングでぶん回したまま鉄柱に叩きつける荒技を繰り出す。これでモクスリーは額から大流血。モクスリーも血染めのスリーパーなどで反攻したものの、バーネットは強烈なパワーボムで叩きつけた。モクスリーはKO寸前に。
ここで20分経過となり、5分延長に突入。即座に仕掛けたモクスリーは投げ捨てジャーマンやカウンターのヒザ蹴りでバーネットを一転して猛攻に出る。そして、ついにデスライダーがさく裂。バーネットもデスバレーボムを狙うなどして最後の抵抗を見せるが、モクスリーはタイガードライバーで鎮圧すると、馬乗りになってエルボーを乱れ打ち、鮮烈なレフェリーストップ勝ちをもぎ取った。
試合後、なおも血をしたたらせながらバーネットと握手を交わしたモクスリーは、「トーキョー、ブラッドスポーツを楽しんだか? ブラッドスポーツは本物だ。ここまで創り上げてくれたみんなに感謝している。東京でこうして試合ができて最高だ。ブラッドスポーツは世界一だ。今日みんなが目撃したものは世界一のものだ。ブラッドスポーツは最もピュアで嘘のないものだ。またこうして東京で試合をしたい」とマイクで次回大会開催に意欲。「今日はみんなありがとう。みんな、またブラッドスポーツをここで見たいか? またこうして最高のものをここで見せたいから、みんなで応援してくれ」と興奮状態で呼びかけて、大会を締めくくった。
血まみれになりながらも、内藤との防衛戦に弾みをつけたモクスリーは「前回ジョシュに負けてから、悔しくて眠れなかった。ただ、それは負けたこと自体が悔しいのではなくて、僅差で負けたことが悔しかった。今回は自分が世界一だと証明できた。IWGPの王者が世界一だと証明できて本当に満足している」とコメント。一方、バーネットは悔しさをあらわにしながらも、モクスリーへのリベンジ、そして年1回ペースでの日本興行開催に意欲を見せ、「まだ発表されていないけれど、日本で実はもう1試合やる予定がある。心も体も準備万端だ」と注目発言も飛び出した。
【モクスリーの話】「今日はもう言葉はいらない。エゴ、お金、いい車、ベルト、すべてを俺は持っている。俺はすべてを手に入れた。相手を選ぶこともできるし、世界で最もお金を持っているレスラーだと思っている。ただ、人生は一度きりだ。キャリアも一度きり。それよりも大切なのはチャンスを掴むことだ。毎日、朝起きて、鏡で自分の顔を見た時、『自分がすべてを出し尽くせているのが一番大事だ』と自分に問いかけている。自分をどれだけ危険な場に置けるかどうかで、本物の自分を引き出せるかが決まる。それができるのは世界で俺だけだ。前回ジョシュに負けてから、悔しくて眠れなかった。ただ、それは負けたこと自体が悔しいのではなくて、僅差で負けたことが悔しかった。今回は自分が世界一だと証明できた。IWGPの王者が世界一だと証明できて本当に満足している。最高の恐怖を感じたからこそ、最高の自分を引き出せたと思っている。今日この試合を見て楽しんでくれたみんなは、それを世界に伝えてほしい。そして、ブラッドスポーツをまたやりたいと思っている。ジョシュ、この大会に呼んでくれて本当にありがとう」
【試合後のバーネット】
▼バーネット「見ての通り、相手は熱い血の流れている男だ。IWGPの強さ、ハートを見せてくれた。今日の結果は仕方ない。でも、俺は諦めない。勝利を手に入れるまで何度でもチャレンジする。今日の結果で1勝1敗になった。そんなに気にはしない。俺ほどベルトに近づける男はいないから。何度でもチャレンジする。まだ発表されていないけれど、日本で実はもう1試合やる予定がある。心も体も準備万端。相手の目の前に死を見せてやろうと思う。歴史、人、環境、いろいろあるけれども、常に戦争は起こっている。戦いだ。俺の前に現れた誰でも土に埋めてやる。大事なのは終わり方だ。ウォー・マスターは絶対に最後は相手を下して、土に埋めてやるんだ」
――今日の大会全体を総括すると?
▼バーネット「凄く良かったが、もっといいものにできると信じている。ただ、いつも俺の感想は同じだ。毎回常に上を目指して、いいものを作り上げていく。そういう姿勢は変わらないので、最高なものを目指して毎回試合をしたいと思っている。我々はいつも大きな岩を抱えて山を登っているようなものだ。どこでその岩が落ちるかはわからないが、何度落としてもその岩を持って、山を登っていきたいと思っている。岩が落ちるということは神様の罰だ。それでも何度も何度も岩を持って登ろうと思う」
――モクスリー選手との3試合目はいつになりそう?
▼バーネット「もしかするとIWGPを懸けてかもしれないし、AEWかもしれないし、うちの裏庭かもしれないし、そこら辺の街中かもしれない。場所というのは全然関係ない。それに3回じゃなくて、5回でも20回でも何度でもやってやる」
――次回の日本大会に向けて考えていることは?
▼バーネット「年1回は開催したいと思っている。年に1回の特別なプロモーションとして開催するのがベストだと思う。ブラッドスポーツはUWFとも違うし、他のプロモーションとも全然違うものだ。今日作り上げたものを次の時代に持っていかなければならない。それぞれの時代にいいものがあるけれども、いい影響を受けて、次の時代を作っていかなければならないと思っているので、よいものをどんどん作り上げて、次につなげたい。今日は前田さんや藤原さんといった素晴らしい方々がリングサイドで見てくれていた。そういう方々から褒める言葉を欲しいとは思っていない。厳しい評価がほしい。そういう厳しさは大歓迎だ。そういう厳しい言葉がよりよりものを作り上げてくれるから。ブラッドスポーツを真似して誰かが大会をやろうとするかもしれない。だが、自分が関わっていなければ、同じようなものは絶対に作れないと思っている。これは自分だけが作り上げられる世界観。例えば、自分のようにランペイジに電話して、『試合に出ないか』と言えるような人は他にいないと思う。負けるかもしれないのに、IWGPの王者に『もう一度チャレンジしてくれ』とメッセージができる人もいない。でも、俺のためだったらみんな来てくれると信じている。今日、ここに来てくれた記者の皆さんもまったく同じ。全員で作り上げるものが本物のプロレスだと思っている。こうやってみんなで1つ1つ作り上げていくものをまたやりたい」
――最後に日本語でファンにメッセージを
▼バーネット「ガンバリマス…。キョウハホントウニボコボコシアイ。デモ、ウレシイ。イツデモドコデモヤッテヤルヨ。ホントウニアリガトウ。オツカレサマデシタ」