プロレス/格闘技DX

『ABEMA presents N-1 VICTORY 2024』宮城・仙台PIT(2024年8月18日)
Bブロック公式戦 ○タビオン・ハイツvs稲村愛輝×

　“丸藤直伝ロープワーク"をみせたWWE・NXTのハイツが、稲村との日米新世代肉弾戦に激勝。稲村を脱落へと追いやった。8・25名古屋大会での公式戦最終日を前に、Bブロックの突破争いは4人にまで絞られた。

　稲村はストロングマン、ハイツはレスリングのオリンピアン。ともに“規格外"の共通項を持つ日米新世代の両雄が、N-1佳境のサバイバルマッチで激突した。

　ともに3勝2敗。負けたほうが脱落となる一戦。のっけから徹底的に肉弾戦を繰り広げ、稲村がストロングマン式でハイツを持ち上げれば、ハイツも五輪アスリートのフィジカルで稲村をリフトしまくる。

　終盤に入って好機を迎えたのは稲村。両者対角線を猛ダッシュして正面衝突を得意のぶちかましで制すと、こん身のショルダータックルでハイツを吹っ飛ばし、アバランシュホールドでニアフォールに追い込んだ。

　だが、ハイツも稲村が勝負をかけた無双を阻止。それでも稲村はエルボー、掌打と前進し、ロープをぐんぐん往復しての猛烈ダッシュ攻撃を狙ったものの、ハイツは時間差ロープワークで翻ろうするや、ボディロックで絡みついての旋回式スープレックス(ハイツボム)一閃。鮮やかに稲村の巨体を旋回させながら投げつけて一撃3カウントを奪ってみせた。

　海外では“マルフジ"と呼ばれる、時間差ロープワーク。ハイツは公開練習で丸藤正道から直接伝授を受けていた。サバイバルマッチで“解禁"して生き残ったハイツは「稲村のことはすごくリスペクトしている。でも、ボディロックさえ出せば勝利は俺のものだ」と強調。公式戦最終日は佐々木憂流迦との一戦に臨む。

　一方の稲村は公式戦最終日の拳王戦を待たずして脱落が決定。最終日を前にBブロックの突破争いは征矢学(10点)、拳王(9点)、タビオン・ハイツ(8点)、タイタス・アレクサンダー(8点)の4人にまで絞られた。

【ハイツの話】「もうずっと言っているだろ? ボディロックさえ決めれば、その戦いは俺のものなんだ。試合中、何度も追い込まれた。そういう意味では稲村、お前のことをすごくリスペクトしている。だが、最終的にどんなに追い込まれても俺はボディロックを出すことができた。ボディロックさえ出せば勝利は俺のものだ。ボディロックを出さなければ俺は負けるかもしれない。だが、俺が勝ったのはしっかりとボディロックに繋いだからだ」