【新日本】ELPがEVILの勧誘拒否で邪道と抱擁 拷問軍はNEVER6人タッグ挑戦要求 2024/8/18

『ヤマダインフラテクノス Presents G1 CLIMAX 34』東京・両国国技館(2024年8月18日)
○EVIL&成田蓮&高橋裕二郎&SHO&金丸義信vs矢野通&ボルチン・オレッグ&海野翔太&エル・ファンタズモ&棚橋弘至×

 悩めるファンタズモがHOUSE OF TORTUREからの勧誘を拒否して、邪道と抱擁。亀裂が修復されたものの、怒り心頭の拷問軍が集団暴行して、ファンタズモを叩きのめした。荒ぶる拷問軍はNEVER6人タッグ王座挑戦を要求した。

 新日本の社長・棚橋と自称社長・EVILの遺恨は日に日に激化。前日の両国大会で棚橋は「ケジメをつけさせてもらうから。俺は怒ってるよ」とHOUSE OF TORTURE討伐に本腰を入れる構えを見せた。

 一方、EVILはファンタズモに「お前が頭を抱えているんだったら、HOUSE OF TORTUREで拾ってやってもいいぞ」と悪魔のささやき。ファンタズモは盟友・邪道との間に勘違いがキッカケに亀裂が入っている状態で、関係修復に海野が動いていただけに、不穏な空気が立ちこめる中、棚橋組と拷問軍による10人タッグマッチが両国大会で組まれた。

 棚橋組は海野に合わせて客席後方から総登場。場内を沸騰させる。海野とファンタズモはセコンドに付いた邪道とともに姿を現し、結束をアピールした。しかし、試合前にEVILから拷問軍のTシャツを手渡されたファンタズモの苦悩が表面化。海野と邪道に説得されても聞く耳を持たず、Tシャツを手にしてリングを降りて、パートナーたちと距離を取る。激怒した邪道は花道を下がっていた。EVILから、そして海野から呼びかけられても、ファンタズモはリングに入らず、態度を明確にしない。

 数的有利な状況の拷問軍はセコンドのディック東郷も介入させて主導権。矢野を痛めつける一方的な展開が続くと、客席からは「ELP」コールが発生する。その声を聞いてもファンタズモは行動せずに、後方の通路まで下がった。

 その後、オレッグが圧倒的パワーで劣勢を覆すと、棚橋も躍動。偽社長・EVILをフライングフォアアームやダイブ式サマーソルトドロップで制裁した。ならばとEVILは佐藤レフェリーを巻きこみ、無法地帯を作り上げると、SHOがトーチャーツールを、裕二郎がケインを次々と持ち込んで暴走。金丸はウイスキー瓶を手にし、棚橋を殴りつけようとした。

 ここで意を決したファンタズモが急行。棚橋を救出し、拷問軍のTシャツを投げ捨てると、金丸にCRIIを狙う。場内は歓声に包まれるが、SHOがNEVER6人タッグのベルトを奪ってファンタズモを痛打。そのベルトを棚橋に掴ませて、ファンタズモへの無法攻撃を偽装した。

 棚橋は弁明しようとしたものの、そこでEVILが金的攻撃をズバリ。すかさず東郷が棚橋にペティグリー、ダイビングセントーンを繰り出した。すぐさまEVILが棚橋をフォール。疑心暗鬼になったファンタズモは目の前にいながらもカットはせず、棚橋の敗北となった。

 マイクを持ったEVILは「ファンタズモ、お前は棚橋を信じることができるのか?」と迫り、パイプイスを手渡す。裕二郎が棚橋を羽交い締めにすると、EVILが「殴れ! やっちまえ!」と何度も叫んだ。ファンタズモはイスを振り上げたものの、邪道が再登場。必死にファンタズモを説得すると、客席からも再び「ELP」コールが巻き起こる。

 苦しみ抜いたファンタズモが選んだのは孤立した自分を献身的に支えてくれた邪道だった。2人は抱擁を交わすと、拷問軍に飛びかかる。ブチ切れた拷問軍は大暴走。総出で殴りつけると、成田は改良型プッシュアップバーを投入。目が覚めたファンタズモは身を挺して邪道を守ったものの、成田は再度殴りつけて、2人を大の字に追い込んだ。

 EVILはマイクを持つと、「おめえみたいなボンクラは端からいらねえんだよ。クソボケ野郎が。てめえなんかが入れるわけねえんだよ、HOUSE OF TORTUREに。とっと消え失せろ。わかったか。よく覚えとけ」と言い放ち、総出でファンタズモを暴行。拷問軍が去っていくと、ファンタズモを海野&邪道が介抱した。

 KOされたとはいえ、ファンタズモと邪道の関係は完全に修復。これまで2人の間に入ってきた海野は「最後のアイツの目と行動を見る限り、覚悟が決まったのかなって、俺にはそう見えたよ」とファンタズモの決意を代弁すると、さらに邪道には「邪道さん、本隊でやりませんか?」と合体を呼びかけた。邪道は明言を避けたものの、正規軍とファンタズモ&邪道の共闘が浮上する形となった。

 一方、EVILの勝利を呼び込んだ東郷は「俺が棚橋から3つ獲ってやった」とニヤリ。「お前ら、NEVER6メン、持ってるよな? 俺とEVILと裕二郎で獲りにいってやるよ」と棚橋&矢野&オレッグが保持するNEVER6人タッグ王座挑戦を要求した。


【試合後のEVIL&東郷】

▼EVIL「(※裕二郎と東郷を伴って現われて)ファンタズモよ、テメーみてぇなクソボンクラ野郎はよ、ハナからいらねぇんだ、コノヤロー! わかったか、オイ!」

▼東郷「オイ、見たか! 俺が棚橋から3つ獲ってやった、オイ! お前ら、NEVERの6メン、持ってるな? 俺とEVILと裕二郎で獲りに行ってやるよ。これマジ! よく覚えとけ!」

▼EVIL「ハッハッハッハ!」

▼東郷「ハッハッハッハ!」

※成田、裕二郎、SHO、金丸はノーコメント


【海野の話】「(※邪道と一緒に現われて)わかんないけど、ファンタズモは吹っ切れたのかな? 『G1』中、落ち込んだり、病んだり、踏んだり蹴ったりになったり、いろいろあったと思うけど、心決めたのかな? 最初の行動はわからなかったけど、昨日今日でわからなかったけど、最後のアイツの目と行動を見る限り、覚悟が決まったのかなって、俺にはそう思えたよ。BULLET CLUBとか、HOUSE OF TORTUREとかいいからさ。GODって名前もあるけど、邪道さん、本隊でやりませんか? (※邪道に握手を求めると、邪道は無言で握手。さらにハグを交わして、先に控室へ)僕は邪道さんもファンタズモも信じてるんで。G.ODとかユニットとかどうでもいいよ。本隊、新日本プロレスの本隊、それが一番重要だ。俺は本隊を守るぞ。死んでも、腕を1本2本折ろうが、足がなくなろうが、本隊を守りきってやる。守り抜いて、もっともっと強くなって、新日本プロレスを明るい未来に導くんだ。ファンタズモが心配だから、ドクターのとこ行ってきます」

※棚橋、矢野、オレッグ、ファンタズモはノーコメント