【全日本】土井が世界ジュニアV4の先に他団体視野 「俺はいつでもオープン」、2度目の戴冠へ田村「激しく、厳しいものを」 2024/10/4

 10・12行田大会の世界ジュニアヘビー級選手権試合へ向けた会見が4日、東京・湯島の全日本事務所で行われ、王者・“ミスター斉藤"土井成樹、挑戦者・田村男児が出席した。

 世界ジュニア王者・土井は9・16大阪大会で佐藤光留を下し、3度目の防衛に成功。ともに童貞を殺すセーター姿で戦った二人を試合後、田村が「リング上でセーター着てなにをやってんですか? しかも世界ジュニアの大事なタイトルマッチですよ。土井さんも何やってんですか? チャンピオンでしょ?」と公開説教。土井に挑戦を表明し、行田大会でのタイトルマッチが決まった。

 「前回、大阪でセーターを着てたと。チャンピオンがまず着て、それに乗っかって光留さんもセーターを着てしまったと。ああいうのがタイトルマッチで普通になっちゃダメ」との思いからベルト獲りに動いた田村は勝てば3・9後楽園大会でライジングHAYATOに敗れて第67代王者から陥落以来、7ヵ月ぶり2度目の戴冠となる。「いまさら獲って新しい時代を築こうとか、俺の時代を築いてやるとか、そういうクソみたいなことは言いたくない」と言い切った田村は「僕はどっちかというと新時代側になってるんですけど、腫れ物的なものだと思うので。僕みたいなのがこうやって激しく、厳しいものを世界ジュニア戦やっていければ」と見据えている。

 土井攻略はたやすくないが、田村は「僕は僕のやり方、田村男児の戦い方、そういうものをやったうえで世界ジュニアを獲りたい、土井成樹から獲りたい」と己を貫いて全日ジュニアの至宝を再び勝ち取るつもり。「理屈抜きで、すべてを真っ向から潰す、ぶっ飛ばす。それが僕の戦い方。誰の挑戦も受けたいなと。すべて退けて俺がチャンピオンだということを証明したい」と戴冠後を描いた。

 土井はこれが4度目の防衛戦。「俺は今までの防衛戦ですべて相手の土俵でやってきたから。初防衛戦・MUSASHI戦。仙台っていうMUSASHIの第二の故郷でやった。それから2回目の防衛戦・井上凌。完全に彼の地元・福岡でやった。それから大阪・光留戦でセーターを着てやるっていう、ある意味、相手の土俵で試合をした」と自信は深まるばかりで、「次は田村男児とタイトル戦。相手の土俵でやるという意味でも、こちらも激しいスタイルで勝負する」と田村に呼応するように宣言した。

 今回、勝利すれば、前回の王者時代も含めて全日ジュニア勢を総なめすることになる。そこで土井は「いろいろ見てたら全日鎖国みたいに書かれてるけど、別に俺自体は鎖国してへんから。俺いつでもオープンやから」と前置きしたうえで、「それやったら今回防衛戦終わって、タイトル防衛したら他で、他団体でやるなり、他団体の選手とやるなり。俺は鎖国してへんからオープンにいきたい」と外に目を向ける構えをみせた。

 「今、ゼンニチ新時代とか言われてるけど、別に若い選手が活躍したからゼンニチ新時代とか、俺は違うと思ってるから。新しいヤツが新しいことやって面白いことやったら、それがゼンニチ新時代になる」というのが土井の考え。田村突破によって新局面を見据える王者は「俺なりの全日ジュニアの新時代みせたるわ」と言い切ってみせた。

【会見の模様】

▼田村「田村男児です。意気込みというのは世界ジュニアを獲る。それが意気込みなんですけど、なんで挑戦をしたいかというと、前回、大阪でセーターを着てたと。チャンピオンがまず着て、それに乗っかって光留さんもセーターを着てしまったと。ああいうのがタイトルマッチで普通になっちゃダメだと思うので、そういうのも含めて挑戦をしたと。僕みたいなものがね。僕はどっちかというと新時代側になってるんですけど、腫れ物的なものだと思うので。僕みたいなのがこうやって激しく、厳しいものを世界ジュニア戦やっていければと思って挑戦させていただきました。いまさら獲って新しい時代を築こうとか、俺の時代を築いてやるとか、そういうクソみたいなことは言いたくないので。しょうもないことは言いたくないので。僕は僕のやり方、田村男児の戦い方、そういうものをやったうえで世界ジュニアを獲りたい、土井成樹から獲りたい。そういう気持ちですね」

▼土井「今、田村男児が言うてた通り、大阪の試合の後も言ったけど、田村男児の言いたいことはわかる。ただ大阪の時に光留さんと世界ジュニア戦やって、見た目とか関係ないから。セーター着てやろうが、試合の中身は真剣にやってるから。見た目とかまったく関係ない。田村男児に関してはオールジャパンの中では珍しく周りに流されないというか、自分の芯をもって一切曲げない。それはよくも悪くやけど。ここは4回目の防衛戦、しっかり退けたいなと。そんな感じで」

――最近の田村選手の戦いぶりを見て感じるものは?

▼土井「本人が言ってた通り激しい試合、激しいプロレススタイル。ただ、俺は今までの防衛戦ですべて相手の土俵でやってきたから。初防衛戦・MUSASHI戦。仙台っていうMUSASHIの第二の故郷でやった。それから2回目の防衛戦・井上凌。完全に彼の地元・福岡でやった。それから大阪・光留戦でセーターを着てやるっていう、ある意味、相手の土俵で試合をした。次は田村男児とタイトル戦。相手の土俵でやるという意味でも、こちらも激しいスタイルで勝負する」

――土井選手の王者としての戦いぶりにどんな印象がある?

▼田村「さっき言った通り相手の土俵で戦って、しっかり勝ち取る。そういうのがチャンピオンらしいというか。僕も一度世界ジュニアを巻いた時もそうだったんですが、王者になったら相手のすべての技を受けきる。それがチャンピオンの役目だし、受けきったうえで強いとこを見せる。それがチャンピオンだと思うので、そういう印象を受けましたね。今まで防衛戦を見て」

――今回、防衛すれば、全日ジュニア勢をひと通り破ることになるが、その先に描いていることはある?

▼土井「田村男児を退けたら、もうオールジャパンのジュニアは一周したかなと。このまま2巡目いくのか。いろいろ見てたら全日鎖国みたいに書かれてるけど、別に俺自体は鎖国してへんから。俺いつでもオープンやから。それやったら今回防衛戦終わって、タイトル防衛したら他で、他団体でやるなり、他団体の選手とやるなり。俺は鎖国してへんからオープンにいきたいなと」

――勝てば2度目の戴冠となるが、どんなチャンピオンロードを歩んでいきたい?

▼田村「正直言うと、そういう思い描いてることはなくて、きたら誰の挑戦も受けるという気持ちでやってましたけど。2度目もそうなんですけど、誰の挑戦も受けたいなと。すべて退けて俺がチャンピオンだということを証明したい。そう思いますね」

――斉藤ブラザーズの一員として王者ということで、外敵的感が薄れているが?

▼土井「今、ゼンニチ新時代とか言われてるけど、別に若い選手が活躍したからゼンニチ新時代とか、俺は違うと思ってるから。新しいヤツが新しいことやって面白いことやったら、それがゼンニチ新時代になると思ってるから。俺なりの全日ジュニアの新時代みせたるわ」

――田村男児のスタイルとは?

▼田村「何だと思いますか? 見たとおりです。別に説明するもんじゃないと思うんで。僕の戦い方はあんま理屈とか理論とか、そういうのを僕は排除してるんで。そういうのを考えてやってしまうと僕のスタイルじゃないと思うんで。田村男児のスタイルはそういう理屈抜きで、すべてを真っ向から潰す、ぶっ飛ばす。それが僕の戦い方だと思います」

――ユニットに属していない状況で斉藤ブラザーズはどう見える?

▼田村「どう見える?(笑) どうですかね。勢いのある斉藤ブラザーズというか、セニョールとかいるんですけど、そういう変わった人、くせ者ぞろいというイメージが強いですね」