【GLEAT】田村陥落…渡辺が悲願のG-REX初戴冠 2025年へ改革宣言「GLEATは退化してる」 2024/12/30

『GLEAT Ver.14』TOKYO DOME CITY HALL(2024年12月30日)
G-REX選手権試合 ○渡辺壮馬vs田村ハヤト×

 渡辺が1年間ベルトを守り抜いてきた田村を下し、悲願のG-REX王座初戴冠。2025年に向けて、所属選手を呼び出した渡辺は元王者たちを「お前らがGLEATを変える変える言って、変えられないどころか、結果退化してんだよ」と斬り捨て、「口だけの変える変えるはもういらない。本気の意味で俺はGLEATを変えます」と宣言した。

 渡辺は11・13新宿大会で行われた元G-REX王者・T-Hawkとの一騎打ちに勝利。G-REX王座挑戦を表明し、年末恒例のTDCホール大会で王者・田村に挑戦することになった。渡辺の同王座挑戦は昨年7月以来、約1年半ぶり。田村は1年前のTDCホール大会からベルトを死守し、今宵が9度目の防衛戦。若い2人の熱闘がGLEATにとって2024年最後の試合となった。

 タイトルマッチらしく序盤は静かな立ち上がりに。相手の出方をうかがいながらも気持ちをぶつけ合うが、場外戦になると、渡辺が仕掛けた。田村のラリアットを鉄柱に自爆させると、右腕への一点集中攻撃を開始する。負けじと田村も執ようなヘッドロックを中心に長時間首を攻めて逆襲。試合は接戦になだれ込んだ。

 トペコンヒーロから空中戦でアクセルを踏んだ渡辺に対し、田村は強引にラリアットをぶち込んで活路。キチンシンクを連発する。渡辺も蹴り技で対抗したものの、田村はドロップキックを打ち返し、ダブルダウンとなった。必死に立ち上がった2人はエルボー合戦へ。何度も打ち倒した田村はカウンターの頭突きやローリングエルボーをねじ込む。止まらない田村は雪崩式ブレーンバスター、スリーパースープレックス、ジャックハマーと大技を連発した。

 大ピンチを迎えた渡辺だったが、腕へのドロップキックで必死の反撃。苦もんしながらも、田村は痛む右腕でラリアットを叩き込んだ。渡辺が丸め込みを連発しても、ことごとくキックアウトした田村はまたもラリアットで黙らせる。さらに、餅つき式パワーボムもさく裂したが、渡辺は肩を上げた。ならばと田村はフルスイングのラリアットで勝負に。

 それでも屈しない渡辺は「壮馬」コールを受けると発奮。カウンターのドロップキックを顔面にぶち込んで一気にチャンスをたぐり寄せた。ファイヤーバードスプラッシュもさく裂。田村が肩を上げると、コーナー最上段からの雪崩式フランケンから再びドロップキックを連続発射した。田村は連続してフォールを返して「ハヤト」コールを巻き起こしたものの、粘りはここまで。渡辺は初公開となるフェニックスプラッシュを投下。ついに3カウントを奪った。

 1年間ベルトを守り続けた田村が陥落。2度目の挑戦で渡辺が悲願のG-REX王座初戴冠を果たし、輝くベルトを腰に巻いた。マイクを持った渡辺は「獲ったぞ! ずっと跳ねる跳ねるって言われてきて、自分でそのチャンスをたくさん潰してきた。けど、今日ここで一番大きなチャンスをモノにすることができました!」と絶叫。「それも旗揚げからずっとGLEATを応援してくれたファンの皆様のおかげです。本当にありがとうございました」とファンに感謝した。

 「GLEATの所属選手に言いたいことがあるので、全員リングに上がってきてください」と所属選手を呼び込むと、渡辺は「このG-REXのベルト、初代チャンピオンはリンダマン、2代目は石田、3代目はT-Hawk、そして、4代目は田村ハヤト。お前らがGLEATを変える変える言って、変えられないどころか、結果退化してんだよ」と斬り捨て、「お客さんも最初に比べてどんどん減ってきているんだよ。口だけの変える変えるはもういらない。本気の意味で俺はGLEATを変えます」と宣言した。

 石田凱士が苛立ちをあらわにしても、渡辺は「悔しかったら獲ってみろ、俺から」と言い放ち、「俺は今日、この瞬間からGLEATの顔です。GLEATの先頭に立って、俺がこいつらを引っ張っていきます」と力強く断言したうえで、「俺と伊藤はここGLEATの生え抜き。プライドがある。でも、伊藤。お前よりも俺のほうが上だぞ」と伊藤貴則も挑発した。

 そして、「2025年からは俺がGLEATして、俺がこのGLEATを盛り上げます。皆さん2025年もよろしくお願いします」と誓うと、最後に「2024年最後のGLEATです。皆さん一緒に拳突き上げる準備できてますか? みんなで一緒にGLEATしようぜ!」と拳を突き上げた。

 あえて周りを挑発して、2024年を締めくくった新王者・渡辺。すでに初防衛戦は決定済みだ。1・11大阪大会ではその日に行われるバトルロイヤルの勝者を迎え撃つ。渡辺は自信に満ちあふれた表情で「誰が上がってきてもいい。俺が圧倒的な勝ちを見せる」と予告。「この俺から目を離したくても離せないぐらいの存在になってやる。俺に、そしてG-RIZEに注目しとけ」と2025年を見据えていた。

【渡辺の話】「跳ねる跳ねると言われてきて、散々チャンスを潰してきたかもしれないけど、ようやく1つここで返すことができた。しかもそれがこのGLEATで一番価値のあるG-REXのベルトだよ。これからは俺がGLEATを代表する選手になって、このG-RIZEがGLEATを代表するユニットになる。今までの歴代のチャンピオン…リンダマン、石田、T-Hawk、田村ハヤト。俺からしたら、全員よそ者なんだよ。結局、自分よがりで、自分のためにプロレスやってるだけなんだよ。俺は応援してくれるGLEATのファンのためにこのベルトを守り続けて、ファンのために戦う。それがこのGLEATをもっともっと高みに持っていく。そう信じてるから。1月の大阪、G RUMBLEあるよな。誰が上がってきてもいい。俺は圧倒的な勝ちを見せる。そして、この俺から目を離したくても離せないぐらいの存在になってやる。俺に、そしてG-RIZEに注目しとけ。RIZE TO THE TOP!」