【NOAH】モリス無法粉砕…北宮が黒いN-1初制覇 両国GHC挑戦へ王者KENTAを蹂りん 2025/9/23

『ABEMA presents N-1 VICTORY 2025』後楽園ホール(2025年9月23日)
優勝決定戦 ○マサ北宮vsジャック・モリス×

 黒い選手会長“ザ・チェアマン"に変ぼうを遂げた北宮が『N-1 VICTORY 2025』優勝決定戦でモリスを破り、N-1初制覇を成し遂げた。傍若無人にN-1の頂まで一気に突き進み、10・11両国大会でKENTAのGHCヘビー級王座に挑戦することが決定的となった。

 今年の頂上決戦はAブロックを突破した北宮と、Bブロックを勝ち上がったモリスの顔合わせに。北宮はラフファイトで序盤から試合を掌握。未遂に終わったものの、場外戦ではテーブルでの攻撃まで狙っていく。しかし、大「モリス」コールを受けたモリスはスキを突いてグッドルッキングニーをねじ込み反撃開始。捨て身の鉄柵超えプランチャも敢行して勢いに乗る。N-1のリーグ戦同様にグッドルッキングニーが猛威を振るうと、序盤に北宮が持ち込んだテーブルを使用。場外でそこに北宮を寝かせて、コーナーから捨て身のフロッグスプラッシュを投下する。テーブルは真っ二つにへし折れ、モリスもダメージを負った。

 両者への声援がさらに大きくなると、北宮は奮起。ダブルアームスープレックス、サイトースープレックスで一気に巻き返したものの、ダイビングセントーンは痛恨の自爆に。ここぞとばかりにモリスがタイガードライバーを決めると、客席からは重低音ストンピングが発生。モリスは秘策のシューティングスタープレスで勝負に出た。

 しかし、セコンドのヨシ・タツが足を引っ張ってレフェリーのカウントを妨害。モリスは再びタイガードライバーを決めたものの、レフェリー不在で試合は続行に。ここでタダスケからパイプイスを受け取った北宮は背後からモリスに殴りかかって暴走。イスへのパイルドライバー、ダイビングセントーン、雪崩式サイトースープレックスと怒とうの大技ラッシュへ。モリスは何度も肩を上げて歓声を呼び込んだものの、北宮はストラングルホールドγで絞めに絞めてギブアップを奪った。

 あらゆる手段を駆使したうえで、最後はモリスを完全粉砕。歓声とブーイングが入り交じるなか、NOAH関連番組などでおなじみの俳優・村山優香さんから優勝トロフィーを受け取った北宮は、ひょいと美女を担ぎ上げ、その不敵な笑みに場内はブーイングに染まった。

 構わずマイクを握った北宮は「もっと来いよ、来いよ。祝福しろよ、祝福。拍手はどうした? 後楽園ホールに昼間っから集まった暇な小市民どもに、ひとつ教えといてやるよ。会社の言いなりになってな、馬車馬のように働いても結果なんか出ねえんだよ。そんなもんシカトしてな、チェアマンになった今、俺はN-1を獲った。おい、覚えとけ。これが俺の真の実力だ!」と毒づきながら胸を張った。

 キャリア10年を超えてもシングルタイトルとは無縁な日々が続き、昨年から今年にかけては藤田和之に連敗して失意の欠場。ところが復帰と同時にTEAM 2000X入りを果たして黒い選手会長“ザ・チェアマン"へと変ぼうを遂げ、即座に杉浦貴とGHCタッグ王座を獲った。“権力"を強調しながら理不尽な言動を続ける一方で、これまでの停滞が嘘のように傍若無人に“結果"も出し続けてきた。

 今N-1でも黒星は佐々木憂流迦戦での反則負けと、KENTA戦での丸め込みでの敗戦のみ。傍若無人な進撃でN-1をも制し、念願の“シングルタイトル"初戴冠を成し遂げた。

 無論、次はGHCヘビー初戴冠。言葉を続けた北宮は「N-1獲った今、やることはもう一つある。GHCヘビー級チャンピオン、KENTA!」と王者を呼び出すと、「チャンピオン、N-1お疲れだったな。チャンピオンにもかかわらず、N-1も獲れず、満身創痍でせこい勝ち方しかできず。あとイヤなことを言ってやるよ。NOAHの経営が傾いて、とっても大変な時に逃げるようにアメリカに行き、これ、よく聞け。その間、会社は3回変わってるんだよ。運営会社はな。そして、やっと後楽園が満員になったころにノウノウと戻って来やがって、ベルトまで巻いてやがる。そんなんでいいのかね、チャンピオン。お前はそんなんで嬉しいのかね?」と突きつけて場内もどよめく。

 KENTAも「試合中全然支持なかったくせに、いきなり支持集めてんじゃねえかよ。意外とお前と同じこと思っている人いっぱいいるな」とやりつつも、「でも、今日の試合、感動したよ…モリスに!」と煽り返した。

 北宮は問答無用に殴りかかるや、KENTAめがけてパイプイスを何度も振り下ろしてKO。その顔面を踏みにじりながら「おい、アホのチャンピオンにな、おいしいとこ取りなんて許さねえよ、バカヤロー。NOAHの甘い汁ばっかすすってんじゃねえよ。てめえはな、N-1覇者の俺の靴底でもナメやがれ、この野郎。靴底でもナメやがれ。NOAHの一番汚えところをナメやがれ。よく撮れ、マスメディア。ここで伸びてる満身創痍のチャンピオンとN-1覇者のザ・チェアマンマサ北宮。GHCヘビー級選手権決定だ。これは選手会長権限を行使しての決定事項だ!」と宣言。「よく聞け。俺がNOAHの選手会長、そして俺がNOAHのルールだ。I'm the chairman! アッハハハハ!」と締めくくり、北宮の不気味な高笑いが響くなかで今年のN-1は“黒いフィナーレ"を迎えた。


【試合後の北宮、タダスケ】

▼タダスケ「チェアマン、おめでとうございます!」

※TEAM 2000Xの面々が拍手すると

▼北宮「アッハハハハハ、アッハハハハハ。おい、(トロフィーを掲げると)これ見ろ? アホでもわかるN-1という結果を成したんだよ。選手会長であり、ルールだと言ってきたが、これで証明されたろ! あとはな、もうひとつ。GHCヘビーのベルトをあの満身創痍の、老いぼれの、出戻りの、いいとこ取りのチャンピオンからかっさらって、さらに力を証明してな。NOAHをもっと高みに上げてやるよ、俺が。アホどもにはな、好きなように応援したり、罵詈雑言を浴びせたり、ブーイングをしたり、物好きなヤツは歓声を送ったりしてな、好きなようにNOAHを楽しめ。てめえらにはその権利がある。だがな、そんなもん蹴飛ばすぐらい俺が力を証明して、てめえらのつまんねえ声援なんかはね返してやるよ。覚えとけ。俺がNOAHの選手会長、そして俺がNOAHのルールだ。I'm the chairman! アッハハハハ、アッハハハハ」


【試合後のモリス】

▼モリス「正直なんて言ったらいいのかわからない。今年のリーグ戦は俺のものだと言い続けてきた。俺は自分を信じてきた。今日ここへ来ても、みんなの声援が俺を後押ししてくれた。だけどGHCヘビー級のベルトに手が届かなかった。これまで多くのものを犠牲にしてした。家族や友達、犬と離れて常にベストを尽くしてきた。でも、俺はここで諦めない。どこへも行かないし、いつか必ずGHCヘビー級のベルトを手に入れる」

※ここでナショナル王座のベルトを肩にかけたガレノが現れると

▼ガレノ「日曜日、僕はGHCナショナルチャンピオンなのに、あなたに負けた。それがとても悔しい。だからもう一回、このベルトをかけて戦おう」

※モリスも受諾し、2人は握手と抱擁を交わす