【新日本】上村が非情の腕攻めでIce狩り IWGPタッグ前哨戦は挑戦者組が連勝 2025/10/6

『Road to KING OF PRO-WRESTLING 2025』後楽園ホール(2025年10月6日)
○上村優也vsYuto-Ice×

 IWGPタッグ前哨戦は挑戦者組が2連勝。上村が非情の腕攻めでIceを料理した。

 10・13両国大会で“Knock out brothers"Ice&OSKARに海野&上村が挑戦するIWGPタッグ王座戦を控える中、この日、前哨戦としてシングル二番が組まれた。まずは海野とOSKARが対戦し、海野が勝利。挑戦者組が先勝した状況で上村とIceが激突した。Iceは2021年2月14日のデビュー戦で上村と対戦し、わずか52秒、左ヒジ負傷によるレフェリーストップ負け。「俺の人生が狂わされた」と感情を剥き出しにしていた。

 両者は試合前から近距離での視殺戦を展開。開始早々、Iceがラリアットで上村を場外に転落させ、客席に投げ飛ばす。さらにテーブルを投げつけ、ミドルキック連打を浴びせると、ランニングニーをぶち込み、テーブルを貫通させた。動きが止まった上村は力なくエルボーを連発するものの、Iceがエルボー一発で返り討ち。ボディブローも叩き込んだ。

 上村はこん身のジャンピングエルボーでやり返し、Yutoをコーナーに追い込んでダブルチョップを乱打。バックドロップで叩きつけると、アームロックで絞め上げる。Iceが即座にロープに逃れても腕攻めを続けた。Iceはヒザ蹴り、フロントハイキックを立て続けに見舞ったが、顔面を踏みつけられた上村の顔色が変わった。Iceのエルボー連打を真っ向から受け止め、左右の張り手を連発されても前進。そのままコーナーに追い込んで頭突きを叩き込み、崩れ落ちたIceにエルボーを乱れ打った。

 レフェリーがブレークを命じて制止しても上村は振りほどき、なおもエルボーを連発。頭突きを叩き込むと、Iceはグッタリ。ロープをつかんで何とか立ち上がったが、上村は串刺しドロップキック、高速バックドロップと攻撃の手を緩めず。腕ひしぎ逆十字固めで因縁の左腕を絞め上げた。

 Iceもギブアップしない。体を起こすや目潰しで手段を選ばず脱出した。上村がエルボーで腰砕けにしても、髪をつかんで追撃を阻み、ショートレンジラリアットをお見舞い。ブレーンバスターで引っこ抜くと、1カウントで返した上村はジャーマンで投げ、エルボーを叩き込んだが、Iceもナックルパンチで徹底抗戦。ランニングローキックで蹴り飛ばした。

 上村もカウンターのラリアットを振り抜いて逆襲。再び腕ひしぎ逆十字固めで捕らえると、腕固めに移行して絞め上げる。Iceが「折ってみろ!」と絶叫すると、自ら技を解いた上村はツバを吐きかけてきたIceにカンヌキスープレックスで追い討ち。チキンウイングアームロックで左腕をなおも絞め上げ、Iceをギブアップさせた。

 上村が非情の腕攻めでIceを撃破。IWGPタッグ前哨戦は挑戦者組の2連勝に終わった。「“中島佑斗"が“Yuto-Ice"っていうレスラー、それが僕の中でやっと今日、刻まれました。あいつはもう中島じゃない」と実感した上村は「俺が何回でもお前の人生狂わせてやる! いつでもかかってこい!」と通告。1週間後に迫ったタッグ王座戦へ向けて「わかっただろう? 差があんだ。次はいよいよタッグだ。お前の得意な。俺と海野が組んで、お前ら2人、IceとOSKAR、まとめてかかってこいや!」と言い放った。

 一方、デビュー戦の相手・上村の軍門に下ったIceは試合後、絶叫して悔しさを爆発させた。バックステージでは左ヒジを押さえながら「これからもよぉ、てめえと俺だけができるプロレス、粋なケンカをしていこうか」と上村に向けてメッセージ。「サシではよぉ、負けたけどよぉ、チャンピオンシップ、俺とOSKARがてめえらの首、獲ってやるからよ。防衛したらよ、何で俺がIceか、てめえらに説明してやる」とタイトルマッチでの雪辱を期していた。