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10/23【全日本】11・19札幌・真駒内で!BANG!TV&NKPWA2冠王・西村に挑戦 丸山「ヨガvs少林寺」で「人間の幸せの道しるべになる」

 11・19札幌・真駒内大会で!BANG!TV世界ヘビー級&NKPWA世界ヘビー級ダブル選手権試合が決まった王者・西村修、挑戦者・丸山敦が23日、神奈川・横浜市の全日本事務所で会見。シングル2冠のチャンスを得た丸山は、この一戦を「ヨガvs少林寺」と定め、「人間の幸せの道しるべになる」と誓った。

 10・9後楽園大会で丸山が西村の持つ!BANG!TV王座への挑戦を表明。その後、西村が韓国のNKPWA世界ヘビー級王座を奪取して2冠王に。10・21横浜文体で丸山がダブルタイトルマッチを要求し、11・19札幌・真駒内大会での開催が決まった。

 シングル2冠のチャンスとなる丸山だが、ベルト以上に「やはり西村さんに挑戦するという気持ちですね」との思いを口にした。というのも丸山は少林寺拳法をバックボーンに持つが、その少林寺の原点となったのがインドのヨガ。ヨガといえば西村がインドに渡った際に取り組んだものだ。「これは私と西村さん個人の戦いじゃないですね。ヨガvs少林寺、ヨガvs気孔ですよ」と定めた丸山は「西村さんと私を通じて、もう一度、人間の精神に立ち返ってですね。皆さん、ご存知の通りいろんなことが起きました。天災や何かしら、いろんなことが起きてます。物質中心の世界はもう限界を迎えてると思うんですよ。これからは西村さんや私のようなプロレスラーがこれからの人間の幸せの道しるべになっていくと思います」と主張した。

 対する西村は!BANG!TV王座5度目の防衛戦、NKPWA王座初防衛戦となる。丸山の考えに「似たところがあるなと思いますね」と共鳴し、「みんながみんなぶつかり合いという今の全日本の流派の中ではいいんじゃないですか。私たちはみんなプロですから、いかに人と感性が違うか。興味のある選手、非常に楽しみにしております」と意気込んでいる。「戦法、戦術、とことんクラシックにこだわりたいし、そういう人物が一人ぐらいいていいんじゃないか」と改めて強いこだわりを口にし、「どういうものをまた私自身が吸収しようかなという楽しみの方が大きい」と丸山戦で見つかるであろう新たな発見に胸を躍らせていた。

【会見の模様】
▼西村「10月10日にジミー鈴木興行(新木場大会)の方でこちらを取り返しまして。取り返したというのは、かれこれ10年になりますかね。韓国の方に行って力抜山さん、カート・アングルと新韓国プロレスという団体の王者決定戦に出場しまして、まぁ本当に無残な勝ち方だったですけどね。カート・アングルにオリンピックスラムでやられてリングに残っている者が王者になってしまったと。大ブーイングの中で私は王者になりましたけど。何と言ってもジャック・ブリスコの赤ベルトから始まったこの歴代のNWAクラシックベルト、これがそれのデザインですよね。こちらはこちら(!BANG!TV)でそのジャック・ブリスコの前の68年から、ドリーさんのNWAベルトが基本のデザインになっているわけですけど。NWAベルトが2本ここにあるような、二つともレプリカにはなってしまいましたけど、デザインはそのままで。緊張の面持ちでこれからも防衛戦を続けていきたいと思いますけど、そういう意味でクラシックベルトを持たせてもらっている部分で、戦法、戦術、とことんクラシックにこだわりたいし、そういう人物が一人ぐらいいていいんじゃないかなと思いますよね。車にしろ、音楽にしろ、芸術にしろ、ビールの世界にしたってそうですよ。ちなみに私はキリンクラシックラガーが一番好きですけどね。何でもかんでも新しいものを追求すればいいというものではない。昔から無我というものを皆さんに猛アピールさせてもらってますけど、これからも私は永遠に無我なんじゃないかなと思います。そういう意味でいろんな形でチャレンジャーがどんどん来てくださってるのは感謝してますよ。戦いを通じて今のプロレスファンに猛烈にアピールしたい」

▼丸山「えっとですね、この!BANG!TVというタイトルに私は挑戦するつもりだったんですけどね。西村さんの方にベルトがもう1本あって、そちらがかわいそうだということで、タイトルマッチになったんだと思いますけど、ベルトがほしいという気持ちはもちろんですが、今、無我という言葉が西村さんの口から出てきましけれども、やはり西村さんに挑戦するという気持ちですね。なぜなら西村さん、ヨガに精通しているという方で。我々、少林寺はですね、もともとはヨガですから。達磨大師が少林寺を伝えて1500年経ちました。中国で達磨大師が持ってきたヨガに儒教の思想、道教、全て組み合わせて作った少林寺独自の文化、少林寺気孔というものがあります。この気孔の力が西村さんのもともと本家であるヨガに挑む。これは私と西村さん個人の戦いじゃないですね。ヨガvs少林寺、ヨガvs気孔ですよ。皆さん、このベルト、もちろんそうですが、西村さんと私を通じて、もう一度、人間の精神に立ち返ってですね。皆さん、ご存知の通りいろんなことが起きました。天災や何かしら、いろんなことが起きてます。物質中心の世界はもう限界を迎えてると思うんですよ。これからは西村さんや私のようなプロレスラーがこれからの人間の幸せの道しるべになっていくと思いますので、そういう意味でもこの試合はとても重要なタイトルマッチだと思ってます。どうですか、私は?」

――丸山選手の印象は?

▼西村「自分自身も周りの大先輩方、もしくは他団体の方、スタイル、わざと人と違った感覚を持たさざるを得なかったというか、みんながみんなパワーファイターにいく中で、自分自身パワーファイターではないですから、行き着く先はヒロ・マツダであったり、トニー・セントクレアーであったり、最終的にはインドのそういう精神世界のようなところにもたどり着いてしまいましたけど、非常につかみどころがないと、川田(利明)さんあたりに言われましたけど、そういった意味で似たところがあるなと思いますね。みんながみんなぶつかり合いという今の全日本の流派の中ではいいんじゃないですか。私たちはみんなプロですから、いかに人と感性が違うか。興味のある選手、非常に楽しみにしております」

――丸山選手から「ヨガvs少林寺」という言葉が出たが?

▼西村「少林寺の奥深さ、いろんな宗教学、精神世界、今も勉強してますけど、未知がありすぎてわからないものがありますけどね。私は完璧なまでに、ずっと天理の世界で生きているものですから、これからずっと先も死ぬまでも修行だし勉強だと思っておりますし。札幌でいろいろいいものがまた発見できるんじゃないかなという期待感も多々ありますので、思い切り札幌の試合を楽しみたいと思います。ただね、ヨガ、ヨガと言いますけど、あれもガンの治療でインドに行って、インドでヨガの教室にずっと通ってましたけど、ヨガがあったり、アーユルベーダがあったり。アーユルベーダと言っても見た目にもオイルマッサージ的な部分でしか見られないですけど、体の中の毒素を排出する。アーユルベーダとヨガなんかも同じ意味合いだとインドの学者が言っておりましたが、久々に散々通い続けたインドで養ったもの、食事からすべてそうですけど、もう一回引き出して札幌に備えたいかなと、そういう気持ちもしております。インドまで行く時間はなかなかないものですから。なかなかインドといっても、インドに行ったことある人は少ないでしょうし、インドが大好きだって人もよっぽど変わってる人しかいないと思うんですね。香港だ、韓国だ、グアム、サイパンと違いますからね。そこまで行って、そこまで目にして、精神世界の発見って多々あるんですよ。今回の丸山選手だっていろんな部分で勉強されているところがあります。そういうところのぶつかり合いというのも…ぶつかり合いじゃないかもしれない。どういうものをまた私自身が吸収しようかなという楽しみの方が大きいかな」

――西村選手が話したように、精神性の戦いがある?

▼丸山「おっしゃるとおりです。プロレスとは肉体同士のぶつかり合い、これが主流であったと思います。世の中もそうですよね。物質中心の世界だったと思います。それがですね、やっぱりいろんな天災やらいろいろあって限界にきてるんで、ここが歴史の変わる場所だと思うんですよね。未来の人が年表で見たら、このへんからこういうふうになってきたのは当然だよなって言える時期だと思います。日本は東洋のもの、西洋のものどっちも入ってきてますよね。そして豊かな暮らしはしてますけれども、心は病んでると思うんですよ。自殺大国といわれてますけど、そういう部分でこれからどう生きていけばいいか、そういうのを示す一つの道しるべになればと、この戦いが。そう思ってます」